Impressive TRAIN Journey
鉄道写真家 中井精也氏 VOL.4
中井氏が鉄道風景を印象的な作品にすべく旅するデジタルカメラマガジンとのタイアップ企画がスタート!本誌では見れない撮影 裏話を毎月コラム形式でお届けします!
こんにちは。鉄道写真家の中井精也です。 第4回目は「水」にこだわって撮影してみました。撮影地は海に沿って走る美しい車窓風景を持つことで知られる伊豆急行。 でも、僕の狙いは、海ではなく川でした。河口近くにある人口の滝で、その水のうつくしさに心奪われ、水の流れを主役に撮影しました。今回のメインレンズはFE 16-35mm F2.8 GM(SEL1635GM)。Gマスターレンズとして最広角となる16mmでダイナミックな表現をすることができるレンズです。その描写力は折り紙付きですが、何より僕が気に入っているのは、画面の隅々まで高解像と鮮鋭感を追求しているところ。僕は通常ではありえないほど画面の隅に主題を置くことが多いので、このレンズの描写力にはとても助けられています。そしてそんな本気モードの撮影にあたって、ついに最終兵器を出してしまいました(笑)。
それはウェーダーと呼ばれる防水ズボンです。渓流釣りをする人にとっては当たり前の装備ですが、写真家としては変わった装備かもしれませんね。周囲で魚釣りに興じる釣り師の方々に混じって、僕は素敵な作品を一本釣り。一本釣りした作品がこちらです。如何でしょうか?流れ落ちる水に寄れるだけ寄って撮りました!
続いては海で波がはじける瞬間を狙ったカットです。肉眼では確認できない瞬間。こんな目にも止まらぬ瞬間を、永遠に写し止めることができる静止画の魅力に、あらためて惚れ惚れしてしまいました。海岸線に寝そべって撮影していたので、下半身はびしょびしょになってしまいましたが(笑)。SEL1635GMによる表現とは異なり、こちらの写真は望遠レンズによる圧縮効果で波と電車を重ね合わせたかったので、SEL100400GMをチョイスしました。同じ「水と電車」というテーマですが、まったく異なる表現になっていることが分かるかと思います。
そして今回の旅の最後のカットはSEL70200GMで撮った月の光に輝く海をバックに走る電車です。因みにこの写真もカメラはα9で撮りましたが、ISO 25600で撮ったにも関わらずこの美しさで、夜に走行する電車を写し止めることができました。幾百幾千の波に写る満月の光。とてもロマンチックな作品になりました。
さて伊豆急行を舞台に水にこだわって撮影しましたが如何でしたでしょうか?それでは来月もこの場所で、ぜひお会いしましょう!
中井精也でした。
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