「日本の自然」という大きなテーマのもと、風景や動植物、人間の営みなどをストレートに表現した写真を募り、見る者にその普遍的な価値を示し続けてきた『「日本の自然」写真コンテスト』(朝日新聞社・全日本写真連盟・森林文化協会主催、ソニーマーケティング株式会社協賛)。
第35回目となる今年からは、応募ルールを一部変更。これまで30歳以下限定の「スペシャル部門」のみだったデジタルデータでのWeb応募を「デジタル部門」というかたちで年齢制限を撤廃し、従来同様、紙に出力した写真を郵送するかたちで応募する「プリント部門」と合わせた2部門制としています(デジタル部門の特別賞「ソニーネクストフォトグラファー賞」のみ30歳以下対象)。
応募総数はプリント部門4,979点、デジタル部門5,903点の、合計10,882点に大幅伸長(昨年度の応募総数は7,576点)。特にデジタル部門は旧スペシャル部門の1,629点から3倍以上に増加。幅広い年代のフォトグラファーがデジタルで写真を楽しむようになっていることを改めて浮き彫りにしました。
ここでは、2018年7月7日(土)に行われた表彰式典の様子と、多くの応募の中から選ばれた受賞作品を紹介します。
カメラの進化が、
新しい感性の芽生えを促す
表彰式が行われたのは、東京・築地の朝日新聞本社。例年であればまだ梅雨真っ盛りというところだったのですが、今年は例年よりも劇的に早く梅雨明けが宣言されたこともあって、抜けるような晴天に。プリント部門、デジタル部門合わせて107名の受賞者のうち、41名の方々が、式典に出席してくださいました。
受賞式の冒頭、主催者として登壇した朝日新聞社ゼネラルマネージャー 兼 東京本社編集局長・中村史郎さんは、今回、デジタル応募の年齢制限撤廃によって、デジタル部門(旧スペシャル部門)の応募点数が3倍に急増したことをアピール。その内訳も5歳の女の子から、80歳の男性まで幅広く、文字通り「老若男女」であったと言います。その上で、「ソニーネクストフォトグラファー賞」を受賞した長尾岬生さん(22歳)の『Ice Age』が、ドローンで撮影されたものであったことに言及(受賞作品としては初)。「太古の昔から繰り返されてきた自然の営みを、若いフォトグラファーがドローンという最新ツールで表現した。こうした新しい感性をもった若者たちが自然の護り手となっていってくれることに期待している」と、本コンテストの掲げる「自然の保護」というテーゼを改めて確認しました。
さらに、第32回から「協賛」というかたちで本コンテストに参加しているソニーマーケティング代表取締役社長・河野弘も、昨年発売されたフルサイズデジタル一眼カメラ『α9』を片手にステージへ。ソニー名を冠したもう1つの賞である「ソニー4K賞」の受賞作品が、まさにその『α9』で撮影されたものだということを喜び、「カメラはこれからもどんどん進化していきます。それによって創作の仕方もどんどん変わっていくのでしょう。ソニーのエンジニアは今、そうした新しいカメラを生み出すために、日々チャレンジをしています。皆さんの創作意欲をサポートするような、業界を活性化していくようなカメラをこれらからも作り続けていきたい。ご期待ください」と胸を張りました。
両者のコメントに共通しているのは、カメラの進化、デジタル化が、写真文化に新たなムーブメントを生み出しているということ。その新しい波は、今回の受賞作品を見ることでもはっきりと伝わってくるはずです。
カメラの進化が、新しい感性の芽生えを促す にいいね
大自然の美しさを明確な狙いを
持って
映し出した
「プリント部門 最優秀賞」
紙に出力された状態で審査を行う、従来からのプリント部門の応募総数は4,979点。その中から最優秀賞に輝いたのは、佐藤圭さんの『貯食に大忙し』。審査員団の一人である、朝日新聞 東京本社映像報道部長・大野明さんいわく、このコンテストで重視したのは「大自然の美しさを曖昧に表現せず、その感動の中心を突き詰めていく、明確な狙いを明らかにしていること」。この作品はまさにその点で他を大きくリードした作品でした。
- 貯食に大忙し
- 佐藤 圭さん
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最優秀賞
今後も北海道の自然風景に溶け込む
野生動物を撮り続けていきたい
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=400mm
- シャッター速度:1/3200秒
- 絞り値:F5.6
- 露出補正:-0.3
- 感度:ISO 800
- ホワイトバランス:AUTO
プリント部門 最優秀賞
佐藤 圭さん
プリント部門 最優秀賞
佐藤 圭さん
審査委員のコメント
ナキウサギの写真はよく見られるが、餌をくわえてジャンプしている姿を正面から捉えたものは珍しい。素晴らしいシャッターチャンスをものにした。ナキウサギの行動をよく観察し、通るコースを定めてカメラを構えた。まさに観察眼の勝利だ。
