人と自然の共生が凝縮された
ソニー4K賞受賞作品
いつまでも守り続けたい
「日本の自然」写真
『「日本の自然」写真コンテスト』(朝日新聞社・全日本写真連盟・森林文化協会主催、ソニーマーケティング株式会社協賛)は、その名の通り、「いつまでも守り続けたい日本の自然」をテーマとした、1983年から続く、伝統ある写真コンテストです。
デジタルデータでWebから応募する「デジタル部門」と、紙に出力した写真を郵送する形で応募する「プリント部門」の2部門制となっており、昨年はついに応募総数が1万点を突破。今年も、デジタル部門5,553点、プリント部門4,603点の合計10,156点もの応募がありました。昨年はそれまで30歳以下限定だった「デジタル部門」の年齢制限が撤廃され、一挙に3倍以上の応募を集めて話題となりましたが、その勢いは今年も継続。受賞者の中には「デジタルからカメラをはじめた」という方も多く、多種多様な優れた作品が集まりました。
ここでは2019年7月6日(土)、東京・築地の朝日新聞本社にて行われた表彰式典の様子と、多くの応募の中から選ばれた受賞作品を紹介します。
フォトグラファー、メーカーが
競いあうことで
見たこともないような
「自然」が撮れるようになった
表彰式典では、まず主催者を代表して全日本写真連盟会長である、写真家の田沼武能さんが登壇。1983年から始まったというコンテストの歴史をふり返り、その大きな転機となったデジタルカメラの登場と、その影響について語ってくださいました。実はデジタルカメラの登場当初は応募作品の加工が過剰になり、本来の「自然」の姿から遠ざかってしまっていた時期があったのだとか。近年は自然そのものの美しさを撮ることに回帰するフォトグラファーが増加しているのを実感しているとのこと。カメラの技術的進化もあって、これまで見たこともないような素晴らしい自然写真が多数応募されてくるようになったと言います。
田沼会長が願うのは、後世に残したい日本の自然写真を、多くのフォトグラファーが競って撮影するようになること。「『競うは文化の始まりなり』という言葉があります。競うことで技術的にも、内容的にも写真の質が向上していくことに期待しています」(田沼会長)
これを受け、協賛社代表としてステージに上がったソニーマーケティング株式会社プロダクツビジネス本部副本部長高瀬竜一郎は、田沼会長の語ったカメラの技術的進化の一例として、昨年カメラグランプリ2018大賞を受賞したフルサイズミラーレス一眼カメラ『α9』が、多くのカメラファンやトッププロから現在も継続して支持されていること、今年はミラーレス専用設計レンズ『FE 24mm F1.4 GM』がカメラグランプリ2019の「レンズ賞」を受賞し、ボディ・レンズ共に認められた。さらにサプライズとして会場にカメラグランプリ受賞機材のほか、未発売(2019年7月26日発売)の望遠レンズ『FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS』を試用できるかたちでお持ちしたことに触れました。これには多くの参加者が興味を引かれていたようです。
なおステージ上に新商品のプレミアム4K液晶テレビである75v型のブラビア『X9500G』を2台配置し受賞作品を大画面で鑑賞できるようにし、大画面テレビが一般の家庭のリビングに広く普及してきている事実を紹介。今後もソニーの技術力で「撮る」から「見る」まで、写真を愛する方々を広くサポートしていきたいと締めくくりました。
田沼会長と高瀬、両者の講話に共通していたのは、「技術」の進歩が美しい「自然」を記録し、写真文化発展に繋がっている点で、今後も新しい表現や楽しみ方の可能性をもたらすことを実感できるお話でした。
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大画面・高精細4Kテレビならではの作品美
「デジタル部門 最優秀賞 ソニー4K賞」
デジタルカメラで撮った写真データをWebから直接応募する「デジタル部門」の頂点となる「最優秀賞 ソニー4K賞」は、撮影した写真をデジタルデータのまま大画面4Kテレビに表示して鑑賞する、デジタルフォトならではの楽しみ方に相応しい作品に贈られる賞です。
- 命のグリーンベルト
- 曽布川 善一さん
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最優秀賞 ソニー4K賞
- Captured by Sony α7R II
Sony FE 16-35mm F2.8 GM - Captured by Sony α7R II
富士山の表情の豊かさに魅せられ
今はほぼそれだけを撮り続けています
- カメラ:Sony α7R II
- レンズ:Sony FE 16-35mm F2.8 GM
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):16mm
- シャッター速度:30秒
- 絞り値:F4.0
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 400
- ホワイトバランス:AUTO
最優秀賞 ソニー4K賞
曽布川 善一さん
最優秀賞 ソニー4K賞
曽布川 善一さん
審査委員のコメント
「いつまでも守り続けたい日本の自然」というテーマを象徴している写真。人と自然の共生が一枚に凝縮されたメッセージ性の高い作品だ。富士山、ホタル、水田に映るリフレクションがとても美しく、調和が取れている。日本の魅力が詰まっているこのシーンを高精細の大画面モニターでも鑑賞したい。
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若者のチャレンジ精神が
写真表現を切りひらく
「ソニーネクストフォトグラファー賞」
「ソニーネクストフォトグラファー賞」は、デジタル部門応募作品の中から、30歳以下の若手フォトグラファーの作品を対象に「新しい表現への挑戦」を評価する賞です。今回はなんと18歳の若者が見事にこの賞を獲得しました。
- 飛びます!飛びます!
