テレビが大好きという人の必須アイテムであるブルーレイディスクレコーダーが2018年春、フルモデルチェンジします。テレビ番組を録画して視聴する一連の体験をより一層向上させる柱として連続ドラマとアニメに特化した「新作ドラマ・アニメガイド」を新開発。これは、放送が始まる前の新番組を一覧で手軽に確認でき、自分の好みにピッタリの番組を、最長1カ月前から予約できるという画期的なもの。ここではその詳細と、そもそもソニーのブルーレイディスクレコーダーがどのような基本方針で作られているのかを、最前線の開発者が紹介します。
ソニーのレコーダーは
日本のユーザーのために
作られている
まずは、レコーダー市場の最新状況を教えてください。
- 竹内 美紀
- ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社
- V&S事業部 企画ブランディング部門
ブルーレイディスクレコーダーを購入しているのはどんな人なのですか?
竹内:ファミリー層を中心に「たくさんのテレビ番組を録画したい」という人が、ブルーレイディスクレコーダーを購入しています。テレビ自体に外付けHDD(別売)を使った録画機能が付いていたり、インターネットを使った見逃し配信サービスなどが人気を博している中、あえてブルーレイディスクレコーダーを選ぶという人は、テレビ番組をアーカイブして自由に楽しみたいという熱量を持った方々。結果として、それぞれの機能に対する要求水準は高く、かゆい所にまで手が届くことが求められています。
そんな中、ソニーのブルーレイディスクレコーダーは、これまでどういった点にこだわってきたのでしょうか?
竹内:長らくユーザー調査を繰り返してきた結果、ブルーレイディスクレコーダーに求められているのは、テレビ番組を録画して楽しむという“基本”の部分を快適に行えること。特にここ数年の製品では、ホーム画面をはじめとする操作画面の全面刷新など、その点を最重視した製品開発を行ってきました。内蔵HDDと外付けHDDに分散して録画した番組を録画リストでまとめて表示できるというのも、そうした取り組みの成果の1つですね。
2世代前のモデルで、レコーダーの操作の基本であるホーム画面を全面的に刷新した- 杉内 塁
- ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社
- V&S事業部 ソフトウェア技術部門
UX/仕様設計担当 林:ソニーのブルーレイディスクレコーダーでは1つのHDDに最大1万タイトルもの番組を録画することができます(数年前のソニー製品では最大999タイトル)。つまり、事実上無制限ということです。そして、そうして録りためた大量の番組を自動的にフォルダにまとめて分類したり、見たい番組を簡単に見つけられる機能も充実しています。
ソフト設計担当 杉内:その点についてさらに言うと、連続ドラマなどのシリーズ番組を1つのフォルダにまとめる際、フォルダ名を機械的に第1話のものにするのではなく、純然たるタイトル部分だけを抜き出すといった機能も好評ですね。[新]などのマークや、各話タイトルなどがカットされ、番組名だけのシンプルなフォルダ名に自動的に設定されるんですよ。
各話タイトルなどの要素をカットし、シンプルで分かりやすいフォルダ名に- 林 哲也
- ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社
- V&S事業部 商品設計部門
竹内:レコーダー利用時に頻繁に行う操作を“つなげた”ことも、大きな特長の1つと言えるでしょう。例えば、大量の録画番組の中から好きなアイドルの番組をブルーレイディスクにダビングしたい場合、絞り込み機能を使って、そのアイドルに関係する番組だけをリスト表示させ、そのリストから、ダビングしたい番組を再生したり、詳細表示で内容を確認しながら選択していくことができます。リストはダビング終了後も維持されるので、ダビングし終わった番組を削除するのも簡単です。このように一連の操作を途切れることなく快適に行えるようになっています。
林:録画、再生、ダビングから、写真再生などの付加機能まで、すべての操作を共通構造のUIで行えるようにしたのもポイントです。ユーザーは1つのルールを覚えるだけで、すべての機能を使いこなすことができるのです。
竹内:さまざまなお客さまの声に耳を傾け、レコーダーとしての基本的な部分を丁寧に改善してきた、その最新モデルが『BDZ-FT3000』を始めとするソニーの最新ブルーレイディスクレコーダー製品群となります。
ソニーのレコーダーは日本のユーザーのために作られている にいいね
「新作ドラマ・アニメガイド」で
最長1カ月前から番組を先行予約
この春に発売される新モデル(2018年モデル)では、主にどういった点が強化されているのでしょうか? 注目の新機能について教えてください。
「新作ドラマ・アニメガイド」とはどんな機能なのですか?