α・RXで撮影された入賞作品をご紹介します(プリント部門)
▼▼受賞作品をクリックすると、拡大してご確認いただけます▼▼
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- 優秀賞
- Dolphins in Twilight
- 今井 寛治さん
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Captured by Sony α7R III
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『α7R III』は電池の持ちと
バッファの容量が大きいので、
ネイチャー撮影ではとても重宝します -
3月の小笠原は、あまり海の透明度が高くない時期ですので、イルカのシルエットと、西に傾いた太陽の光ぼうのコントラストがうまく表現できるよう、1/250、F8のISO オートで、露出補正-1/3の設定で撮影に臨みました。『α7R III』はノイズが少ないので安心してISOオートが使えます。また、これまで愛用していた『α7R II』と比べて、電池の持ちとバッファの容量が大きく、ネイチャー撮影ではとても重宝しています。
- カメラ:Sony α7R III
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=16mm
- シャッター速度:1/250秒
- 絞り値:F7.1
- 露出補正:-1/3
- 感度:ISO 200
- ホワイトバランス:AUTO
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- 優秀賞
- 風に舞う
- 大庭 眞治さん
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Captured by Sony α77
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桜と風に舞うこいのぼりの
コラボレーションを撮影しようと考えました。
今回の受賞は感無量です -
撮影当日は風が比較的強かったので、桜と風に舞うこいのぼりのコラボレーションを撮影しようと考えました。桜を中央に、両サイドにこいのぼりを配する構図にし、そして両者を浮き上がらせるために背景を日陰の山にして強い風を待ちました。50歳の単身赴任を期に、学生時代に趣味にしていたカメラを再開。ミノルタからの流れで『α700』『α77』と乗り換えてきましたが、近いうちに『α7』シリーズを購入する予定です。
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- カメラ:Sony α77
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=135mm
- シャッター速度:1/60秒
- 絞り値:F18
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 200
- ホワイトバランス:太陽光
大自然の美しさを明確な狙いを持って映し出した「プリント部門 最優秀賞」 にいいね
デジタルのまま、大画面で楽しむ
「デジタル部門 最優秀賞 ソニー4K賞」
今回から、プリント部門と並ぶ大きな柱の1つとなった「デジタル部門」。その頂点となるのが、「最優秀賞 ソニー4K賞」です。デジタルで撮影された写真を、デジタルデータのまま4Kテレビで楽しむ新しい鑑賞スタイルに最もふさわしい作品に贈られます。
- 朝稽古
- 大野 泰之さん
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Captured by Sony α9
Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS -
ソニー4K賞
動物の表情や仕草が
より魅力的に見えるような光と背景を意識
ソニー4K賞
大野 泰之さん
思い通りにならないことが多い野生動物の撮影ですが、この作品は以前から抱いていたイメージが幸運にもぴったりはまった作品で、昨年撮影したものの中でも特にお気に入りの1枚です。それがこのような評価を受けてうれしく思っています。
この作品では、キタキツネ親子のいきいきとした姿を撮影しようと心がけました。2匹のキツネを中央に配置しつつ、両端の並木を入れてシンメトリーな構図にしたかったので、望遠端よりもややワイドな300mmに焦点距離を調整しています。今回、デジタル部門に応募したのも、プリントと比べて、よりワイドな表現が可能だったから。A判プリントでは両端が切れてしまうんです。
