業界最高クラス※の
ノイズキャンセリング性能とDSEE HX搭載
完全ワイヤレスヘッドホンに新しい感動を
「WF-1000XM3」
※2019年6月1日時点、ソニー調べ。JEITA基準に則る。完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において
ヘッドホンと音楽プレーヤー間のケーブルどころか、左右のイヤホン間のケーブルすらない「完全ワイヤレスヘッドホン」が今、幅広いユーザーから支持を集めています。そんな中、この夏リリースされたソニーの完全ワイヤレスヘッドホン最新モデル『WF-1000XM3』が、どのようなアドバンテージを備えており、どのような想いを持って作り出されたのかを、商品開発の中核メンバーが語ります。
今や完全ワイヤレスヘッドホンは
市場の中心になりつつある
まずは、現在の完全ワイヤレスヘッドホンの市場動向について教えてください。
大庭:完全ワイヤレスヘッドホンの市場はグローバルで順調に拡大しており、ヘッドホン市場の中でも大きな位置付けを占めるようになってきています。もちろん、今後はさらに伸びていくでしょう。これは、ヘッドホン市場の中心がワイヤードからワイヤレス(ここでは左右がケーブルで接続されているもの)に移り変わっていった時とよく似ています。ワイヤレスヘッドホンも当初は「紛失しそう」「音が切れそう」「音質が悪そう」と言われていましたが、実際に使っている人の増加や技術の進歩と共に、そうした声も聞かれなくなっていきました。
完全ワイヤレスヘッドホンも、すでにそうした境地に達している、と。
ソニーホームエンタテインメント&サウンドプロダクツ株式会社 V&S事業本部
企画ブランディング部門 商品企画部 モバイル商品企画1課
大庭寛
大庭:そうですね。普及が進んだことによって、「完全ワイヤレス」であることはもはやスタンダードになり、ユーザーからそれ以上の機能に対する要求や期待が高まっていると考えています。
そんな中で登場した新モデル『WF-1000XM3』は、どういった狙いを持って開発されたのでしょうか?
大庭:昨年発売した、ヘッドバンド型ヘッドホン『WH-1000XM3』は、その高いノイズキャンセリング性能が多くのお客さまからご好評をいただきました。『WF-1000XM3』では、そこで培ったソニー最先端のノイズキャンセリング技術を、完全ワイヤレスヘッドホンに盛りこみ、より多くの方々にその感動を味わっていただくことをゴールに開発を進めました。
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「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」で業界最高クラス※の
ノイズキャンセリング性能を実現
※2019年6月1日時点、ソニー調べ。JEITA基準に則る。完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において
『WF-1000XM3』で、業界最高クラス※のノイズキャンセリング性能を実現するために、どのような技術が駆使されているのかを教えてください。
※2019年6月1日時点、ソニー調べ。JEITA基準に則る。完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホン市場において
高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1が搭載されている『WH-1000XM3』
大庭:今回、この製品のために、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」を新規に開発しました。これは、ヘッドバンド型の『WH-1000XM3』に搭載されている「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1」と共通した技術を使い完全ワイヤレスヘッドホンに最適化し開発したものです。インイヤー型の小さなボディに収まるバッテリーでも動作するように消費電力を抑えつつ、ノイズキャンセリング処理性能も追求しました。
なお、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」にはDAC(Digital to Analog Converter:デジタルデータをアナログの音声信号に変換する装置)とアンプ(Amplifier:増幅回路)も内蔵されており、『WF-1000XM3』の音質の向上にも貢献しています。ノイズキャンセリング処理にはアンプの性能が非常に重要なので、高性能なアンプを搭載するということは、音質だけでなく、ノイズキャンセリング性能を高めることにも繋がっているんですよ。
ちなみに、ノイズキャンセリングプロセッサーを自社で専用開発しているメーカーは世の中に多くはありません。それに加え、ソニーにはプロセッサーの性能を十二分に引き出すための音響設計技術もあります。プロセッサーを作るところから、活かすところまで、全ての技術とノウハウを持っている。これは、ノイズキャンセリング機能を搭載したコンシューマー向けヘッドホンを世界で初めて発売したソニーならではの強みだと考えています。
高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e搭載。
省電力ながら高性能なノイズキャンセリング処理を可能にしている
プロセッサーのほかに、ノイズキャンセリング性能を高めるために工夫していること、追加された機能はありますか?
