赤山歴史自然公園(イイナパーク川口)の一施設である歴史自然資料館は、『広域的な集客性に配慮した「水と緑のオアシス空間」の創出』をコンセプトとして、2018年4月にオープンしました。
江戸時代、徳川幕府の経済的基盤を安定するべく、新田開発や河川改修、検地等を精力的に行った関東代官の伊奈忠治氏が拠点にした赤山陣屋。その赤山陣屋のすぐ近くに位置する歴史自然資料館は、郷土川口の歴史や文化、自然を発信するとともに、植木業などの地場産業を紹介しています。
「レンガの家 (映像ギャラリー)」、「土の家 (展示室)」、「木の家 (管理室)」と3棟の建物をホワイエで結んだ歴史自然資料館。
今回は「レンガの家 (映像ギャラリー)」の内装を担当した株式会社丹青社と共に納入したCrystal LEDディスプレイシステム(以下、Crystal LED)について、川口市教育委員会 生涯学習部 文化財課の宇田 哲雄様にお話しをお伺いしました。
川口市は、歴史上、非常に重要な役割を果たした地域ですが、現存する歴史的資料が少ないことや未だ評価が定まっていないこともあり、どのようにその情報を発信していくかが課題でした。Crystal LEDを導入した「レンガの家」は、その課題を解決するツールとして期待しています。
現在は、川口市の文化や産業、そして伊奈氏の歴史などを紹介する5つの映像コンテンツを上映しておりますが、今後は川口市でオリジナルコンテンツを作りたいと考えています。
Crystal LEDの映像を初めて見た時、その美しさに驚きました。思わず時間を忘れて見入ってしまったんです。目を離させず、ぐっと引き付けるこの力は、これまでのモニターやスクリーンでは実現できないものだと感じています。より没入感があり、その場にいるように感じられる様な川口市オリジナルコンテンツを作ることができれば、その表現が可能であるCrystal LED通して、より深く、踏み込んだ川口市の文化や産業、伊奈氏の歴史を疑似体験していただき、川口市に興味と愛情を持っていただけるのではないかと思います。
来館者の方々には、途中退場することなく映像を最後まで見ていただけることが多いと感じています。
Crystal LEDは、ギャラリー内をあまり暗くしなくても画像は鮮明です。この特長を活かして、客席は暗転せずに明るめにしています。そのためお客様はギャラリーに入りやすく、視聴中もまわりの状況が把握しやすくなり、安心につながっているようです。小さなお子さんから年配の方まで、幅広い年代の方々にご利用いただく当館のような施設にも、Crystal LEDはとても適しているシステムだと思います。
今後は、この美しい上映システムをみなさんに活用していただけるように、イベントなどを積極的に開催したいと考えています。一般の方々にギャラリースペースを貸し出すこともできますので、展示会やコンサート、上映会など、ご利用を検討している際は是非ご連絡いただければと思います。行政からの発信だけでなく、より多くのみなさんにCrystal LEDを利用してもらい、川口の文化振興につなげていけるように計画しています。
歴史自然資料館は、日本を代表する建築家 伊東豊雄氏の設計で、居心地よく誰もが安らげる素晴らしい空間です。実物展示とCrystal LEDの映像美により、川口市の文化や産業、伊奈氏の歴史を楽しみながら学べる施設になっていますので、川口市の方々はもちろん市外、県外の方々もご家族でぜひ足をお運びください。