- 齊藤 晃大さん
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ネクストフォトグラファー賞
- Captured by Sony α9
Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS - Captured by Sony α9
シーズン最後の1日に撮れた会心の1枚
しかし、まだまだ満足したわけじゃない
ネクストフォトグラファー賞
齊藤 晃大さん
シーズン最後の1日に撮れた会心の1枚
しかし、まだまだ満足したわけじゃない
実は昨年もこの部門に応募させていただき、ワシの写真で優秀賞をいただいたのですが、その時から次はモモンガの写真を撮りたいと考え、冬シーズン、じっくり時間をかけて準備してきました。しかしなかなか満足する1枚を撮ることができず半ば諦めかけていたところ、応募締切の最後の1日で、この写真を撮ることができました。
私は普段、モモンガを主体にクマやワシ、キタキツネ等、さまざまな野生動物を撮影しています。モモンガは夜間に飛ぶことが多いのですが、ある限られた期間だけ日中も飛翔します。その様子を多くの人にはっきり見てもらえるようがんばりました。
カメラは今回から『α9』を使っています。これに決めたのは、軽さとAF速度、高感度耐性、そして何より連写速度です。秒間20コマという連写は今回モモンガを撮るにあたってとても役に立ちました。シマエナガなど小鳥の飛翔をとる場合も当たりの枚数が増えるので心強いです。そして、今回いただいた賞金で『FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS』を買おうと思っています……というか、もう予約してしまいました(笑)。
まだカメラをはじめたばかりで経験が浅く、ほぼ独学で撮影しているのですが、現場で知り合った先輩方や、プロのフォトグラファーの方々から親切に教えていただき、なんとかここまで来ることができました。本当にありがとうございました。
今後も撮影技術をステップアップしていき、さまざまな野生動物を撮影していきたいと考えています。いつかは海外の動物も撮ってみたいです。そして何よりモモンガですね。自分の中でまだモモンガの写真は「完成」していません。いつか、もっと良い作品が撮れるよう努力していきます。
- カメラ:Sony α9
- レンズ:Sony FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):171mm
- シャッター速度:1/2500秒
- 絞り値:F8.0
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 800
- ホワイトバランス:AUTO
ソニー4K賞
齊藤 晃大さん
審査委員のコメント
森の中を滑空するモモンガ。スマートフォンでは絶対に撮れない瞬間だ。何度も失敗してようやく撮れた一枚。このチャレンジ精神こそ、ネクストフォトグラファーだ。動物が好きなのか、この純粋さと好奇心を忘れずにレンズを通して見つめ続けてほしい。
α・RXで撮影された入賞作品をご紹介します(デジタル部門)
▼▼受賞作品をクリックすると、拡大してご確認いただけます▼▼
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- 優秀賞
- 大地の咆哮
- 前川 悟さん
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Captured by Sony α7s
Sony 28-75mm F2.8 SAM -
どのように表現するかは噴火の瞬間に考える
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まだ知られていない、日本の風景を写真で表現出来るよう心がけて撮影してきました。火山撮影は、噴火の規模などによって撮影状況が違います。そのため、どのような表現にするかは噴火の瞬間に考えるようにしています。今回はとぐろを巻く雲が印象的でしたので、それをスローシャッターで表現しました。『α7S』は、フルサイズでありながらコンパクト、そして何より高感度撮影に強いところに愛着を感じています。
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- カメラ:Sony α7s
- レンズ:Sony 28-75mm F2.8 SAM
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):45mm
- シャッター速度:5秒
- 絞り値:F4
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 3200
- ホワイトバランス:太陽光
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- 優秀賞
- Winter Breath
- 亀田 晃幸さん
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Captured by Sony α7R III
Voigtlander HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 -
十数年振りに巡ってきた
チャンスを逃さず撮影 -