大庭:ヘッドバンド型の『WH-1000XM3』など、一部の製品で採用されているデュアルノイズセンサーテクノロジーを、完全ワイヤレスヘッドホンとして初めて搭載しました。これはヘッドホンの外側と内側に1つずつマイクを載せて、ノイズを集音するという技術です。
マイクが2つあることでノイズキャンセリング性能が高まるのですか?
ヘッドホンの外側と内側に配置した2つのセンサーで集音し、騒音を打ち消すデュアルノイズセンサーテクノロジー搭載
大庭:はい、外側のフィードフォワードマイクだけではどうしても拾いきれないノイズがあるんです。音は音波の流れになりますので、イヤーピースで遮音した後に、どういうノイズが耳の中に残るかは、人それぞれの耳の形や装着状態などによって大きく異なります。そこでデュアルノイズセンサーテクノロジーでは、音導管の部分に新たにフィードバックマイクを追加し、そうしたノイズをきちんと集音できるようにしました。正確にノイズを把握することで、正確な逆位相のキャンセル波を生成できますから、全体的なノイズキャセリング性能が上がるというイメージですね。これにより、飛行機のような低域のノイズだけでなく、人の声や雑踏の音など、中高域のノイズまで全体帯域でのキャンセル性能が向上しています。
ヘッドホンの外側と内側に配置した2つのセンサーで集音し、騒音を打ち消すデュアルノイズセンサーテクノロジー搭載
そして、ソニーのノイズキャンセリングヘッドホンと言えば外音取り込みモードも人気です。こちらは『WF-1000XM3』でどのように進化していますか?
大庭:先代モデルである『WF-1000X』(2017年発売)では、ノイズキャンセリングモードと2つの外音取り込みモードの3種類を切り替えて使う形だったのですが、『WF-1000XM3』では、ヘッドバンド型の『WH-1000XM3』などと同様、外音取り込みモードを1〜20レベルに調整できるようにし、さらに風ノイズ低減モードも加えて、合計22段階から選べるようにしています。これにより、様々なニーズにあわせてヘッドホンの使用シーンを広げていければと考えています。たとえば、飛行機や電車の中でノイズキャンセリング性能を最大に上げてしまうとアナウンスに気付きにくくなってしまうので半分くらいに抑えるといった使い方などを想定しています。また、左側のタッチセンサーを長押しすることでヘッドホンを外さず瞬時に周囲の音を聞ける「クイックアテンションモード」も搭載しました。これらは、完全ワイヤレスヘッドホンにも搭載したい機能だったので、今回実現できて良かったです。
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完全ワイヤレスでDSEE HXを初搭載
新たな伝送方法で接続性も劇的に改善!
続いて、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」を搭載したことによる基本的な音質の向上についてもお話ください。
大庭:「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」に搭載されているDACとアンプの性能は極めて優秀で、たとえば具体的にはひずみ率が非常に小さくなっていたり、S/N比が非常に良くなっています。後者はサウンドとノイズの比率を示す数値なのですが、これが良いということは音楽再生時に細かなノイズが乗らずに音楽を再生できるということ。とりわけクラシック音楽など、ダイナミックレンジが大きな音源でその違いを感じていただけるでしょう。小さな音の再現性が高まっているのですが、これはノイズキャンセリング機能との相性も抜群なんですよ。
そして、それに加えてソニー独自の信号処理技術であるDSEE HXを完全ワイヤレスヘッドホンでは初めて搭載しています。圧縮されたコーデックで伝送された音を、ヘッドホン内部でハイレゾ相当の解像度までアップスケールし、どんな音源でも高音質に楽しめるようにする技術です。
あと、それとは別の細かいところなのですが、『WF-1000XM3』では、従来モデル『WF-1000X』では非対応だったイコライザーのカスタマイズも可能になりました。
完全ワイヤレスヘッドホンではBluetooth接続の安定性を不安に感じているユーザーが多いと聞きます。『WF-1000XM3』ではその点をどのように解決していますか?
