Mini LEDバックライトと、
新機軸「フレーム トゥイーター」が
生み出す感動体験
ブラビア液晶史上最高峰テレビ*
「ブラビア X95L」シリーズ
この春登場した、「ブラビア X95L」シリーズは、話題の次世代技術「Mini LED」のポテンシャルを緻密なバックライト制御によって限界まで引き出した高画質と、新機軸「フレーム トゥイーター」で音体験も大きくアップデートした、ブラビア液晶史上最高峰の高性能を誇る*フラッグシップ液晶テレビ。その画質と音質、そしてデザインに込められた技術と思いを、開発を主導した中心メンバーたちが語ります。
*国内で発売されたソニーブラビア4K液晶テレビ内
宮川:まず、昨今の液晶テレビにおける最新トレンドとして「Mini LED」が挙げられます。これは文字通り従来液晶テレビでバックライト光源に使われていたLEDをものすごく小さくして、より多く敷き詰めたものです。詳しくは後ほど説明しますが、これによって、液晶テレビが得意としてきた高輝度かつ高コントラストな表現力がさらに向上しました。
ソニーでは、2022年度モデル「ブラビア X95K」シリーズから、Mini LEDバックライトを液晶テレビのフラッグシップモデルに採用していますが、最新モデル「ブラビア X95L」シリーズはMini LEDバックライトをより精緻に制御することでさらなる高画質化に成功。明るいところはより明るく、暗いシーンはより黒が引き締まった、広いダイナミックレンジでの表現が可能となりました。これにより、眩しいほどの明るさを感じていただきながらも、暗所表現力を求められる映画的な映像においても有機ELテレビに比肩するものに仕上がったと自負しています。
宮川:その通りです。さらに本製品ではソニー独自の音響機能「アコースティック マルチ オーディオ」をさらに進化させた「アコースティック マルチ オーディオ プラス」を初搭載し、より音の位置を明確に感じられる、定位感の高い音をお楽しみいただけるようにしました。
宮川:はい。「ブラビア X95L」シリーズでは最高の画質と音質で、これまで以上に画音一体の映像体験を味わっていただけます。
青嶋:液晶テレビのコントラストを改善する技術としてバックライトの部分駆動技術があります。従来のLEDバックライトは、LEDに取り付けたレンズにより光を拡散させて全体を均等に光らせるような構造をとっていましたが、この光の拡散には漏れ光の様な働きもあり、分割数がそこまで多くないバックライトでの自然な部分駆動制御にも役立っています。ただし、拡散の程度によって部分駆動による黒の締まりの効果とトレードオフとなることがあります。一方で、Mini LEDバックライトは、微細化したLEDを多数敷き詰めた構造となっており、レンズも無く、液晶パネル表面とバックライトの距離も従来LEDと比較して短く詰めることが出来ます。これらの特徴により、光の拡散を抑えたバックライトを作ることが出来るため、特に分割数の多いバックライトに採用することでコントラストを飛躍的に高めることが出来ます。
青嶋:ただし、Mini LEDバックライトを搭載すれば高画質化するという単純な話ではありません。実際には、Mini LEDバックライトのハードウェア設計に加え、バックライトの駆動技術、制御したバックライトの明るさに合わせた映像信号処理の全てが揃わないと高画質化は実現できません。その点、ソニーはバックライト駆動技術を長らく研究、開発しており、LEDの緻密な制御には自信があります。
青嶋:まずは「XR バックライト マスタードライブ」と名づけたバックライト駆動技術をさらに進化させています。これは視聴している映像コンテンツに合わせて、Mini LEDバックライトをエリアごとに緻密に制御する技術なのですが、単純に映像の明るさに合わせて機械的に点灯させているわけではありません。明るさはもちろん、映像内の動き、視聴者が映像のどこに注目しているか、視聴環境の明るさなど、認知特性プロセッサー「XR」で認識可能なさまざまな情報を元に各エリアのLEDの明るさや点灯タイミングを非常に緻密に制御することで、高コントラストで動画応答性の高い映像表現を実現しています。
青嶋:そうです。認知特性プロセッサー「XR」では、画面上の人物など、映像内で視聴者が注視する被写体や深度情報を高精度に検知し、適切な高画質化処理を施すことで自然で奥行き感・立体感のある高画質を実現しています。「XR バックライト マスタードライブ」ではそういった認識技術をバックライト制御にも取り入れることで、印象的な映像に仕上げているんです。
XR バックライト マスタードライブで
印象的な映像に
ソニー独自のLED制御により
高コントラストの映像表現が可能に