カメラ選びで重要視しているのは、AF性能と高感度の強さですが、今回使用した『α9』は両方とも満足のいく性能を兼ね備えており、頼もしい相棒になっています。秒間20コマの連写は、当初オーバースペックかと思っていましたが、実際使ってみると決定的な場面で何度も助けられました。今回の受賞作品で、キツネの良いポーズを捉えることができたのもこのカメラのおかげでしょう。
これからも北海道の野生動物にこだわり続けて行くつもりです。機会があれば個展も開いてみたいですね。
- カメラ:Sony α9
- レンズ:Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(SEL100400GM)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=300mm
- シャッター速度:1/800秒
- 絞り値:F5.6
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 1600
- ホワイトバランス:AUTO
ソニー4K賞
小林 一夫さん
審査委員のコメント
背景が素晴らしい。シンメトリックに木が覆いかぶさり、キツネの後方がスカッと抜けている。よくこのフレーミングを実現できた。狙って撮れる写真ではないが、狙っていなければ撮れないのも事実。その幸運を見事にものにした。明暗の階調が豊かで奥行きもあり、大画面で鑑賞するのにふさわしい作品となっている。
デジタルのまま、大画面で楽しむ「デジタル部門 最優秀賞 ソニー4K賞」 にいいね
若者のみずみずしい感性が光る
「ソニーネクストフォトグラファー賞」
デジタル部門応募作品の中から、30歳以下の若手フォトグラファーに贈られるのが、この「ソニーネクストフォトグラファー賞」。ここに求められるのは、従来の手法や常識にとらわれない、みずみずしい感性。これまでにない表現に挑戦していく人のための賞です。
- Ice Age
- 長尾 岬生さん
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ソニーネクストフォトグラファー賞
ドローン空撮の良いところは
構図の自由度が劇的に拡がること
ソニーネクストフォトグラファー賞
長尾 岬生さん
普段は一眼レフを使って写真を撮っているのですが、元々、空撮にとても興味があり、最近、手頃な価格でドローンを買えるようになってきたこともあって、自分でもやってみようということになりました。それ以降は、一眼レフをメインに、いろいろな場所にドローンを持っていくようにしています。
今回の写真は、たまたま撮影にでかけた先が大雪で、一眼レフではどうにもならず、ドローンを飛ばしてみたら、想像をはるかに上回る絶景だったという一枚です。個人的には非常に良い写真が撮れたと思っていたのですが、実は、当初、友人たちの間ではあまり評価が芳しくなく……なにせ、地味ですから(笑)。私がよく写真をアップするSNSでは、もっと派手な、映える写真の方が好まれるんですよね。今回、それがこのような高い評価を受けられたことは自信につながりました。
ドローン撮影の良さは、一眼レフとは比べものにならないくらい構図の自由度が拡がること。これまでのカメラでは撮れないような写真が簡単に撮れてしまいます。来年もまた、ドローンで撮った写真で応募したいと思います。
ソニーネクストフォトグラファー賞
長尾 岬生さん
審査委員のコメント
ドローンは、これまで人間が見ることのなかった視点から新しい発見をもたらす撮影ができる画期的なツールだが、単に真上から撮っただけでは測量写真と変わらない。作者はどのような面白い映像が撮れるかをしっかり考え、氷が川を流れ、橋脚で割れていくという自然と人間とのせめぎ合いを見事な作品にしている。
α・RXで撮影された入賞作品をご紹介します(デジタル部門)
▼▼受賞作品をクリックすると、拡大してご確認いただけます▼▼
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- 優秀賞
- 乱舞
- 金澤 弘治さん
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Captured by Sony α9
Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS -
大群のレンジャク・赤い実・雪の躍動感を出すのに、
松の緑が背景になる場所を探し撮影 -
北海道の「ナナカマド並木」で知られている通りにキレンジャクを中心とした100羽以上の大群が居るとの情報をうけ、吹雪の中、現地に赴いて撮った写真です。大群のレンジャク・赤い実・雪の躍動感を出すのに松の緑が背景になる所を探し撮影しました。今回の撮影に使った『α9』は、秒間20コマの高速連写が素晴らしい。野生動物、特に野鳥を撮るカメラとして、これ以上のものはないでしょう。
