フォトグラファーがオススメする
「テレビで楽しむ新しい写真鑑賞」
撮った写真をいつもどのように鑑賞していますか。パソコンのモニターや紙焼き写真で見る方が多いのではないでしょうか。でも、一眼カメラなどで撮影した写真は「テレビ」で見ないともったいないと語るのは、フォトグラファーでありαアカデミー講師でもある永田道彦さん。旅行や家族写真が中心の方はもちろん、趣味で本格的に撮影している方にもおすすめしたい、テレビを活用した新しい写真の楽しみ方をお聞きしました。
パソコンや紙焼きでは味わえない臨場感。
撮った時の感動が目の前によみがえる
テレビで写真鑑賞する一番の魅力は、大画面による臨場感だと永田さんは言います。
「パソコンのモニターや紙焼きと比べて、写真への没入感が全く違います。大画面テレビだと視界いっぱいに写真が表示されるので、シーンによっては自分が感動した瞬間をもう一度目の前にしているかのような臨場感が味わえます。」
風景写真であればその光景が目の前に広がっているように、人物写真であればその人が目の前にいるように感じられるのが大画面テレビのメリット。画面サイズは大きいほど臨場感が増し、大人数で鑑賞したり写真を大迫力で楽しむなら55V型以上、書斎などで一人でじっくり鑑賞するなら43V型や49V型がおすすめとのこと。
普段は紙焼きで鑑賞する方も、例えば55V型のサイズに近いB1サイズでプリントするとなると紙代やインク代も高くなり、何枚もプリントするならテレビの方が長い目で見るとコストパフォーマンスがいいと永田さんは言います。
もう一つ、プリントとの大きな違いが色や光の表現力。テレビは「光の三原色(RGB)」で色を表現するため、インクによる「色料の三原色(CMY)」よりも表現できる色域が広いのが特長。プリントでは出すのが難しい色やグラデーションもテレビならキレイに再現できます。
「そもそもデジタルカメラもRGBで記録しているので、鑑賞する際もRGBで見た方がデータを忠実に再現でき自然です。」
意外とかんたん!
お家のテレビで今すぐ試せる
テレビに写真を映すとなると、いろいろ準備が必要そうと思われるかもしれませんが、実はいますぐにでも家の液晶テレビで試せるそうです。
「最近のテレビ*は、HDMIケーブルでカメラとつなぐだけで写真を映せます。もしHDMIケーブルがなくても、お手持ちのUSBメモリーに写真データを移してテレビ*に挿し込むだけなので簡単です。」
これなら旅行から帰ってきたときや卒業式、入学式の後などに、カメラをテレビとつなげてすぐに家族みんなで写真を楽しめます。また、例えば実家に帰省するときなどに、一年間の子どもの写真をUSBメモリーに入れて持っていけば、テレビに映して祖父母に子どもの成長を見せてあげられますね。
撮った写真の本当のすごさが
4Kテレビで初めてわかる
最近では一眼カメラで写真を撮る方も増えていますが、高画質なカメラで撮った写真ほど4Kテレビで見ないともったいないと永田さんは言います。
「例えばスマートフォンで撮った写真と一眼カメラで撮った写真を、小さい画面で見比べても画質の違いは分かりづらいもの。でも大画面で見れば、その差は明らかです。フルHDテレビではその解像感を再現し切れませんが、4Kテレビなら、ここまで写っていたのかと自分の写真のすごさに驚くと思いますよ。」
フルHDが約207万画素なのに対し、4Kは約829万画素。せっかく高画質な一眼カメラを使っていても、鑑賞するモニターが低解像度ではカメラの実力をしっかり堪能できません。
「このマクロ写真には、実は小さな虫が写っているのですが、PCのモニターで拡大表示してやっとわかる大きさです。4Kなら撮ったその場では気づかなかった発見もあり、写真を二度楽しめますね。」
写真をうまくなりたい人におすすめ!