青嶋:黒はより引き締まり、明るい部分は輝き感が得られるようになりますが、同時に単にコントラストのメリハリをつけるだけでなく、白飛びや黒潰れのないディテールを保った高コントラストな映像表現が可能となります。コントラストがわかりやすいところでは、闇夜に浮かぶ満月など、真っ暗なシーンの一部だけが明るいような映像ですね。こうした映像は月の直下のLEDだけを明るく駆動させればいいと思われがちなのですが、それだとMini LEDバックライトをもってしても、夜空の月との境界部分がぼんやりと明るくなってしまうフレアと呼ばれている現象が発生してしまいます。
ブラビアではこのフレアを抑制するための独自アルゴリズムも搭載しています。繰り返しになってしまいますが、映像、視聴環境、フレア等々、本当に数多くの要素を考慮しながらリアルタイムにバックライトの駆動を緻密に制御する、その為にソニーが一貫して独自に作り上げた演算回路やソフトウェア制御によるバックライト駆動アルゴリズムが「XR バックライト マスタードライブ」なのです。
青嶋:そうですね。とにかく愚直に工夫を積み上げていく必要があり、一朝一夕には実現できない部分だと思います。
なお、「ブラビア X95L」シリーズではソフトウェアだけでなく、ハードウェア面でも高コントラストを追求。「XR バックライト マスタードライブ」がより精度の高い制御を行えるよう、パネルの光学設計も大きく見直しています。コントラスト性能に関連する液晶パネル表面とLED間の距離の調整やパネルのネイティブコントラストの改善に加え、Mini LEDバックライトの分割数を従来モデル「ブラビア X95K」シリーズから最大20%アップしました。さらにバックライトの分割形状も「XR バックライト マスタードライブ」のアルゴリズムの特性に合わせて、より画質をコントロールしやすい形状に変更しています。
アルゴリズムを熟知した我々だから出来るハードウェア面での改善とバックライト駆動制御のチューニングにより、先ほどお話ししたフレアについても「ブラビア X95K」から、さらに改善させることが出来ています。
青嶋:ブラビアでは画面の暗いエリアで消灯しているバックライト分の電力を明るい場所のLEDに割り振って明るさを飛躍的に向上させる「XR コントラスト ブースター」という機能を搭載しているのですが、「ブラビア X95L」シリーズでは、さきほど説明したハードウェア、ソフトウェアの改善により「XR コントラスト ブースター 20」を搭載。先代「ブラビア X95K」に搭載されていた「XR コントラスト ブースター 15」と比較して、さらに最大輝度を高めています。
XR コントラスト ブースター 20を搭載
*2 XR コントラスト ブースターの数値は、「暗部の電流を明部に集中させ明るさを高める機能」の効果の高さと、
その精度を表すソニー独自算出による数値、LED部分駆動が搭載されていない当社従来液晶テレビ比です
青嶋:液晶テレビの強みはやはり圧倒的な輝度感です。「ブラビア X95L」シリーズはそれを大きく高めた上で、有機ELに迫る黒の表現も可能にしました。これによって、映画コンテンツなども有機ELテレビに引けを取らない高画質でお楽しみいただけます。
青嶋:ブラビアでは、2023年度モデルから新たに「XR クリア イメージ」という画質制御機能を追加しています。昨今、動画配信サービスなどで4K+HDRのような高品位コンテンツを気軽に楽しめるようになりましたが、地デジや昔の映画など、今となっては画質面にやや不満の残るコンテンツがまだまだたくさん見られています。
この機能はコンテンツの解析結果に応じたノイズ除去、超解像処理を行うことで、よりクリアで精細感のある高品位コンテンツにアップコンバートする機能です。従来も、認知特性プロセッサー「XR」の機能としてそうした処理を行っていたのですが、「XR クリア イメージ」では、それぞれのコンテンツの解像度、エンコード情報、ビットレートといった特性をこれまで以上に細かく分類・認識できるようになったことで、映像に合わせた処理を施せるようになりました。より「人の顔」がくっきり描写されたり、「テロップ」の周りのモヤモヤが減って読みやすくなったりするので、あらゆる品位のコンテンツが気持ちよく楽しめるようになります。
宮川:この機能の威力を感じやすいコンテンツで、私が個人的に推したいのがスポーツ中継です。ここ数年、大規模なスポーツイベントがたくさんあり、皆さんもテレビでそれらを楽しんだと思うのですが、見ていて画質がイマイチだなと感じられませんでしたか? その原因は中継映像特有のビットレートの低さなどいろいろな要素が絡んでいるのですが、「XR クリア イメージ」ではそうした映像をとてもクリアにしてくれます。大好きな選手の表情をクリアな映像で確認できたり、試合の状況を報せるテロップが読みやすくなったりするので、スポーツ好きの人にぜひお試しいただきたいです。