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- カメラ:Sony α9
- レンズ:Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(SEL100400GM)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=384mm
- シャッター速度:1/2500秒
- 絞り値:F8.0
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 1600
- ホワイトバランス:AUTO
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- 優秀賞
- 黎明
- 曽布川 善一さん
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Captured by Sony α7R III
Sony FE 16-35mm F2.8 GM -
厳冬期、山陵の夜明けを支配する
「静寂」を表現しようと試みました -
厳冬期、山陵の夜明けは狂おしいほど美しいものです。そこには空間を埋め尽くすような劇的な朝焼けも、感動的な雲海も、魅惑的な天の川も無く、ただ無音の世界が広がっています。そんな、この世界を支配する「静寂」を表現しようと試みたのがこの写真です。デジタル部門は、入選後、プリント出力展示のコンテストが主体の中、4Kテレビでの鑑賞に耐えられる作品という応募趣旨に未来を感じました。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Sony FE 16-35mm F2.8 GM(SEL1635GM)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=16mm
- シャッター速度:4秒
- 絞り値:F5.6
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 800
- ホワイトバランス:5600K
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- 入選
- 紅
- 大谷 智巳さん
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Captured by Sony α7 II
Sony Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS -
自然が作り出した美しい光景を、
超広角レンズを用いて
ストレートに表現 -
撮影当日は強風と霧により、刻一刻と状況が変化していたため、一番良い構図を探すために思い切って手持ちで撮影を行いました。自然が作り出した美しい光景を、超広角レンズを用いてストレートに表現できたと考えています。本格的に撮影を始めたのは2年前。山での撮影が主となるため、小型軽量で、幅広い表現力を備えた、フルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラ『α7 II』を愛用しています。
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- カメラ:Sony α7 II
- レンズ:Sony Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS(SEL1635Z)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=16mm
- シャッター速度:1/30秒
- 絞り値:F8
- 露出補正:-1.0
- 感度:ISO 400
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- ア〜ア、夜はまーだ?
- 小川 寛さん
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Captured by Sony α99
Sony 500mm F4 G SSM -
産毛に包まれたヒナフクロウの
かわいさを最大限に
引き出すべく待ち続けました -
この写真では、産毛に包まれたヒナフクロウのかわいさを最大限に引き出すべく、午後の森の中で、あくびの瞬間を待ち続けました。カメラを趣味にしてから、早50年以上経ちますが、こうした賞をいただいたのはこれが初めてなので、ただただうれしいです。撮影に使った『α99』はもうかなり古いのですが、ファインダーの見え方が肉眼に近く、見やすいことを重宝しています。これほど隅々までクッキリ見えるカメラはほかにないのでは?
