映像演出家 スミス
αならではの特長を活かした映像を
作っていきたい
αならではの特長を活かした映像を
作っていきたい
竹内芸能企画にて2000年から演出家として活動を開始。2016年独立。
武蔵野美術大学卒業後、竹内芸能企画にてミュージックビデオ(以下MV)の第一人者である竹内鉄郎に師事。2000年から演出家として活動し、映像に特化したアーティストを独自の表現で撮り続けてきた。2004年 MVA BEST STORY VIDEO 氣志團「SECRET LOVE STORY」、2007年 VMAJ 最優秀男性アーティストビデオ賞 DJ OZMA「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」、2008年 MVA BEST COMCEPTUAL VIDEO マキシマムザホルモン「絶望ビリー」、2009年 VMAJ 最優秀ロックビデオ賞 マキシマム ザ ホルモン「爪爪爪」、2011年 MVA BEST MALE VIDEO 斉藤和義「ずっと好きだった」など代表作多数。情的なパーティーチューンを得意としながらも、静謐で奇妙な作品も支持されており、動と静の作風を併せ持つ。近年では、でんぱ組.incの夢眠ねむとの映像ユニット“スミネム”を結成。また振付師としても活動するなど表現の幅を広げている。
――スミス監督は新しい技術や機材が出るとそれをすぐ作品に取り入れています。一眼のムービーを導入するのもかなり早かった印象があります。 スミス ムービーが撮れる一眼が出始めた頃からMVの撮影でもよく使っていました。もともとは機動性と低コスト、スチル用のレンズが使えて被写界深度の浅いフィルムライクな画が撮れるというのがビデオではなかったことから使い始めました。例えばカメラ4台組み合わせて360度撮影をするにはカメラの長さが短ければ短い方がいいんですよ。そういう実験的なことをやるのに一眼のムービーが向いていると思ったので、その特性を活かしていろいろやってみましたね。
――現場で一眼を使う際にはソニーαが多くなっているそうですね。 スミス そうですね。α7Sの発売の頃からMV撮影に取り入れていました。現在はα7S IIを使うことが多いです。αをメインで使う時は、地方ロケや海外ロケの時などに持って行くようなシチュエーションのことが多いです。所有しているスチル用のレンズを気軽に使えるのもいいですね。
――監督の立場で考えるαの良さとは何ですか。 スミス αは高感度が強く背景がつぶれず明るい画が撮れるし、カラーグレーディングもしやすいですね。それになによりも α7S IIではフルHDで120pのハイスピード(HS)が撮れるのがいいですよ。他社にはない特長があった方が演出や制作上のメリットを感じるので、自然とαを選択することになります。
――今はどういう使い方をしているのですか。 スミス メイン機として使うこともありますが、FS7やFS7 IIのBカメとして使うことが多いですね。αにもS-Logがあるのでほかのカメラとのマッチングもしやすいので、マルチ撮影に適している。レンズの画角が本番に近いので、テスト用のカメラとしても充分使用できますね。これは他社の一眼にはないソニーαの特長です。 MVは短い時間でカット数を稼がなければならないという現場が多く、1台で撮り切れない、2台3台欲しいなという時、とっさに別角度からも撮りたくなった時に、僕のようなディレクターでも回せてハイクオリティの映像が収録できるというのは演出の幅が広がります。 また、αはAFの精度が高いので作品の一部にMoVI(3軸カメラジンバル)で撮ったシーンを使うことが多いんですけど、そういう時にはMoVIをつけっぱなしにして用意しておけばセッティング時間も短縮できます。
3月15日発売の「コマーシャル・フォト」4月号では、α7S IIで撮影した2本の新作MVを紹介。αならではの特性を活かした映像制作のアイデアについても解説してもらう。
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