もちろん、「ブラビア X95L」シリーズ自慢の明るく、高コントラストな映像表現もスポーツ中継の映像をより魅力的なものにします。たとえばサッカーの場合、昼間のフィールドの明るさをまるでその場にいるかのように感じられますし、夜の試合の場合も照明に照らし出されるユニフォームがものすごく美しく感じられるんですよ。フィギュアスケートのような屋内競技で、衣装に光が当たってキラッと輝くところなどもすごく映えます。
宮川:家族や仲間が集まってスポーツ観戦する際には斜めから画面を見た場合でも正面視聴時と同等の映像を楽しむことができます。これはスポーツ観戦に限った話ではないのですが、日本の住宅の一般的な間取りではどうしても真正面のベストなポジションに座れる人数は限られてしまいますよね。ブラビアでは、テレビの真正面に座れなくても美しい映像を楽しめるようにしています。
青嶋:技術的には「エックス ワイド アングル」と言うのですが、液晶パネルの独自表面処理により、斜め方向から見ても輝度の低下や色あせの少ない、鮮やかな映像体験をお届けできるようにしています。
XR クリア イメージとエックス ワイド アングルを搭載
宮川:環境を問わないという点では、外光の影響を受けにくいことも「ブラビア X95L」シリーズのメリットの一つです。多くの家庭で液晶テレビを窓際など明るい場所に置いていることがわかっているのですが、実はそれってテレビには非常に厳しいシチュエーションなんですよね。その点「ブラビア X95L」シリーズはそうした外光に負けないほど明るい表示が可能ですから置き場所を問いません。真昼の日差しが差し込むリビングルームでも美しい映像を満喫していただけます。
青嶋:私としては、今回、強い意志をもって映像のコントラストを改善したという自負があるので、明るい映像だけでなく、これまで有機ELが有利とされていた暗いシーンもあるようなダイナミックレンジの広い映画等のコンテンツも是非お楽しみいただきたいですね。見えないような暗いところまでしっかりと作り込まれた映像も、その細部までコンテンツ制作者の意図をしっかりと表現できるようになっていますから。
なお、明るさの感じ方は視聴環境によっても大きく異なってきますが、ブラビアでは内蔵されたセンサーで部屋の明るさ、色温度を検知し、最適な画質になるように画質を細かくコントロールしています。ぜひこの自動画質調整機能はオンにした状態でお使いいただきたいですね。
大谷:先代モデル「ブラビア X95K」シリーズなど、液晶テレビの従来モデルでは上位モデルを中心に「アコースティック マルチ オーディオ」という機能を搭載していました。これは、本体背面に設けられた「サウンドポジショニング トゥイーター」から出た音と、スリットスピーカーの音質、タイムアライメント等のバランスを調整することで、あたかも画面の中から聞こえてくるようにするというものです。
最新モデル「ブラビア X95L」シリーズではこの機能をさらに進化させ、「サウンドポジショニング トゥイーター」の代わりにテレビ側面のフレーム部分に特殊なデバイスを用いた「フレーム トゥイーター」を内蔵することで、さらに音が前から出ているように感じられる効果を実現しています。
大谷:「サウンドポジショニング トゥイーター」でも使われている、一般的なダイナミック型スピーカーとは根本的に異なり、「フレーム トゥイーター」ではピエゾ素子と呼ばれる、圧力を加えると電圧を発生する、逆に電圧を加えると変形するごく小さなデバイスを駆動源に用いて、テレビのフレームを”加振”することで高域の音を鳴らしています。
これが内部に入っているデバイスです。デバイスの振動をシャフトを介してフレームに伝えるというのが「フレーム トゥイーター」の基本的なメカニズムとなります。
大谷:はい。実際にフレームの近くで耳を澄ましていただければわかりますが、高域の音をしっかりと出力してくれています。
大谷:通常のダイナミック型のトゥイーターとは違うノウハウが必要になるため、当初は使いこなしに苦労しました。ただ、そこはソニーが得意とする信号処理でじっくりと時間をかけてチューニングを行い、映像と一体となって感じられる音に聞こえるように仕上げました。
大谷:大きなところでは、音がしっかり前から鳴っていると感じられるよう、あえてごくわずかに「フレーム トゥイーター」の音を先出ししています。通常全てのスピーカーのタイムアライメントは揃えるものなのですが、人間の耳にはもっとも早く聞こえた音の方向に定位が偏る「ハース効果」という特性があり、「アコースティック マルチ オーディオ プラス」ではそれを最大限に活用しています。