この撮影地は写真を始めた当初から通っている撮影ポイントなのですが、ハルニレ、朝陽、気嵐、光芒、雪原、影、これらの条件が理想的に揃うことはほとんどなく、実は十数年振りに巡ってきたチャンスでした。朝陽の部分の階調が残り、かつ後処理で暗部を持ち上げた時、トーンジャンプしないよう慎重に露出を決めシャッターを切りました。とはいえ、気嵐は風で流れており、猫の目のように景色が変わっていくのでスピーディに撮ったつもりです。『α9』はダイナミックレンジが広く、後処理で破綻しにくいこと、AFが高速でかつ正確なところが気に入っています。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Voigtlander HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):10mm
- シャッター速度:1/500秒
- 絞り値:F11
- 露出補正:-0.3EV
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 優秀賞
- 世界一美しい鴨
- 牧野 和夫さん
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Captured by Sony α6500
Sony FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS -
「絵のように撮る」
ということにこだわりました -
かつてグラフィックデザインの仕事をしていたこともあり、「絵のように撮る」ということにこだわっています。具体的には構図と色味ですね。この写真でも日の丸構図にならないよう、鴨と緑のコントラストが映えるよう気を遣いました。『α6500』は軽くて、手ぶれ補正が強力で、ピントがピッと合うところが気に入っています。現在は『Cyber-shot DSC-RX10M4』に買い換え。野鳥撮影に超望遠レンズが役立ってくれそうです。
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- カメラ:Sony α6500
- レンズ:Sony FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):450mm
- シャッター速度:1/350秒
- 絞り値:F5.6
- 露出補正:+0.5EV
- 感度:ISO 2500
- ホワイトバランス:日陰
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- 入選
- ツツジ咲く
- 大谷 智巳さん
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Captured by Sony α7R III
Sony FE 24-70mm F2.8 GM -
雲の隙間から射し込んだ
朝の光が照らし出す
ツツジと三陸の海 -
地元の岩手、そして北海道の自然風景を撮ることにこだわって撮影をしてきました。岩手は本州で一番紅葉が早いなど、被写体として魅力的な場所が多いんですよ。今回は、ツツジを撮影しましたが、明暗差が大きい時間帯であったため、空と地上がどちらも綺麗に写るような露出を選択しています。雲の隙間から射し込んだ朝の光が目の前に広がるツツジと奥に見える三陸の海を照らし、良い雰囲気を出してくれたと思います。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Sony FE 24-70mm F2.8 GM
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):26mm
- シャッター速度:1/30秒
- 絞り値:F11
- 露出補正:-2.0EV
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 覚醒
- 福田 圭介さん
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Captured by Sony α7R III
Canon EF24-70mm F2.8 L USM -
『α7R III』の1億画素オーバーで
出力できるピクセルシフトマルチ撮影に挑戦 -
光芒で有名な滝なので光をしっかりと表現できるよう意識して撮影しました。その日はあまりに素晴らしい光だったので、以前からやってみたいと思っていた1億画素オーバーで出力できるピクセルシフトマルチ撮影に挑戦しています。このコンテストに応募するようになったのは、「α」を使い出した昨年から。4Kテレビの画面に映える作品になるよう意識していますが、4240万画素の『α7R III』なら、8K時代が来ても大丈夫ですね。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Canon EF24-70mm F2.8 L USM
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):24mm
- シャッター速度:13秒
- 絞り値:F16
- 露出補正:+1EV
- 感度:ISO 200
- ホワイトバランス:AUTO
若者のチャレンジ精神が写真表現を切りひらく「ソニーネクストフォトグラファー賞」 にいいね
強者揃いの「プリント部門」でも
α、RXユーザーが活躍
自らの作品を自らプリントし、その状態で審査を行うプリント部門。長年、カメラを愛好してきたベテランの集う激戦区です。もちろん、ここでも多くのα、RXユーザーが優れた作品を撮影し、いくつもの作品が入賞・入選しています。
α・RXで撮影された入賞作品をご紹介します(プリント部門)
▼▼受賞作品をクリックすると、拡大してご確認いただけます▼▼
