花撮影でのα7R IIIの強みと
愛用している「G Master」レンズ
-FE 135mm F1.8 GM 他-
-FE 135mm F1.8 GM 他-
写真家 並木 隆氏に、α7R IIIをどのように駆使して風景写真を撮影しているのか話を聞いた。
並木 隆/写真家 1971年生まれ。高校生時代、写真家・丸林正則氏と出会い、写真の指導を受ける。東京写真専門学校(現・ビジュアルアーツ)中退後、フリーランスに。花や自然をモチーフに各種雑誌誌面で作品を発表。公益社団法人 日本写真家協会、公益社団法人 日本写真協会、日本自然科学写真協会会員。
αシリーズは、使い始めて約2年半が経ちました。α7R IIからになりますね。私の得意ジャンルである花撮影は屋外が基本ですから、やはりバッテリーの持ちが結構気になります。α7R IIIは先代モデルと比べて劇的に進化しましたね。一日中撮影していると、データ容量が100Gほどに及ぶことも珍しくありませんが、それでもバッテリーを交換することは稀ですね。とても有り難いことです。 そしてα7R IIIを使っていて、まずEVF(電子ビューファインダー)が高精細で見やすいことも気に入ってます。花を撮る場合、最短撮影距離まで寄って、被写界深度を浅くして撮ろうとするとき、合焦しているのか判断が難しいことがあります。私は、マニュアルフォーカスで微妙なぼけをコントロールするので、ピントの合った部分を色つきで表示してくれるα7R IIIの「ピーキング機能」がとても役立っています。これは光学ファインダーではできないことですからね。 今回は、私が花撮影の定番としている「FE 90mm F2.8 Macro G OSS」ではなく、新しく使い始めた「FE 135mm F1.8 GM」を含めた最近愛用している3本のレンズについて使い勝手を述べてみようと思います。
この焦点距離のG Masterではずっしりとしたズームしかなかったので、望遠レンズよりもコンパクトな「G Master」レンズを使いたかった人は歓迎すると思います。最短撮影距離70cm、開放F値1.8で比較的簡単にぼけを作れるので、ビギナーにも使いやすいレンズだと思います。また、太陽を入れてもゴーストが目立たないのも特長ですね。こうした逆光にとても強いレンズなので花撮影では非常に重宝する1本ですね。
広角の単焦点で最短撮影距離は24cmと寄れるのは文句なしです。それからG Masterなのに軽量コンパクトなことも嬉しいですね。背景を多く取り込みたい時に使います。森の中で花が咲いているとか、背景のシチュエーションを見せたい時などですね。使い始めたばかりですが、さすがGMだけあって、描写力も申し分ありません。カメラバッグに常に入れておきたい1本ですね。
このレンズはぼけ味が独特ですね。「きれいに滲(にじ)む柔らかなぼけ味」を作れる唯一無二のレンズです。他のメーカーも含めて、ふわりとしたきれいなぼけはこのレンズ以外ではできないと思います。このレンズは上級者に特におすすめの1本ですね。アポタイゼーション光学エレメントという特殊効果フィルターを内蔵することに加え、口径食が出にくい設計となっていますが、光線状態にともなう被写体とのマッチングを見極める技術があってこそ、STFの凄さが分かると思います。このレンズにハマる撮影状況になるとファインダーを覗(のぞ)いてワクワクしますよ。
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