大谷:材質は同じアルミなのですが、デバイスが埋め込まれている部分だけ、フレームを少し薄くして音が鳴りやすくしています。もちろん、それで強度が損なわれるということはありませんので、ご安心ください。
大谷:一言で言うと、これまで以上に画面の中から音が聞こえるようになります。従来の「アコースティック マルチ オーディオ」も良くできた機能で、十分に前から音が鳴っているように感じられたのですが、「アコースティック マルチ オーディオ プラス」は、フレーム部分から直接音が届く仕組みになったため、その効果がさらに感じられるようになりました。
進化したアコースティック マルチ オーディオ プラス
大谷:個人的な一押しはライブ音源です。ライブ音源特有のアンビエンスな成分、会場のざわめきや拍手の音などが、ふわっと自然に前に出てくるので、本当にその場にいるような音に包み込まれる感覚を体験できます。
宮川:私も同感です。開発中、様々な音源を何度も試聴しましたが、大きな違いを感じました。ライブ会場の広さ、空気感がリアルに伝わってくるので、ぜひ店頭などで体験していただきたいです。
大谷:ありがとうございます。その上で私たちは、より迫力ある音を求める方にサウンドバーとの組み合わせをおすすめしています。「ブラビア X95L」シリーズにはソニー製サウンドバーと組み合わせることで、テレビをセンタースピーカーとして使用できる「アコースティック センターシンク」という機能が用意されています。センタースピーカーとしてサウンドバーだけでなくテレビからも出音することで定位感が向上する機能ですが、「フレーム トゥイーター」により定位感がさらに向上し、より臨場感のある視聴体験をお楽しみいただけます。
大谷:どの製品でも充分な効果を感じていただけますが、特に7.1.2chフラッグシップサウンドバー『HT-A7000』はおすすめです。『HT-A7000』と連携することで、「アコースティック マルチ オーディオ プラス」による画面内定位の良さはそのままに、迫力のある重低音と、豊かなサラウンドでより没入感のある視聴体験を楽しめるようになります。また、4つのスピーカーで立体的な音響空間を再現するホームシアターシステム『HT-A9』との相性も抜群です。
大谷:はい。これまでファントム音源で作っていたセンター成分をリアルに出す事になるので、より良い視聴体験が得られます。これらの製品をお持ちの方には、ぜひ「ブラビア X95L」シリーズと組み合わせてお使いいただきたいですね。
桑尾:我々が2020年から掲げている「Immersive Edge」というデザインコンセプトを今年も継続しています。
桑尾:簡単に言うと「究極の没入体験のためのデザイン」ですね。映像体験や音響体験を邪魔しないように視覚的な要素を極限まで削って、ミニマルなデザインを目指していくというものです。
桑尾:最大の見どころは斜め方向から見たときに、まるでL字で立っているように見えるデザインですね。スタンドの形状を上から見て「くの字」に折れた形状にすることで後脚が視界に入りづらくなり、まるでL字で立っているかのような視覚効果を生んでいます。
桑尾:前モデルの「ブラビアX95K」シリーズでもベゼルの側面とスタンドの質感や造形を揃えることで、テレビ本体とスタンド部分がまるで一体に見えるような工夫をしていました。その時点でも削れる要素はこれ以上無いと考えていたのですが・・・「Immersive Edge」のコンセプトを追求する中で生まれたアイディアです。
桑尾:スタンドの前後の奥行自体は安全性の規格があり変えられません。そのため後脚の角度をきつくしていくとどんどん後脚の長さが伸びてしまい違和感のある形になってしまいます。そこで、さまざまな角度のものを3Dプリンターで出力して比較検討したうえで、しっかりテレビを支えられ、最も違和感のないベストな角度を導き出しました。
なお、前脚についても従来モデルと比べて細くしており必要な強度はしっかり確保しつつ、より目立たないスッキリした印象に仕上げました。
宮川:その上で、従来モデル同様、置き場に合わせてスタンドを組み替えられる「3-wayスタンド」の機構も継承しています。テレビの前にサウンドバーを置くときには、画面をリフトアップさせて映像が欠けないようにできる「サウンドバースタイル」を選べるほか、スタンドを内側に変更できるようにもしています。
宮川:私の実家などもそうなのですが、これまで使っていた幅の狭いテレビ台を使い続けたいというお客様が多くいらっしゃいます。その点、このスタンドであればそうしたテレビ台にも置くことができるので、テレビに合わせてテレビ台を買い換えていただく必要がありません。そのため、桑尾さんには「サウンドバーを前に置いても画面にかからないようにしてほしい」「幅の狭いテレビ台にも置けるようにしてほしい」とかなり無理なお願いをしてしまいました(笑)。