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- 優秀賞
- 合戦場のしだれ桜と天の川
- 伊藤 智通さん
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Captured by Sony α7S II
ZEISS Batis 2/25 -
『α7S II』は撮れる写真が
どこか優しい感じになるのが
気に入っています -
この写真では、枝垂れ桜が星空の中に佇む様子を表現したいと考えました。天の川と一緒に撮れる方向をあらかじめロケハンで確認の上、撮影に臨みました。『α7S II』を選んだのは、暗所でも躊躇なく高感度撮影ができるから。また、撮れる写真がどこか優しい感じになるのも気に入っています。今回は、星景を手漉き和紙に印刷してみたかったので、プリント部門に応募しましたが、今後はデジタル部門にも挑戦していきたいですね。
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- カメラ:Sony α7S II
- レンズ:ZEISS Batis 2/25
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):25mm
- シャッター速度:13秒
- 絞り値:F2.0
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 4000
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 風の跡
- 大島 繁さん
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Captured by Sony α6000
Sony E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS -
冷たく強い風が造形した
雪景色に感動し、
その気持ちのまま撮影しました -
私が撮影する時に決めているのは、事前にこんな写真を撮ろうと計画しないこと。素晴らしい光景に巡り会って感動した、その素直な気持ちでシャッターを切りたいからです。今回も、冷たく強い風が造形した雪景色に感動し、その気持ちのまま撮影しています。『α6000』を選んだのは、コンパクトで登山の邪魔にならないから。そして何よりリーズナブルなのが良いですね。雪山のような過酷な環境ではどうしても故障は避けられません。実はこの写真を撮った『α6000』は3代目(笑)。壊れるたびに買い直すほど気に入っています。
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- カメラ:Sony α6000
- レンズ:Sony E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):-
- シャッター速度:1/1250秒
- 絞り値:F13
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 冬日和
- 皆川 幸恵さん
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Captured by Sony α77 II
Sony Sonnar T* 135mm F1.8 ZA -
生き生きとした鹿の表情や
息づかいを表現したかった -
生き生きとした鹿の表情や息づかいを表現したいと考え、早朝の奈良公園に向かいました。私が動物を撮るときにこだわっているのは、彼らが時折見せてくれる、人間らしい表情やしぐさを表現すること。今回は、特に息づかいが印象的だったので、それを写し取るべく、被写体を印象的に見せる光が当たる場所を探し、露出をアンダーにして撮影しています。『α77 II』は12コマ/秒の高速連写と操作性の良さが気に入っています。レンズも今回使った『Sonnar T* 135mm F1.8 ZA』がお気に入りです。
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- カメラ:Sony α77 II
- レンズ:Sony Sonnar T* 135mm F1.8 ZA
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):200mm
- シャッター速度:1/500秒
- 絞り値:F2.8
- 露出補正:-1.3EV
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:AUTO
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- 入選
- 静かなる樹林
- 野上 一郎さん
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Captured by Sony α7
Sony FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS -
自然のままの
マングローブ林の美しさを表現したかった -
常にその時の感動を表現する事を念頭において風景写真を撮影しています。今回は、人の手が入っていない、自然のままのマングローブ林の美しさを表現したいと思いました。これまで2度、岡山県一賞をいただいているのですが、入賞は初めてなのでとてもうれしいです。『α7』はピントが合う速さ、正確さが気に入っています。小型ながら高品位感があり、デザインもかっこいいですよね。