大庭:そうですね、完全ワイヤレスヘッドホンの初期の世代では、ソニー製品に限らず、音楽プレーヤーやスマートフォンからの電波を片側に装着した本体で受信し、それをもう片側に装着した本体にリレーする形で伝送しているものが多かったのですが、それが電波状況や装着者の頭部の形状、装着状態によって、上手くいかないという状況がありました。
そこで『WF-1000XM3』では、新開発のBluetoothチップセットで実現した新たな伝送方法を採用しています。これは、従来の左耳から右耳にデータをリレー伝送させるものではなく、再生機器からのデータを左右同時に伝送する方式です。さらに、アンテナ形状もこの機種に合わせてシミュレーションを重ねて最適化しています。この結果、高い接続安定性を実現するとともに、動画視聴時等の音声の遅延を従来機種比で最大約1/4まで短縮することができました。
フィールドテストも国内外のさまざまな場所で実施しており、また、私自身、試作機を使っていますが、劇的に改善されていると感じています。
それは朗報ですね!
大庭:なお、『WF-1000XM3』では左右が音楽プレーヤー、スマートフォンと通信できるので、どちらか片方だけでの音楽再生・音声通話も可能になりました。先代モデル『WF-1000X』では左耳側の本体でしかできなかったのですが、これからは利用スタイルに応じて、お好きな方で使っていただけます。
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デザインコンセプトは
Serenity&Organized
『WF-1000XM3』のデザインについてもお話を聞かせてください。今回はどういったコンセプトのもと、デザインを練り込んでいったのでしょうか?
ソニー株式会社 ブランドデザインプラットフォーム
クリエイティブセンター スタジオ2
隅井徹
隅井:『WF-1000XM3』は、従来モデル『WF-1000X』と比べて多くの点が進化した結果、内部の部品点数が増え、体積比では約1.5倍になっています。しかし、より多くの方々に使っていただくためには小さい方が良いに決まっていますよね。そこで『WF-1000XM3』のデザイン開発では、本体サイズを抑え、装着感を高めていくことを目指しています。
実際には、それぞれの部品のモックを3Dプリンターなどで作ってさまざまなレイアウトを試し、できあがった塊にイヤーピースを付けて、それを人間の耳を模した耳型に突っ込んで……さらにそこに粘土を盛っていく形で、大きくなりすぎず、耳になじみやすい形を模索していくということをやっています。
内部の部品サイズが約1.5倍になったとのことですが、具体的にはどのような部品が増えたのですか?
3Dプリンターなどで作ったモック
大庭:最も大きかったのは先ほどお話しした「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」ですね。それに加え、デュアルノイズセンサーテクノロジーのために追加されたフィードバックマイク、装着を検出する近接センサーの3つが主な追加パーツとなります。機能の向上と本体サイズはトレードオフの関係にある場合も多く、どこまでそれを許容するかはとても悩みましたが、何度もディスカッションをして、ここまではやろうということに決めました。
3Dプリンターなどで作ったモック
外観のデザインについてはいかがでしょう? 従来モデル『WF-1000X』とはずいぶん雰囲気が変わりましたよね。
隅井:『WF-1000XM3』は、同時期に開発していたヘッドバンド型の『WH-1000XM3』と同じアイデンティティで外観をまとめています。それまでの『WF-1000X』では、ソニー初の完全ワイヤレスヘッドホンということで登場感を意識し、透明なパーツを設けるなど、未来的な、先進性をアピールするようなデザインを施していたのですが、『WF-1000XM3』では、「ジェットセッター」や「フリークエントトラベラー」と呼ばれる、世界中を飛び回っている先進的なビジネスマンの方々の持ち物や、それらが持つ所有欲・物欲を刺激する要素を盛りこんでいくようにしています。
所有欲・物欲を刺激する要素とはどういうことでしょうか。もう少し具体的に教えてください。