- 江島 一大
- ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社
- V&S事業部 商品設計部門
UX/仕様設計担当 江島:次のクールから始まる地デジとBSデジタルの連続ドラマとアニメを、番組のキービジュアルと、要点を押さえた番組紹介文付きで、曜日ごとに一覧表示する機能です。先ほど、竹内が話したように、既存の電子番組表(EPG)からは、最大8日前からしか録画予約できなかったのですが、「新作ドラマ・アニメガイド」では最長1カ月前から新番組を「先行予約」することができるのです(その後、放送8日前になって電子番組表(EPG)に掲載された段階で、自動的に正式な録画予約に置き換わる)。
竹内:ちなみに、4月からスタートする春クールの新番組の場合、その1カ月ほど前から順次、情報解禁に合わせてリストに追加されていきます。そのため、「新番組はすべて録画する」という方のために、リスト上の新番組を一括で録画予約する機能も用意しました。
江島:これらの情報は、テレビ情報誌「ザテレビジョン」などで有名な、株式会社KADOKAWA様から提供していただいています。この機能を使うためにはブルーレイディスクレコーダーをインターネット環境に接続していただく必要がありますが、インターネットに接続すると、スマートフォンアプリ「Video & TV SideView」で、出先からも録画番組を視聴できるなど、より便利に本機をお使いいただけるようになります。
竹内:「新作ドラマ・アニメガイド」では、従来モデルから好評だった「予約ランキング」機能のうち、ドラマとアニメに関する部分を抜き出して表示。また、So-net(ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社)が提供している「Gガイド.テレビ王国」のクチコミ情報を元にした「クチコミランキング」も用意しました。
林:一足早く新番組の情報を確認できるだけでなく、「予約ランキング」や「クチコミランキング」で同じドラマ、アニメファンの盛り上がりをチェックできるのが「新作ドラマ・アニメガイド」の良いところ。新作へのワクワク感をより一層盛り上げてくれます。
そのほかに「新作ドラマ・アニメガイド」で注目すべき機能はありますか?
それはどういった機能なのでしょうか?
ドラマやアニメの出演者が出ているほかの番組の一覧には、まったく知らなかった意外な番組が表示されることも。特に声優さんは、アニメ以外にもドキュメンタリーのナレーションなどを担当していることがあったりしますからね。こうした番組との出会いを演出するのも「関連番組」の狙いの1つです。
また、ポイントは、番組サムネイルや番組情報に、KADOKAWA様提供のデータを利用していること。電子番組表(EPG)のタイトルや、自動生成されたサムネイルと比べて、より内容が把握しやすくなっています。
「新作ドラマ・アニメガイド」は、たくさんのドラマやアニメを録りためるという人にとって、とても魅力的な機能だと思いました。この機能を実現するにあたって、どんな点に難しさがあったのかを教えていただけますか?
では、「新作ドラマ・アニメガイド」の画面には、自分が住んでいる地域の番組だけが表示されるということでしょうか?
そのほかに苦労した点はありますか?
「新作ドラマ・アニメガイド」で最長1カ月前から番組を先行予約 にいいね
ユーザーの声に真摯に耳を傾け、
より使いやすいレコーダーを追求
「新作ドラマ・アニメガイド」以外に、新モデルで追加された機能や、改善された点がありましたら教えてください。
- 村澤 良太
- ソニービデオ&サウンドプロダクツ株式会社
- V&S事業部 企画ブランディング部門
それによって具体的にはどういった改善が行われましたか?
村澤:これもお客様の声で多かった内容ですが、録画コンテンツが多くあるお客様からは操作スピードに対する要望などをいただいていました。新モデルでは、録画リストでのスクロールをより高速かつ、滑らかにしています。また、フォルダを開いた時に中身の番組がフワッと出てくる感じにもこだわりました。
竹内:単純にパッとフォルダが開く方が、ストップウォッチ的な速度という意味では速いのですが、こうしたアニメーションを挟みこむことで、フォルダの中身が表示されているのだということを直観的に分かりやすくしています。また、スクロール速度についても、闇雲に高速化するのではなく、きちんと読める速度でスクロールさせるなど、実際の使い勝手を向上させています。
竹内:そのほか、録画リストでは、左カラムのジャンル絞り込みの並び順を変更しました。これまでは、「ニュース」を先頭に「スポーツ」「ワイドショー」……の順に並べていたのですが、この春の新モデルからは、独自におこなった調査結果を元に、実際に録画視聴されることの多いジャンル順に「バラエティ」「ドラマ」「アニメ」……と並べるようにして、素早く絞り込めるようにしました。
それ以外に機能強化された点はありますか?