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- カメラ:Sony α99
- レンズ:Sony 500mm F4 G SSM(SAL500F40G)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=500mm
- シャッター速度:1/500秒
- 絞り値:F4
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 500
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 恋鳥たちの夕暮れ
- 関口 陽子さん
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Captured by Sony α7R II
Sony FE 16-35mm F2.8 GM -
白鳥たちの、
寒い中にある
温かいひと時を表現 -
本格的にカメラを使い始めたのは2年ほど前から。以降、富士山をメインの被写体として撮り続けています。この作品では、夕暮れ時の空の色と足元の凍った湖を撮りたいと思い、現地に赴いたところ、そこに白鳥たちが近づいてきてくれたため、寒い中にある温かいひと時を表現することができました。『α7R II』は、女性の小さな手にもフィットするサイズであること、色が鮮やかなのに、暗部もしっかり表現できる点が気に入っています。
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- カメラ:Sony α7R II
- レンズ:Sony FE 16-35mm F2.8 GM(SEL1635GM)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=23mm
- シャッター速度:1/15秒
- 絞り値:F7.1
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 200
- ホワイトバランス:太陽光
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- 入選
- winding road
- 大塚 智史さん
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Captured by Sony α7R III
Sony FE 12-24mm F4 G -
雲の切れ間から
奥に伸びる道が見えた瞬間、
考えるより早く
シャッターを切っていました。 -
当日は悪天候で、撮影地に着いたときは目の前が雲で覆われていました。雲の先にどのような景色が広がっているのかは知る術もない状態でしたが、強風とともに、雲の切れ間から奥に伸びる道が見えた瞬間、考えるより早くシャッターを切っていました。『α7R III』は自分にとって2台目のデジタル一眼レフ。正直、背伸びしすぎとは思いましたが(笑)、自分が見たままの世界、そして肉眼で見える以上の世界をシャープに、繊細に写す性能にとても満足しています。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Sony FE 12-24mm F4 G(SEL1224G)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=24mm
- シャッター速度:1/80秒
- 絞り値:F6.3
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 稜線を行く
- 安彦 嘉浩さん
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Captured by Sony α9
Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS -
α9のAF機能のおかげで、構図、露出など
写真の重要な要素へ気を配れるように -
丘の稜線を歩くキタキツネというだけでも素敵なシーンですが、さらに何かワンポイントを加えた作品を撮ろうと考え、丘の向こう側に十勝岳連峰が見える場所で撮影しました。撮影に使った『α9』で気に入っているのは、なんと言ってもAF周りです。合焦が早く、精度が高いのが素晴らしい。先進のAF機能の恩恵を受け、撮影中に、構図、露出など写真の重要な要素へ気を配れるようになりました。
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- カメラ: Sony α9
- レンズ: Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS(SEL100400GM)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=400mm
- シャッター速度:1/500秒
- 絞り値:F10
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 250
- ホワイトバランス:5000K
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- 入選
- 水田のステージ
- 野呂 賢一さん
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Captured by Sony α7 II
Sony FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS -
風景の中で、
太陽の光がつくる造形や陰影を捉える -
