― RX100 IIIには他にもたくさんの進化点があります。そのひとつが新しくXAVC S規格に対応した動画撮影機能ではないでしょうか。
伊藤(商品企画)
動画は、セミプロのようなお客さまにも満足いただけるように、XAVC Sという、元々プロ用のXAVCから民生用に発生した規格を搭載していて、さらに高精細な撮影ができます。また同時に、簡単にシェアできるように、XAVC SまたはAVCHDといっしょにMP4で軽い動画も撮ることができるデュアルビデオ記録機能や、インテリジェントアクティブモードといって、手ぶれ補正を進化させて、まるでドリー撮影をしているように滑らかに補正して撮影できるような機能が入っています。また、スポーツなどの決定的瞬間にスローモーション撮影ができる120pハイフレームレートは、動画クリエイターの方にも満足いただける機能だと思います。プロやセミプロのユーザーの皆さんが、大きな機材を持って行けないような撮影場所でRX100シリーズを使っていただいているというケースもあると聞いておりますので、そういったお客さまにさらに満足していただくために、動画機能を充実させました。
― 液晶モニターが180度チルト可動式になったのも目立つポイントですね。
皆見(プロジェクトリーダー)
180度チルト可動式液晶モニターを採用したのは、今回特に、女性ユーザーを意識して、自分撮りをどんどんやってもらおう、という思いがありました。
伊藤(商品企画)
セルフィー(自分撮り)をSNSにアップするのは全世界的な傾向です。どんなカメラでも自分撮りはできますが、構図を確認して設定もいろいろ変えながら撮るということを、この商品でどうしてもやりたかったんです。
皆見(プロジェクトリーダー)
自分撮りユーザーの皆さまにおいて、ヨコ位置で撮る方は、背景も一緒に入れた記念写真を撮られる方が多いです。この機能を入れたのは今回のレンズの仕様にも深く関係しています。レンズを広角の24mmにできたことで背景を入れた自分撮りがしやすくなることが考えられました。一方、タテで撮る方は背景をあまり気にせず、自分だけを撮りたい。こちらはレンズの最短撮影距離がテレ端で30cmまで短くなったことで、タテ自分撮りの自由度が増し、さらにフォーカスも余裕を持って合わせられます。それなら180度チルトはぜひ入れようと。お気に入りの自分撮り写真をWi-Fi経由で、簡単にSNSに上げられます。