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- カメラ:Sony α7
- レンズ:Sony FE 24-240mm F3.5-6.3 OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):54mm
- シャッター速度:1/40秒
- 絞り値:F9
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 12800
- ホワイトバランス:太陽光
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- 入選
- 早朝の贈り物
- 岡本 邦良さん
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Captured by Sony α7R III
Sony FE 24-105mm F4 G OSS -
早朝のカキツバタの色と
美しさに魅了され、それを表現した -
この作品では、早朝のカキツバタの色と美しさ、特に逆光に映える姿と、静かな湖面へのリフレクション、そして光芒がカキツバタに味付けするさまに魅了され、それを表現しようと苦心しました。今回の撮影に使用した『α7R III』は、空気感、透明感の表現力が素晴らしいと思っています。また、今回の撮影では使っていませんが、連写速度と枚数、AFの速さ、瞳AFなどといった機能も非常に気に入っています。
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- カメラ:Sony α7R III
- レンズ:Sony FE 24-105mm F4 G OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):105mm
- シャッター速度:1/125秒
- 絞り値:F8
- 露出補正:-2.3EV
- 感度:ISO 100
- ホワイトバランス:太陽光
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- 山梨県一賞
- 天下トリ
- 山咲 めぐみさん
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Captured by Sony α7 III
Sony FE 90mm F2.8 Macro G OSS -
富士山の雄大さと、
シジュウカラの愛らしさを1枚に -
4年前にスマホを紛失した時、スマホを買い換えるよりも先に『α5100』を買い、デジタル一眼デビューしました。私にとっては電話やメールなどよりカメラ機能のほうが大事だったんです(笑)。そして、あまりにハマってしまい、昨年にはフルサイズの『α7 III』を購入。想像以上の表現力の高さが気に入っています。この作品では、日本一大きい富士山の雄大さと、小さなシジュウカラの愛らしさを一緒に撮れたらなと思い、撮影しました。
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- カメラ:Sony α7 III
- レンズ:Sony FE 90mm F2.8 Macro G OSS
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):90mm
- シャッター速度:1/80秒
- 絞り値:F18
- 露出補正:±0
- 感度:ISO 200
- ホワイトバランス:太陽光
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- 茨城県一賞
- 夜明け前
- 小林 一夫さん
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Captured by Sony α900
Sony Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM -
雨上がりの小路を
夜明け前に撮影 -
雨上がりの小路に桜が散り、そこに街灯の光が当たることで、花びらが浮かんでいるように見えるイメージで撮影しています。コンテストのテーマとなっている「風景」写真を撮るに際し、できるだけ朝か夕方の時間帯に、人工物を外して撮影することを意識しました。「α」はツァイスのレンズが使えるところが気に入っています。
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- カメラ:Sony α900
- レンズ:Sony Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):70mm
- シャッター速度:1.5秒
- 絞り値:F9.5
- 露出補正:-3.0EV
- 感度:ISO 400
- ホワイトバランス:太陽光
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- 大分県一賞
- 幻日
- 芦刈 博美さん
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Captured by Sony α7 II
Voigtlander HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 -
平凡な風景でも
ドラマチックに撮る -
枝垂桜の花としての妖しさを表現したいと思い、逆光でf=10mmの超広角レンズを使用して撮影しました。『α7 II』を選んだのも、このレンズが使えるから。ほか、小型軽量で安価なこと、オシャレなデザインも気に入っています。カメラを始めたのは今から55年前。平凡な風景でもドラマチックに撮ることを心がけてきました。プリント力には少しばかり自信があるのでこの部門を選びましたが、今後はデジタル部門にも挑戦してみたいですね。