この撮影地は午前中のこの時間帯によい光が差し込みます。水田の緑と、差し込んだ光の陰影の美しさに心ひかれ撮影しました。普段から、風景の中で、太陽の光がつくる造形や陰影を捉えることを心がけています。まだまだ未熟でタイミングを逸したり、適切な撮影ができないことも多いのですが、常に光を追うことを意識しています。今回の撮影に使った『α7 II』は、発色の良さ、色合いが気に入っています。
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- カメラ:Sony α7 II
- レンズ:Sony FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS(SEL70300G)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=70mm
- シャッター速度:1/80秒
- 絞り値:F11
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 500
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 静寂
- 川口 泰弘さん
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Captured by Sony α99
Sony Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM -
この日は月齢25.9の三日月と金星が接近するので、
夜中から準備していました -
この日は月齢25.9の三日月と金星が接近するので、夜中から準備していました。三日月を湖面に映してダブルで捉えることができればさらに幻想的になると予想したのです。そんな中、天気が下り坂で条件が重なったのか笠雲が出現。さらにつるし雲までが加勢し、静かな湖畔の上で自然の素晴らしさを魅せてくれました。ソニーのレンズは、フレアやゴーストが出にくいところがいいですね。
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- カメラ:Captured by Sony α99
- レンズ:Sony Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM(SAL2470Z)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=24mm
- シャッター速度:57秒
- 絞り値:F2.8
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 深海からの訪問者
- 伊奈 淳也さん
- Captured by Sony Cyber-shot DSC-RX100M5
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このカメラを愛用しているのは、静止画だけでなく、
動画撮影にも強いから -
カメラを始めたのは2000年頃。友人から譲ってもらった防水カメラがきっかけ。現在も、水中撮影がメインです。現在、このカメラを愛用しているのは、静止画だけでなく、動画撮影にも強いから。特にフルHD画質で960fpsのスーパースローモーション撮影ができるのがうれしいですね。今回は、これを水深40mまで潜れるケースに入れて撮影。青い海というよりも深海の暗い海のような感じ、そして、特徴的な口の形状を表現したいと考えて撮りました。
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- カメラ:Sony Cyber-shot DSC-RX100M5
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=24mm
- シャッター速度:1/2000秒
- 絞り値:F9
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 125
- ホワイトバランス:太陽光
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- 入選
- 夫婦喧嘩
- 岩永 一美さん
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Captured by Sony α7 II
Sony Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS -
降雪が激しく、
思った以上に荒々しい写真になりました -
撮影時は雪の丸ボケの静かな雰囲気を狙っていたのですが、降雪が激しく、思った以上に荒々しい写真になりました。撮影のポイントは荒々しさを出すためにスローシャッターを短めにしたところでしょうか。撮影機材に『α7 II』を選んだのは、まず、フルサイズでこの軽さであること。そして、使ってみてからは、その画像の抜けの良さに愛着が湧き、今では絶大な信頼を寄せています。
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- カメラ:Sony α7 II
- レンズ:Sony Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS(SEL1635Z)
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):f=16mm
- シャッター速度:1/3秒
- 絞り値:F4
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:5700K
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- 入選
- Old Friend
- 藤森 研伍さん