竹内:実は4世代前のモデルから、トリプルチューナーモデルで、3番組同時の長時間録画ができなくなってしまい、一部のお客様から強く復活のご要望をいただいておりましたが、それがここに来てようやく復活します。今のブルーレイディスクレコーダーはさまざまな機能が同時並行で動くため、とても大変だったのですが、何とかこれを実現できました。
林:Ultra HD Blu-ray再生時など、特に大きな負荷がかかるシーンで制限がかかってしまうことがあるのですが、その場合も、まずは無圧縮のDRモードで録画し、負荷が減ったタイミングで任意の指定された録画モードに自動変換するようにしているので、ユーザーが不便を感じることはないはずです。
ユーザーの声に真摯に耳を傾け、より使いやすいレコーダーを追求 にいいね
Ultra HD Blu-ray対応に加え、
4Kビデオカメラ対応もより実用的に進化
近年のブルーレイディスクレコーダーは4K対応も大きな課題の1つとなっています。まずは、そうしたテレビ周りの4K環境が現在どうなっているのかを教えてください。
4Kビデオカメラ対応の強化について具体的に教えてください。
村澤:新モデルでは、先代モデルで対応した4K動画取り込み・再生・ダビングに加え、取り込んだ4K動画を2K(フルHD)画質にダウンコンバートして、ブルーレイディスクにダビングできるようにしています。
その機能はどういったシーンで活用されるものなのでしょうか?
村澤:私事なのですが、昨年子どもが産まれまして……。産まれたばかりの子どもの様子を4Kハンディカムで記録、レコーダーで保存しているのですが、その映像を遠方の母親に送りたいと思っても、実家に4K動画の再生環境がないと見ることができないんです。そういった時に、このダウンコンバート機能があれば、一般的なブルーレイディスクレコーダーで再生できる形式に変換してダビングすることができます。
竹内:それに加えて、取り込んだ4K動画を自宅で見る機能についても、より使いやすく進化させました。
村澤:ソニーのブルーレイディスクレコーダーでは、かねてより、ビデオカメラなどで撮影したプライベート動画を、いつも使う録画リストから、録画したテレビ番組と同様に、手軽に再生できるようにしているのですが、新モデルでは、先代モデルではできなかった、4Kハンディカムの動画のサムネイル表示が可能になり、見たい動画をより探しやすくしています。また、旅先などでは断続的に短い動画をたくさん撮影することがあるかと思いますが、そのようにして同じ日に撮られた動画をまとめて連続再生する機能も追加しています。
そのほかに「4K」をより快適に楽しむための機能がありましたら教えてください。
村澤:お使いの4Kテレビがソニーのブラビアである場合「4Kブラビアモード」で、録画番組をより高画質な映像でお楽しみいただけます。「4Kブラビアモード」では、レコーダーで録った番組のジャンル情報と録画モード(レート)情報を元に最適なノイズリダクションなどを施して、ブラビア側で適切に4Kにアップコンバートして表示してくれます。特に新モデルでは、単純にノイズを低減するのではなく、より自然でなだらかなかたちになるようなチューニングを実施。プロ野球中継のスタンドの人混みなどが、より自然に表示されるようになっています。
竹内:もちろん、ブラビア以外の他メーカー製のテレビでもこうした高画質化処理は行っているのですが、液晶パネルによって特性やクセがあるので、そうした情報を共有しやすいブラビアでは、より一層の高画質化が実現できるということです。ブラビアの画質担当者と打ち合わせし、絵合わせを行いました。
Ultra HD Blu-ray対応に加え、4Kビデオカメラ対応もより実用的に進化 にいいね
テレビを愛する
すべての人に使ってほしい
最後にこの記事をお読みの方にメッセージをお願いします。
テレビを愛するすべての人に使ってほしい にいいね
新発売のブルーレイディスクレコーダーはこちら
ソニーショールーム・
直営店舗ソニーストアでの展示紹介
ソニーの直営店舗・ソニーストアのシアタールームでは、実際に商品を体感いただけます。