Impressive TRAIN Journey
鉄道写真家 中井精也 氏 VOL.5
中井氏が鉄道風景を印象的な作品にすべく旅するデジタルカメラマガジンとのタイアップ企画がスタート!本誌では見られない撮影裏話を毎月コラム形式でお届けします!
中井氏が鉄道風景を印象的な作品にすべく旅するデジタルカメラマガジンとのタイアップ企画がスタート!本誌では見られない撮影裏話を毎月コラム形式でお届けします!
こんにちは。鉄道写真家の中井精也です。 今回は初の海外編となります!場所はハンガリーのブダペストが舞台。ヨーロッパのターミナルの多くは、駅そのものが歴史的文化遺産であることが多く、とてもフォトジェニックですが、ハンガリーを代表するターミナルの1つであるブダペスト東駅も、とっても絵になる駅です。もちろん駅そのものも絵になるのですが、何より重要なのは駅が建つ方角。この駅は東西に伸びているので、朝は線路側から朝日が昇り、夕方は夕陽に輝く駅舎を撮影することができるのです。この写真は朝日に輝く線路。太陽に向かって伸びる線路がとてもドラマチックな1枚になりました。こういう明暗差の激しいシーンでは太陽のエッジ部分などのトーンが破綻しがちですが、α9とFE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSSの組み合わせで撮影したこのカットでは、1点の曇りもないスッキリとした朝の光を表現することができました。
この写真を撮影した後で振り返ると、ドーム型の駅舎に朝日が反射し、重厚に輝いていました。ただ風雨を防げばいいというのではなく、街の誇りを背負って建てられた駅のドームには、たくさんの人の想いが宿っているような気がしました。
そしてホームに入ると、こんなにもドラマチックな風景になっていました。ドラマチックな建物に、ドラマチックな光線。絵にならないわけがありません。レンズはFE 16-35mm F2.8 GMで撮りました。
今回ご紹介する最後の写真は駅のホームのスナップ写真です。レンズはFE 85mm F1.4 GMで撮りました。地方から大都市ブダペストに到着した少女は、嬉しくて父親とダンスでもするかのようにくるり。想像が膨らみます。人の気持が表現できる駅のスナップは、何時間撮影していても飽きません。モノクロにすることで作品のストーリー性を高めてみました。
さて今回訪れたこのブダペストですが古き良きヨーロッパのターミナルの雰囲気が色濃く残されており、また季節を変えて訪ねてみたいと思いました。
それでは来月もこの場所で、ぜひお会いしましょう!
中井精也でした。
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