- Captured by Sony α6500
若者のみずみずしい感性が光る「ソニーネクストフォトグラファー賞」 にいいね
受賞作品を
その目でご覧いただける
巡回展を日本全国で実施
今回の「日本の自然」写真コンテストの受賞作品および応募作品を、4Kブラビアの大画面で楽しめる巡回展が全国16カ所で開催。開催場所やスケジュールはこちらよりご確認ください。
さらにソニーストアでは審査委員を務めた写真家 福田健太郎氏を招き、本コンテスト受賞作品の講評や、「自然風景」に関する撮影テクニックを直接紹介するトークショーを実施いたします。
以下の日程で全国16カ所で
巡回展を実施いたします。
会場では受賞作品をブラビアで
ご覧になることができます。
ぜひお近くの会場までお越しください。
巡回展
全国16カ所
- 2018年7月6日(金)〜12日(木)
- 東京都・中央区:ソニーイメージングギャラリー銀座 ※ソニーショールーム/ソニーストア 銀座 併設
- 2018年8月18日(土)〜30日(木)
- 北海道・札幌市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 札幌内
- 2018年9月8日(土)〜21日(金)
- 愛知県・名古屋市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 名古屋内
- 2018年9月29日(土)〜10月12日(金)
- 大阪府・大阪市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 大阪内
- 2018年10月20日(土)〜11月2日(金)
- 福岡県・福岡市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 福岡天神内
- 2018年11月19日(月)〜26日(月)
- 新潟県・柏崎市:ソフィアセンター(柏崎市立図書館)
- 2018年12月7日(金)〜9日(日)
- 富山県・高岡市:富山県高岡文化ホール
- 2018年12月14日(金)〜26日(水)
- 兵庫県・神崎郡:ぎゃらりー&喫茶やまだ
- 2019年1月12日(土)〜20日(日)
- 愛知県・名古屋市:ノリタケの森ギャラリー
- 2019年1月25日(金)〜27日(日)
- 徳島県・徳島市:シビックセンター3Fギャラリー(アミコビル)
- 2019年2月22日(金)〜24日(日)
- 福島県・福島市:福島テルサ
- 2019年3月8日(金)〜13日(水)
- 鳥取県・鳥取市:中電ふれあいホール
- 2019年3月18日(月)〜24日(日)
- 熊本県・熊本市:熊本県立美術館分館 展示室1 1F
- 2019年4月5日(金)〜21日(日)
- 栃木県・塩谷郡:高根沢町歴史民俗資料館
- 2019年5月21日(火)〜26日(日)
- 岡山県・井原市:アクティブライフ井原1F「ふれあいプラザ」
- 2019年6月15日(土)〜7月15日(月)
- 新潟県・新潟市:水の駅「ビュー福島潟」
第35回 日本の自然写真コンテストを“読む”
審査委員・写真家 福田健太郎氏に最優秀賞、デジタル部門 ソニー4K賞、ソニーネクストフォトグラファー賞、福田健太郎賞の4作品と、自身の“自然”をテーマとした写真について語ってもらいました
詳しくはこちら
第35回「日本の自然」写真コンテスト巡回展連動イベント開催決定
写真家 福田健太郎氏 トークショー −受賞作品から学ぶ、自然・風景写真−
あなたも4Kで見る写真体験
ご自身が撮影した写真やお持ちの映像を、実際の4Kブラビアに映し出してご覧いただけます。
テレビで楽しむ写真鑑賞スタイルの体験などにご利用ください。
ソニーストア 店舗のご案内
ご来場いただく方へのお願い事項
- 写真や映像はJPEGフォーマットにしてUSBメモリー等でお持ちください。
- 体験時間はお一人様15分までとさせていただきます。
- 混雑時はお待ちいただく場合がございますのでご了承ください。
- 著作権を侵害する写真・映像や公共の秩序に反する恐れのある、反社会的な写真・映像などのお持ち込みはご遠慮ください。
- ご不明な点がございましたら、各開催場所までお問い合わせください。
受賞作品をその目でご覧いただける巡回展を日本全国で実施 にいいね
今回の関連商品ラインアップ
*1 CIPA準拠。内部測定条件 f=8.8mm(ワイド端)、明るさ EV4.7、プログラムオート、フォーカスモード:AF-A、AFエリア:ワイド
普段は、北海道道北地方の野生動物と自然風景を中心に撮影をしています。春から初秋にかけては大雪山のナキウサギ、シマリスが、晩秋から春にかけては北海道日本海側のオオワシ、オジロワシ、クマタカが主な被写体ですね。あれもこれもと欲張らず、被写体の種類を限って集中して撮るようにしています。
今回の作品では、エゾナキウサギがジャンプした時の最高到達地点にピントを合わせることのみに集中しています。目に見えないほどのスピードなので他のことは考える余裕はありませんでした。
古い考え方かもしれませんが、僕は写真はプリントして完成するものだと思っています。写真用紙を変えるだけで、別の質感の作品になるのも面白いところ。今回はデジタル部門が人気でしたが、個人的には今後もできるだけプリント部門にこだわっていきたいです。ただ、会場でデジタル部門受賞作品がテレビに映し出されているのを見た時、その透明感の高さには驚かされました。自分の撮った写真の中にも、こうして大画面テレビで見た方が映えるものがあるかもしれません。
最優秀賞の連絡をいただいた時は信じられなくて、誰にも教えられなかったほど(笑)。約10年間、写真コンテストに挑戦してきましたが、やっと日本一の賞を頂くことができ、本当にうれしく思っております。ただ、これが終わりではありません。今後も、まだ誰も見たことのない写真を追求し続けていきたいと考えています。何年かかるか分かりませんが、いつか写真集を出すのが夢です。