株式会社 電通国際情報サービス 様(現:株式会社 電通総研 様)
株式会社 電通国際情報サービス(以下、ISID)は、株式会社電通(現 株式会社電通グループ)と米国General Electric Company(GE)との合弁で1975年に設立されたシステムインテグレーターです。「HUMANOLOGY for the future」をビジョンに掲げ、先進的なITソリューションで40年以上にわたり企業や社会の課題解決に挑んできました。製造、金融、ビジネス、コミュニケーションITの4領域で培ったソリューション提供に加え、テクノロジーや業界、企業、地域の枠を越えた「X Innovation(クロスイノベーション)」を推進し、アイデアとクリエイティビティ、テクノロジーによる解決力と実行力で成長を続けています。
VDX Studioご紹介動画
友安様:ISIDが2015年から小型のドライビングシミュレータ 『Virtual Test Drive(VTD)』 を提供するなかで、速度や振動を車内でどのように感じるかといった“人間を中心とした感性評価“を実車が存在しない開発初期に実施したい、というお客様のニーズが年々高まっていることが見えてきました。そこで、人の感性を高精度に捉えられるシミュレーションモデル・ソフトウエアと、ハイスペックな中小型のドライビングシミュレータを提供するバーチャルシミュレーション拠点として2022年に開設したのが、この『VDX Studio(Virtual Driving Experience Studio:ヴィデックス スタジオ)』です。
感性評価を適切に行うためには、高い没入感が欠かせません。ドライバーが少しでも「実車と違う」と感じただけで精度の高い評価は期待できなくなりますので、表示装置の表現力が非常に重要な役割を担います。また、VDX Studioを構築するにあたり、没入感のために画面をコの字型に配置することにこだわりました。運転席から見た映像と両側面を流れる映像をリアルに表示でき、かつ向い合わせた画面同士の映り込みを抑えられるディスプレイを検討した結果、驚くほど高精細な画質と低反射コーティングを両立した『Crystal LED』Bシリーズが最適と判断。社内で強く働きかけを行い、今回の導入が決定しました。
精巧なドライビングシミュレータの正面と左右にコの字型にCrystal LEDを配置
寺戸様:初めてCrystal LEDの映像を見たのは、ソニーを訪れた際でした。その場にいた全員が表現力に圧倒され、同行した弊社のお客様が呆気にとられたような顔をされていたのが印象的でした。私自身、まるでディスプレイの向こうに現実空間が広がっているかのような錯覚を覚えたことを記憶しています。これまでさまざまな表示装置を見てきましたが、Crystal LEDの美しさは突出しています。見る人をここまで感動させられるディスプレイは、なかなかないのではないかと思います。
また、従来のプロジェクターを使用したドライビングシミュレータは、部屋の明かりを落として暗くしないと見られなかったり、黒の表現が灰色っぽく表示されたりするなどの課題があったのに対し、Crystal LEDは明るいままで表示できますし、夜のシーンも現実に近いリアルな黒で再現できます。コントラストが非常に高く、LEDのオフ状態から映像が立ち上がる瞬間のインパクトも非常に強いですね。例えるならば、漆黒の暗闇から明るい世界に急に飛び出したような感覚といったところでしょうか。
友安様:パネルのすぐ目の前で見ても画面のドット感が目立たないので、限られたスペースに設置しても違和感なく表示できるところも大きなポイントです。VDX Studioもスペースに制約がありましたが、壁面ぎりぎりの位置に設置できるところも私たちにとって大変魅力的でした。
夜の運転を想定したシーンもリアリティーあふれる映像で再現
寺戸様:Crystal LEDは黒はもちろん、グレーを映したときの中間階調の均一性も素晴らしいです。その緻密な表現力に、映し出すコンテンツも負けないよう今後もクオリティーを向上させていきたいです。このディスプレイは使い込むほどに底知れぬ可能性を感じさせてくれます。実力のすべてを引き出すべくこれからさらにコンテンツを充実させていきたいと思っています。
友安様:Crystal LEDは立体視にも対応しています。VDX Studioのモックアップを取り外し、バーチャルな内装を立体視表示させて実際のステアリングと組み合わせて運転することも可能と考えています。内装を動的に切り替えながら、どれが運転しやすいかを評価するニーズもありますので、今後拡張を行っていく予定です。
現在、VDX Studioの試乗希望のお問い合わせを多数いただいています。体験されたお客様からは新規のドライビングシミュレータ導入に関するご相談もありますし、すでにお持ちのドライビングシミュレータへVDX Studioの要素技術を追加してみたいというご要望をいただくこともあります。特に表示装置の没入感や表現力は評価が高く、Crystal LEDを表示系として組み込んだらどうなるか、とご相談されることもあります。今後もさまざまな展開を考えていますので、Crystal LEDを活用したVDX Studioをぜひたくさんの人に体験していただきたいですね。
株式会社 電通国際情報サービス
正面:ZRD-B12A | サイズ:横3.04m × 高さ2.74m キャビネット数:5×8=40キャビネット 解像度:2,400px × 2,160px |
左側:ZRD-B15A | サイズ:横3.04m × 高さ2.74m キャビネット数:5×8=40キャビネット 解像度:1,920px × 1,728px |
右側:ZRD-B15A | サイズ:横4.26m × 高さ2.74m キャビネット数:7×8=56キャビネット 解像度:2,688px × 1,728px |
Crystal LEDは、ソニーが開発したスケーラブルな高画質LEDディスプレイシステムです。独自の高画質化技術により、高コントラスト、広色域での映像を追求し、圧倒的なリアリティーで没入感と臨場感あふれる映像表現を実現。さらに、ベゼルフリーで目地のない大画面と、軽量かつ壁掛けやカーブした場所などへの柔軟な設置性を両立しています。ショールームやロビー、会議室など、さまざまな空間デザインの可能性を広げると同時に、クリエイターの創造力を刺激する先進の映像体験をお届けします。