アトリエ訪問記
鉄道写真家
中井精也氏
普段は見れない素顔に密着!
「1日1鉄」の撮影に密着
今回、鉄道写真家の中井精也氏のアトリエを訪問させていただける機会を得ました。 アトリエの紹介だけでなく、中井氏の撮影現場に同行したり、気になる機材バックの中味を拝見したり、最新レンズによる新作を拝見したりと、嬉しい想定外だらけの訪問記となりました。是非ご覧ください。
アトリエにお伺いする前に中井氏から「ちょっとだけお付き合いいただいても宜しいですか?」と訊かれ向かった先は、線路脇の水田。
中井氏は「1日1鉄」というサイトを10年以上も運営されています。この「1日1鉄」というサイト名ですが、これは毎日休まず鉄道写真を必ず撮って、当該サイトでお披露目をすることから名付けられました。そして今日はこれから、「1日1鉄」のための撮影をされるとのことで、思いもかけず中井氏の撮影現場に立ち会える機会に恵まれました。
水田が広がる線路脇で、暮れなずむ空を見つめながら考え込む中井氏。 訊ねると「自分が撮りたいイメージを、ひたすら膨らませ中です!」とのこと。
何度もシャッターをきりながら、電車が通過する前に構図を追いこんでいく中井氏。しかし、線路の方では無く水田の水面にカメラを向けて、何度もシャッターをきっているように見えるのですが・・・
いよいよ待っていた電車が通過です。通過するだいぶ前からファインダーを覗き込んだままで、ほとんど動かずカメラを構えたままだった中井氏ですが、突然スイッチが入ったようにシャッターを切りまくります。
こんな感じで、何度も何度もトライされていました。これは大変だなぁっと思って、中井氏の横顔を覗き込むと、ニコニコ楽しそうな顔をされていたのが印象的でした。
「よし」という言葉と共に、ようやく本日の1日1鉄の撮影終了。
辺りはすっかり暗くなっていました。満足そうな笑顔の中井氏から、カメラのモニターに映る写真を見せていただきました。
アトリエに到着!
いよいよ中井氏のアトリエに到着。
「なんともお洒落な佇まいです。玄関先にはレトロなバイクが停めてあります。インタフォンの上、表札部分には「D51」の
文字が!さすがは鉄道写真家。さりげないこだわりです。
撮影データをすぐに確認
アトリエに入ると、早速アトリエ2Fの中井氏専用の編集部屋へ直行!
着のみ着のままという感じで、先ほど撮影した写真をすぐにチェック開始される中井氏。
写真創造力
そして選ばれた写真がこちらです。
中井氏の信条に「写真創造力」というものがあります。
目の前の光景を、そのまま違わずに正確に記録するための写真があるならば、中井氏の写真は、中井氏が頭の中で思い描くイメージを具現化するための手段です。目の前に広がる光景を見つめながら、中井氏の頭の中ではまるで絵画を描くかのように様々なイメージが膨らんでいくそうです。
そして、先ほど立ち会った時の素朴な疑問。「カメラが線路では無く水田の方ばかり向いている」の謎が、解明しました!
この写真が掲載されている、中井先生のHPはコチラからどうぞ。
http://www.ichitetsu.com/2016/05/513-2efb.html
お気に入りの写真集
「1日1鉄」の作業も終わり、ようやく一息つかれた中井氏。
と思ったら、おもむろに「最近、僕がすっかり気に入ってしまって、ほぼアトリエに居る時には必ず眺めている写真集があるんですよ!」と紹介いただいた鉄道写真集。かなりお気に入りのご様子で、終始ニコニコ。「この写真、凄いよね〜 これも素敵〜」を連発です。まるで少年のようです。
「中井氏お気に入りの写真集の概要」
写真集タイトル
“Steam Steel & Stars : America‘s Last Steam Railroad”
フォトグラファー
O.Winston Link (O.ウインストン・リンク)
1955年から1960年まで、ノーフォーク&ウェスタン鉄道を説得して、アメリカシーンから消えゆく蒸気機関車の撮影プロジェクトに従事。撮影は主に夜間に膨大なストロボを利用して4 X 5インチ・ビューカメラで実施。撮影枚数はプロジェクト終了までに2400枚(当時の機材環境を考えれば膨大な枚数です)にもおよぶ。 沿線に住む人々の日常生活と蒸気機関車が 同居するアメリカ郊外のシーンを捉えた珠玉の写真が多数収められています。
フォートナカイ
アトリエにお伺いすると、脇目もふらずに2Fへ行かれて写真チェックを始めたのは前述したとおりですが、こちらが1F部分です。 1Fは、中井氏を支える若きスタッフの方の作業場となっています。 中井氏は株式会社フォートナカイの社長という肩書も お持ちです。主に撮影された写真や、写真集、グッズ類の販売をされています。 http://www.foto-nakai.com/ そこで主戦力となり働くお二人。左が武川健太さんで右が松下宗太朗さんです。武川さんが主に中井氏のスケジュール管理などのマネージングをされて、松下さんが撮影データの管理・編集を担当されているとのこと。中井氏が全幅の信頼をおく、お二人です。
中井氏のカメラバック拝見!
普段の撮影で中井氏が使われている機材を拝見させていただきました。
中井氏の撮影スタイルは、ほぼ三脚を使わず、とにかく思い描くイメージに合ったポイントを探し当てるために撮影現場では、機材鞄を肩に掛けたままで、ひたすら歩き回るというもの。なのでシステムが軽量で済むことは、とても重要なポイントで、これが大きく重くなってしまっては、本末転倒になってしまうとのこと。
「明日からテレビのロケで関西方面へ向かうという中井氏の機材です。 せっかくなので鞄から取り出して見せていただきました。ボディはα7RⅡ。 それにSEL2470GMが装着されいます。他にはSEL70300GとSEL1635Zに、魚眼コンバータが付いたSEL28F20です。 中井氏いわく「もうすっかり仕事のメインはαシステムですよ。だってコンパクトなうえに、写りも抜群ですから。」 そして楽しいアトリエ訪問も瞬く間に時間となり、そろそろ御暇しようとしたところ最後に、中井氏から「そうそう 最近発売になったばかりのレンズ「SEL70300G」を、早速タイに持って行って撮ってきたんですが、これ銘レンズだと思いましたよ! ご覧になりますか?」との嬉しい一言が。 というわけで、実際にα7RⅡ+SEL70300Gで、タイで撮られたお写真を見せていただき、アトリエを後にいたしました。 ※見せていただいたお写真を特別に2枚ほどご紹介いたします。
新レンズで撮影された新作
BODY: α7RⅡ LENS: FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS 焦点距離76mm F値5 SS 1/1000秒
BODY: α7RⅡ LENS: FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS 焦点距離296mm F値5.6 SS 1/640秒
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