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- カメラ:Sony α7 II
- レンズ:Voigtlander HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6
- 焦点距離(35mmフィルム換算値):10mm
- シャッター速度:1/400秒
- 絞り値:F16
- 露出補正:-1.3EV
- 感度:-
- ホワイトバランス:AUTO
強者揃いの「プリント部門」でもα、RXユーザーが活躍 にいいね
受賞作品をその目でご覧いただける
巡回展を日本全国で実施
今回の「日本の自然」写真コンテストの受賞作品および応募作品を、4Kブラビアの大画面で楽しめる巡回展が全国16カ所で開催。開催場所やスケジュールはこちらよりご確認ください。
- 2019年7月5日〜7月11日
- 東京都・中央区:ソニーイメージングギャラリー銀座 ※ソニーショールーム/ソニーストア 銀座 併設
- 2019年7月20日〜8月2日
- 大阪府・大阪市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 大阪内
- 2019年8月10日〜8月23日
- 愛知県・名古屋市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 名古屋内
- 2019年8月31日〜9月12日
- 北海道・札幌市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 札幌内
- 2019年9月27日〜10月2日
- 福岡県・福岡市:αプラザ ギャラリースペース ※ソニーストア 福岡天神内
- 2019年10月18日〜10月20日
- 富山県・富山市:富山市婦中ふれあい館
- 2019年11月11日〜11月19日
- 新潟県・柏崎市:ソフィアセンター(柏崎市立図書館)
- 2019年11月28日〜12月2日
- 静岡県・沼津市:沼津市民文化センター
- 2019年12月13日〜12月28日
- 兵庫県・神崎郡:ぎゃらりー&喫茶やまだ
- 2020年1月11日〜1月19日
- 愛知県・名古屋市:ノリタケの森ギャラリー
- 2020年1月31日〜2月2日
- 徳島県・徳島市:シビックセンター
- 2020年2月20日〜2月24日
- 福島県・福島市:福島テルサ
- 2020年3月16日〜3月22日
- 熊本県・熊本市:熊本県立美術館分館 展示室1
- 2020年4月3日〜4月19日
- 栃木県・塩谷郡:高根沢町歴史民俗資料館
- 2020年5月19日〜5月24日
- 岡山県・井原市:アクティブライフ井原
- 2020年6月20日〜7月20日
- 新潟県・新潟市:水の駅「ビュー福島潟」
あなたも4Kで見る写真体験
ご自身が撮影した写真やお持ちの映像を、実際の4Kブラビアに映し出してご覧いただけます。
テレビで楽しむ写真鑑賞スタイルの体験などにご利用ください。
ソニーストア 店舗のご案内
ご来場いただく方へのお願い事項
- 写真や映像はJPEGフォーマットにしてUSBメモリー等でお持ちください。
- 体験時間はお一人様15分までとさせていただきます。
- 混雑時はお待ちいただく場合がございますのでご了承ください。
- 著作権を侵害する写真・映像や公共の秩序に反する恐れのある、反社会的な写真・映像などのお持ち込みはご遠慮ください。
- ご不明な点がございましたら、各開催場所までお問い合わせください。
富士山の表情の豊かさに魅せられ
今はほぼそれだけを撮り続けています
今回は、「デジタル部門 最優秀賞 ソニー4K賞」という栄えある賞をいただけて、本当にうれしく思っています。我が家には65型の4Kテレビがありまして、普段からそれで自分の写真を見たりしていました。大画面で見る写真はPCの小さな画面で見るのとは全く違いますね。これからは、作品の“見せ方”として、従来からのプリント出力とは別に、こうした大型・高精細テレビ・モニターでの表示が本格化してくるのではないでしょうか。実はこれまで写真展への応募はプリントで行っていたのですが、今回は、そうした新しい鑑賞スタイルに未来を感じたこともあり「デジタル部門」に応募させていただきました。
今、私は、富士山を主要な被写体にしています。山麓からの四季折々の容姿のほか、特に山岳からの富士山を入れた風景や、富士山周辺に起こる様々な気象現象を追いかけています。ありふれた被写体ではあるのですが、その表情の変化は一様ではなく、そこに魅せられてしまいました。
この作品では、ゆらゆらと光りながら浮遊する蛍の、暗がりに溶け込んでいくような儚さと透明感、その限りなく美しいさまを撮影しました。蛍の成虫寿命は約2週間。その限られた時間の全てを交尾相手を求めるための飛翔に使い切ります。そして、その営みは絶えることなく、悠久の時を経て今に繋がっているのです。この想像を超える時の流れと、子孫を残す光の飛翔を懸命に繰り返してきた生命力を表現したかった。撮影時期や撮影地情報の共有など、この写真を撮るために協力してくれた仲間たち、蛍の生息できる環境と美しい風景を守ってこられた地域の方々に心から感謝しています。
写真表現は撮影者の思想感情が反映される以上、ジャンルに限らず“心象表現”だと思っています。これからも、自然界に潜む不思議なエネルギーや生命力を感じながら、眼前の自然風景が何を語っているのかを自分の言葉で表現していきたいと考えています。