桑尾:後ろから見た時のデザインにもこだわっています。「ブラビア X95L」シリーズでは、先代モデルまであった「サウンドポジショニング トゥイーター」がなくなり、音質は向上しつつ見た目はよりシンプルになりました。ちなみに背面で特徴的なタイル状の造形にもきちんと意味があり、タイルとタイルの隙間に開けられた開口が電気部品の吸排気やサブウーファーの音抜けとして機能しています。必要な開口を工夫なしに開けてしまうと雑然とした印象を与えてしまうため気を遣った部分のひとつです。ちなみにこのグリッド、全部同じサイズに見えますが、場所ごとにコンマミリ単位で大きさや比率を変えているんですよ。画面サイズごとの調整に加えて、先ほどご説明した機能をはじめさまざまな設計条件があり、実はかなり細かく計算されたパターンになっています。ぱっと見のシンプルな印象以上に時間をかけてデザインをしています。
宮川:今回、2023年度モデルからゲームに特化したUIを導入しました。FPS(一人称シューティング)ゲームなどで役立つ、画面中央に照準マーク(クロスヘア)を表示する機能や、画面の暗い部分を持ち上げて隠れている敵を見つけやすくする「ブラックイコライザー」機能などが利用可能です。
宮川:はい。昨年、ソニーから「INZONE」というブランド名でゲーミングモニターを発売したのですが、そこからヒントを得て、テレビでも熱量の高いゲーマーの方々に喜んでいただける機能を載せたいと考えました。
宮川:そのほか、2023年度モデルでは映画好きな方に向けて、ブラビア専用のストリーミング映像配信サービスである「BRAVIA CORE」についてもサービス内容をアップデートしています。具体的にはDolby Atmos対応により、さらにリアルで包まれ感のある立体的な音響空間を楽しめるようになりました。これは特に「ブラビア X95L」シリーズと相性の良いところだと思っています。なお、「BRAVIA CORE」は今春からは対象モデルを大幅拡大し、より多くの製品でサービスをお楽しみいただけるようにしています。
青嶋:実は私はブラビアが初めて「バックライト マスタードライブ」を搭載した「ブラビアZ9D」シリーズ(2016年発売)のバックライト制御設計に携わっており、そこで「バックライト マスタードライブ」によって実現する映像美に惚れ込んでしまいました。それを今回、Mini LEDバックライトによって次の次元に持っていくことができたことをうれしく思っています。
この「ブラビア X95L」シリーズは、画質だけでなく、音質、デザインなど全ての点で各設計者の思いが凝縮された素晴らしい製品だと感じています。まずはぜひ、店頭でその体験を味わっていただきたいですね。
大谷:今回新開発した「フレーム トゥイーター」は先ほどもお話ししたよう、使いこなすのにノウハウが必要なデバイスではあります。その音を製品として仕上げる過程で、モジュールの機構設計、電気設計、スピーカー設計の開発メンバーと何度も試作・議論を繰り返したことで、面内定位の良さと臨場感のある音に仕上げることができました。結果、時間はかかったものの、「アコースティック マルチ オーディオ プラス」を名乗るのに相応しいサウンドを実現できました。青嶋も言うようにぜひ店頭でその音を聞いていただきたいですね。
桑尾:「ブラビア X95L」シリーズは、過去のブラビアと同様に、使っているときも、使っていないときも、お客さまのリビングで美く佇むことを目指して作りあげました。L字に見えるミニマルなデザインもそうした想いの中から生まれてきたものです。インテリアにこだわりのあるお客さまにも選んでいただるデザインになったと自負しております。
宮川:液晶テレビトップクラスの明るさを実現しながら、有機ELテレビに匹敵する黒の表現力を誇るという、相反する要素を両立させているところが「ブラビア X95L」シリーズの美点。これほどの表現力を備えた液晶テレビは他にないだろうという自信があります。特におすすめしたいのが、明るいリビングルームに置くテレビをお探しのお客さま。光がたっぷり差し込む部屋でも「ブラビア X95L」シリーズなら最高の画質、そして音質で、家族みんなでコンテンツをお楽しみいただけます。
4K液晶テレビ
X95Lシリーズ
ブラビア液晶史上、最高峰(*)。認知特性プロセッサー「XR」と「Mini LED」で圧倒的な映像美を実現し、ソニー独自の高音質技術を搭載したフラッグシップ4K液晶テレビ
* 国内で発売されたソニーブラビア4K液晶テレビ内