隅井:靴や時計、スーツケースなどの中でもとりわけ上質とされるもの、こだわりを持つ人たちの間でリファレンスとされているアイテムのディテールを注視していった結果、たとえばさりげない金属的な要素が良いアクセントになっているということに気がつきました。そこで『WF-1000XM3』では、そうしたエッセンスをデザインに盛りこみ、ソニーロゴに色を付けたり、ノイズキャンセリング機能が高性能であることをもっと前面に押し出すべく、ノイズキャンセル処理に利用する側面マイクに金属製のマイクリングを設けて強調するなどしています。
ジェットセッター、フリークエントトラベラーの間では、今、スーツケースの小型化が進んでいます。必要最低限のものだけをスーツケースに詰め込んで、後は現地調達するというスタイルですね。そうした流れを受けて、今、ヨーロッパを中心にミニマルなデザインが支持を集めているのですが、そこにはワンポイントとして大理石だったり、金属、木だったりが使われていることが多いんです。
そのため、試作のデザインでは革を充電ケースにあしらうなんてことも試しているんですよ。
なるほど。しかしその反面、全体的なフォルムはシンプルになりましたね。結果的にそうした、キラッとしたワンポイントが際立っているように感じました。
隅井:そうですね。造形はあまりコテコテとしないようにしています。ソニーのノイズキャンセリング性能を誇りに思い、それをお客さまに伝えていきたいと考えているのに、そうした製品のデザインがノイジーでどうする、と(笑)。
確かに(笑)。
隅井:製品のフォルムについては、大きく2つのテーマを設定しています。1つは「Serenity(静けさ)」。先ほどもお話ししましたが、ノイズキャンセリングを前面に押し出したプロダクトなのだから静けさを体現したデザインであるべきですよね。そして、もう1つが「Organized(整理された)」。可能な限りコンパクトで、無駄がなく、整理されたデザインを心がけています。これは、『WH-1000XM3』など、同世代のヘッドホン全てに共通するコンセプトです。
「Organized(整理された)」なデザインとはどういったものなのでしょうか?
隅井:たとえば充電ケースですね。この蓋を開けた時に美しく見えるようレイアウトにこだわりました。隙間は極力排除して、ケースへの収納時にも中途半端に飛び出さず、しっかり収まるようにしています。ここまで埋まっているものってあまりないと思うのですが、そうすることで、整理されている感が出るんです。
大庭:ここはすごくこだわりましたね。収納時にパシッと収まる感じを大切にしたくて、設計担当者にもさまざまな検討をしてもらい、メカニカルなロック機構ではなく、マグネット式にしてもらっています。この時、少しでも設計が甘いと曲がって入っちゃうことがあるので、そこは何度も試作をして詰めていきました。
隅井:仮にちょっとズレて入ってしまっても蓋を閉じるとしっかり正しい位置に配置されます。
大庭:その蓋も、開くとある位置でピタっと止まるようになっているんですよ。もちろん、片手で開けられるように設計されているので、音楽を聴きたい時にサッと本体を取り出して装着することが可能です。また、塗装についても良触感塗装という塗装を施すことで、上質感と掴んだときの摩擦感を両立させています。
充電ケースひとつに凄まじいこだわりが込められているんですね。
隅井:なお、本体カラーリングについても、従来モデルからよりニュートラルな色味に脱色し、男性でも女性でも、さまざまな服装にマッチする突飛すぎない色にしています。また、それでいてAV機器ではあまり使われていない色でもありますよね。ちなみにロゴやマイクリングのカラーも本体色に合わせて変えており、ブラックモデルはカッパー、プラチナシルバーモデルはブラス(真鍮)としています。
デザインコンセプトはSerenity&Organized にいいね
全ての点が圧倒的に進化した
「Wow!」な完全ワイヤレスヘッドホン
『WF-1000XM3』では多くの点が変更・強化されていますが、操作性についてもボタン式からタッチセンサー式に変更されました。これにはどういった狙いがあるのでしょうか?
