ポケットサイズのカメラが「スナップ撮影」のメイン機になる
スナップ撮影において究極のスタイルになりうるコンパクトデジタルカメラ
いま人気のジャンルのスナップ撮影。そこにある日常を自分の感性で表現する楽しみがスナップ撮影の醍醐味だ。常日頃から国内外の都市でスナップ写真を撮影し続けている写真家の上田晃司氏。そんな上田氏にサイバーショットシリーズのRX100 VとRX100 VIでの撮影のメリットを聞いた。
上田 晃司/写真家 広島県出身。米サンフランシスコに留学し、写真と映像を学ぶ。現地滞在中からテレビ番組、CM、ショートフィルムなどを制作。帰国後、写真家・塙真一氏のアシスタントを経て、フォトグラファーとして活動開始。現在は雑誌、広告を中心に活動。ライフワークとして世界中の街風景やそこで暮らす人々を撮影。月1のペースで世界の街を訪れて撮影をしている。近年では、写真教室の講師や講演、書籍の執筆活動も行っている。
スナップ撮影において究極のスタイルになりうるコンパクトデジタルカメラ
「どちらもポケットサイズでレンズ交換式のカメラと比べて、間違いなく機動力が上がります。スナップ撮影でもっとも重要なのは『歩くこと』で、思わぬ出会いをもたらします。この2台のカメラなら、体力の消耗も少なく街中を散策でき、『あ!撮りたい!』と感じたその瞬間に、即座にカメラを構えシャッターを切れる対応力が最大の強みですね。また、コンデジには想像もしていなかった高速のAFも頼りになる。瞬発力が必要なスナップ撮影でタイミングを逃すことなくシャッターが切れます。偶発的な出合いの多いスナップにはとてもありがたいです。
驚いたのはその表現力。有効約2010万画素の1型センサーは街に漂う空気感をしっかり伝えてくれます。高感度耐性も満足がいくレベルです。さらに、ポップアップ式のEVFは、とても見やすいので、ファインダーをのぞいて撮影した写真がほとんどです。僕は構図をしっかり決めたいので本格的なファインダーが搭載されているのはうれしい。まさに一眼カメラライクに使えるコンパクトデジタルカメラですね」
上田氏に今回の撮影で二つのカメラのキャラクターの違いをどう感じたのかを聞いてみた。
「RX100 Vのレンズは35mm判換算で24∼70mm、F値は明るめのF1.8-2.8で、RX100 VIは24∼200mmでF2.8-4.5です。その違いは自分が撮りたいスナップシーンに合わせてチョイスするのがいいと思います。RX100 Vはレンズが明るいことで、シャッタースピードを稼ぐことができ、ボディ内手ブレ補正機構も相まって、手持ちでのフレキシブルな撮影ができます。また被写体にクローズアップして撮影することで背景をぼかし、被写体を強調した撮影が可能です。また、NDフィルターも内蔵しており、日中での流し撮りなどもでき、作品づくりの幅が広がります。」
「それに対して、RX100 VIはテレ側が35mm判換算で200mmなので、圧縮効果の高い撮影が可能です。 同様にボディ内手ブレ補正機構がしっかり働くので、200mmの望遠も生かすことができます。さらにVIは背面液晶がタッチシャッター対応のチルト可動式なので、より直感的な操作ができ、速写性が高いです。
共通して言えるのは、どちらのモデルもレンズ性能が高いことです。ZEISSブランドのレンズを採用していることもあり、解像感の高い写真が撮れます。また逆光耐性がとても優秀ですので、光源に向けた撮影も意欲的に行えます。本当にバランスのとれた2台ですね」
上田氏の話からも、どちらのカメラもスナップ撮影に最適であることがよく分かる。写真の解像感を損なうことなく、街の中を自由に動き回って撮れる手軽さ。スナップに必要な要素がぎっしり詰まっている。 RX100 Vはそのレンズの明るさを生かし、際立たせたい被写体をイメージしたスナップ撮影を行いたい人に、RX100 VIは幅広いズーム域からどんなシーンでも切り抜けてしまう万能型で、例えば旅や山などのスナップに最適だろう。どちらのサイバーショットでも、偶発的な出来事が溢れている街中で自分の撮りたい瞬間が撮れる完成度の高いカメラであることは言うまでもない。
■RX100 V
■RX100 VI
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