4Kテレビによる写真チェック
4Kテレビのメリットは写真鑑賞だけではありません。永田さんがおすすめするのは、PCに画像を取り込む前の写真チェックに使うこと。解像感に優れた4Kテレビなら、写りを細部まで簡単に確認できるそうです。
「私が4Kテレビでチェックしているのが『ピント』『四隅』『ぼけ感』です。例えば女性を写したポートレートの作品。一見、どちらの瞳にもピントが合っているように見えますが、4Kテレビだと手前の瞳にだけピントが合っているのが一目瞭然。手前の瞳か奥の瞳か、どちらにピントが合っているかで印象は大きく変わってしまいます。」
「写真の失敗で多い手ブレは、カメラの液晶モニターでは分かりづらいですが、4Kテレビではごまかしがきかず、ブレているのが一発で分かります。また、四隅に余計なものが写り込んでしまうのもありがちなミスのひとつ。しかし、大画面なら見逃すこともありません。こうしたチェックを重ねれば写真の腕も自然と上がります。」
「4Kテレビは、ぼけのなめらかさや質感もしっかり再現してくれます。そのおかげで、こだわって買ったレンズの優れた描写がわかり、うれしくなります。」と永田さん。
さらに、4Kテレビなら写真セレクトの効率もアップ。連続撮影した写真のチェックには、テレビでのサムネイル表示が役立つそうです。高速連写できるカメラの場合、不要なカットも多くなり一点一点写真をチェックするのは大変です。しかし、テレビならサムネイル表示の状態でも画像が大きいため、写真のいるいらないの判断がしやすいとのこと。永田さんはいつもαをブラビアにつないで、カメラ操作で不要なカットを削除しているそうです。
αとブラビアなら思い描いた色を
忠実に再現できる
αアカデミーで講師を務めるなど一眼カメラαを知り尽くした永田さんに、αと4Kブラビアの組み合わせならではのメリットもお聞きしました。
「αとブラビアはともに、色空間(表現できる色の範囲)がAdobe RGB規格に対応しています。一般的なsRGB規格よりも広い色域を再現できるため、写真の立体感や美しさが格段に変わります。例えば滝の写真は、通常のsRGBで撮影した写真よりも緑の表現が豊かで、深い森の中へとつづく奥行きがより感じられると思います。」
そもそも色空間を選択できるテレビは少なく、さらにAdobe RGBにも対応しているブラビアは、ちょっとしたプロ用のPCモニターよりも使い易いとのこと。αユーザーでブラビアをお持ちの方は、カメラの色空間設定をAdobe RGBにして撮影し、一度ブラビアで鑑賞してみればその良さが分かると永田さんは言います。
さらに、永田さんが注目するのは、新しいブラビア*に搭載されている「HDRリマスター」機能。HDRはハイダイナミックレンジの略で、通常白とびしてしまうハイライト部から、黒つぶれしてしまう暗部まで再現してくれるブラビア独自の機能です。αなら明るいところも暗いところも質感を残したまま描写できるため、ブラビアで見るとしっかり再現され写真の臨場感をより感じられるそうです。
「この花火の写真を見てください。花火の輝きや夏の夜空のしっとりとした階調も見事に再現できています。特に注目してほしいのは手前の原っぱ。暗い状況でも、芝の緑がきめ細かく映し出されています。画像編集ソフトを使って暗部を持ち上げなくても、ブラビアならαがしっかり描写できていたことがわかります。」
ここで、永田さんにブラビアで写真鑑賞する際のおすすめの設定をお聞きしました。
自分で撮った写真に自分で驚く。
まずはソニーストアでお試しを
最後に、まだ4Kテレビでの写真鑑賞を体験されていない方へのメッセージとして、お試しする際のポイントを教えていただきました。
「自分の写真データをUSBメモリーなどに入れて、ソニーストアでぜひ一度試してみてください。その際におすすめの写真は、明暗差のある風景やポートレート、食べ物の写真など。同じ写真でも4Kブラビアでみるとリアリティーが全く違うのを実感できると思います。自分で撮った写真に、自分で驚くと思いますよ(笑)」
みなさんもテレビで写真鑑賞、始めてみませんか。
フォトグラファー/ビデオグラファー
永田 道彦
映像制作会社「パーカップメディアプロダクション」の代表を務めながら、講師としてソニーストアや全国の販売店でセミナーを実施。初心者にもわかりやすいセミナーで定評がある。また、静止画だけでなく動画についての撮影経験を活かし、ソニーホームページにおいても、「4Kムービー撮影術」と題して、カメラのモデルに応じた楽しみ方についての提案なども行っている
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※本ページに掲載している情報は2018年1月現在の情報であり、予告なく変更される場合がございます。