大庭:小さなボタンを探りながら操作するのではなく、大きなタッチセンサーで快適に操作をしていただきたかったというのが第1の理由です。『WF-1000XM3』では、側面の大きな丸い部分がタッチセンサーになっており、これをシングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップ、タップ&ホールド(長押し)することでさまざまな操作を行なえるようにしています。再生/停止はシングルタップ、曲送りはダブルタップなど、は基本的にはボタン式だった『WF-1000X』と同様なのですが、今回新たに追加された機能として、左側をタップ&ホールドすることでクイックアテンションという機能を呼び出せるようにしています。
アプリを使用して、タッチセンサーの機能をカスタマイズもできる
クイックアテンションとはどういう機能なのでしょうか?
大庭:ヘッドバンド型の『WH-1000XM3』でも採用されている、一時的に音量を絞ると同時に外音取り込みモードに移行することで周囲の音を聞き取りやすくする機能ですね。飛行機や電車の車内アナウンスを聴きたい時や、急に話しかけられた時などに便利な機能です。これを即座に呼び出せるようにしたかったというのも、ボタン式からタッチセンサー式に切り替えた理由の1つです。
操作性の点では、新たに搭載された近接センサーも大きな役割を果たしていますよね。
大庭:はい、近接センサーを搭載することで、装着検出という新機能を実現できました。これは、音楽再生時に片側を外すと一時停止、戻すと再生が再開するというもの。クイックアテンションに近いイメージなんですが、音楽再生中に突然話しかけられたら、まずはクイックアテンションをオンにして返答し、話が長くなりそうならヘッドホンを外して会話に専念、終わったら戻して自動的に音楽再生再開という体験を想定しています。
そのほか、ヘッドホンを外した状態で放置していると自動的に電源がオフになったり、脱着時はタッチセンサーが無効化されるという仕組みも盛りこんでいます。
そのほかに『WF-1000XM3』でこだわったことがありましたら教えてください。
大庭:『WF-1000XM3』では「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1e」やBluetoothチップセットの優れた省電力性能のおかげで、本体単独で約6時間(ノイズキャンセリング機能オン時)の再生が可能になりました。その上で、従来モデル『WF-1000X』では2回分だった充電ケースからの充電回数を3回に。つまり合計で最大約24時間*の利用を可能にしています。 *コーデックはAAC、ノイズキャンセリング機能ON、DSEE HX やイコライザーOFF時。
ここまでの数字を目指したのは、一般的な利用スタイルにおいて、1週間充電せずに使えるようにしたかったから。通勤が往復2時間、ウィークデーで合計10時間、週末に4時間ずつ使って合計18時間。それでもまだ満充電1回分の6時間が残っていれば安心感があります。さらに今回は急速充電にも対応しているので、うっかり充電を忘れてしまった場合でも10分の充電で約90分の再生が可能になります。
大きなところから、細かいところまで、全ての点が生まれ変わった『WF-1000XM3』。最後に読者に向けてのメッセージをお願いします。
隅井:デザインについていろいろお話させていただき、その中でモノにこだわりを持つ方々が注目しているアイテムからエッセンスを抽出してきたと言いましたが、だからといってそういう方々だけに使ってほしいとは思っていません。今や完全ワイヤレスヘッドホンは誰もが使っている商品ですから、より多くの人に手に取っていただきたいですね。
大庭:私もとにかくまずはソニーストアなどの店頭で『WF-1000XM3』をご体験いただきたいなと思っています。私自身の感想でもあるのですが、実際に装着していただくと、このサイズの製品からは想像できないレベルでノイズが消えるので、その「Wow!」感を味わってほしいな、と。そして、そうして生まれた静寂の中で音楽を再生していただくと、やはりこのサイズからは想像できない豊かな音が流れてきます。ぜひ、その驚きの連続を味わってください。
なお、ソニーでは完全ワイヤレスヘッドホンの開発に際し、「ストレスフリーリスニングエクスペリエンス」というコンセプトを掲げているのですが、『WF-1000XM3』はあらゆる意味でそれを体現した製品に仕上がっていると自負しています。