カメラグランプリ2019
レンズ賞受賞記念
FE 24mm F1.4 GM
愛用写真家たちのコメント集
〜このレンズの魅力とは何か〜
2019年5月17日、カメラ記者クラブが主催する「カメラグランプリ2019」の各賞が発表された。選考は2018年4月1日〜2019年3月31日に日本国内で発売された製品を対象に、カメラ記者クラブの会員、加盟媒体の編集長もしくは代表者、カメラグランプリ実行委員が委託した外部選考委員、特別選考委員(学識経験者、カメラメカニズムライター、写真家、写真関連団体の代表等)、および特別会員のTIPA(The
Technical Image Press Association:欧州を中心とする写真・映像雑誌の団体)の総勢55名が行う。
今回、FE 24mm F1.4 GMが「レンズ賞」として見事頂点に輝いた。これに伴い届いた著名写真家たちの祝福の声と、各々の視点からこのレンズの魅力についてコメントをもらった。
写真家 並木 隆氏からのコメント
写真家
並木 隆 Takashi Namiki
1971年生まれ。高校生時代、写真家・丸林正則氏と出会い、写真の指導を受ける。東京写真専門学校(現・ビジュアルアーツ)中退後、フリーランスに。心に響く花をテーマに、各種雑誌誌面で作品を発表。公益社団法人
日本写真家協会、公益社団法人日本写真協会、日本自然科学写真協会会員。
カメラグランプリ2019レンズ賞受賞おめでとうございます。
f1.4という大口径、G
Masterレンズとくれば、広角の単焦点といえど大きくて重たいというイメージを持つのは当然のことでしょう。ところが、このレンズのサイズ感はf2.8クラスに見えるほど軽量・コンパクトにまとまっており、それでいて描写性能には一切妥協なし。受賞は当然の結果でしょう。
花の撮影と広角の単焦点レンズには接点がなさそうですが、花に寄りつつ背景を取り込んで、咲いている状況や雰囲気を演出するに最適なレンズなんです。超広角ズームレンズでも可能ですが、単焦点レンズは最短撮影距離が短いため、より花を大きく捕らえることができます。数字的には数センチですが、広角レンズではその差がとても大きいのです。
また、開放f値が明るければそれだけ背景のぼけ具合をコントロールできる幅が広がるため、単焦点でなければ撮れない作品が生まれます。
24mmは超広角、標準ズームレンズでカバーされている焦点距離ですが、画角だけでなく最短撮影距離や開放f値、それに軽量コンパクトというズームレンズにはない魅力を持っているのがこの“FE 24mm F1.4 GM”なんです。
天体写真家 沼澤 茂美氏からのコメント
天体写真家
沼澤茂美 Shigemi Numazawa
天文宇宙関係のイラスト、天体写真の仕事を中心に内外の天文雑誌、書籍の執筆、NHK天文宇宙関連番組の制作・監修、プラネタリウム番組の制作などを手掛ける。パラマウント映画「スタートレックDeep
Space9」の特撮映像素材、ポスター制作を担当。
ナショナルジオグラフィックツアーの同行や、多くのNHK科学番組の海外取材を経験しており、特に皆既日食や辺境の地での星空撮影が多い。また、世界最大規模の星の祭典「胎内星まつり」の企画運営や胎内自然天文館の建設監修を行なっている。ライワワークとして赤外写真、モノクロファインプリントの表現を追求している。
2004年環境大臣賞受賞。著書多数。
カメラグランプリ2019レンズ賞受賞おめでとうございます。
このレンズは長いレンズ開発史上においても特筆すべき存在であると感じています。
とにかく私の撮影対象である「星空の風景」は光情報に乏しく、カメラの優れた階調特性を生かし、豊かな質感の作品を作るには大口径レンズが必須となります。そしてある程度の広い画角と絞り開放でも画角全面にわたって高画質であること・・これらの要求をすべて備えたレンズがこの24mmF1.4
GMといえるでしょう。
しかもきわめてコンパクト。このハンドリングの良さは「星空風景」の撮り方を大きく変えたと言っても良いかと思います。気軽にカメラを向けてスナップする・・・星空の撮影をとても身近にしてくれたという意味でも、本レンズの出現は大きな意味を持っているのです。
これからまだまだ未知の撮影領域をもたらしてくれるようなわくわく感が詰まったレンズです。
写真家 福田 健太郎氏からのコメント
写真家
福田 健太郎 Kentaro Fukuda
1973年、埼玉県川口市生まれ。幼少期から自然、風景、その土地に暮らす人々に憧れ、18歳のとき写真家を志す。写真家
竹内敏信の助手を経て、1997年より活動を開始。日本を主なフィールドに、生命に溢れる万物の姿を追い求め続けている。写真集に「泉の森」、「春恋し〜桜巡る旅」など。
公益社団法人
日本写真家協会会員(JPS)
公益社団法人
日本写真協会会員(PSJ)
まずは、「カメラグランプリ2019レンズ賞」おめでとうございます!2018年秋、ソニーストア大阪で先行展示していたFE 24mm F1.4
GMを初めて触り、軽量コンパクトな大口径単焦点レンズに一目惚れ。いまでは撮影に欠かせないレンズとなっています。今回の受賞は、使う喜びを知っているひとりとしてとても嬉しいです。
α7R
IIIに装着するとバランスが非常によく、手持ち撮影が一段と楽しくなります。青空を背景に桜を撮影した写真も手持ちで、垂れ下がる先端の花にピントを合わせ、開放絞り値のF1.4で撮影してみました。すると、広角レンズでも少し奥の幹や花が柔らかなぼけ描写となり、色鮮やかなクリアな再現と相まって、ほのぼのとした春の空気感と花の香りを届けることができたと思います。
また、状況に応じて絞り込み、細密な自然風景を余すところなくシャープに再現したい場面では、「G
Master」ですから画面周辺部まで、解像力は素晴らしいのひと言。逆光耐性にも優れていますから朝日、夕日の撮影はもちろん、星空や夜景などの暗いシーンでは絶対的に撮影しやすいですね。
絞りリングのクリック感は心地よく、ピントをシビアに決めたい時、部分拡大の表示に切り換え、MF(マニュアルフォーカス)の手動操作で追い込みますが、ピントの山もつかみやすい点も大事ないいところだと私は感じています。
写真家 桃井 一至氏からのコメント
写真家
桃井 一至 Kazushi Momoi
1968年生まれ。3年間のアシスタント生活のあとフリーランスカメラマンに。現在、写真撮影をはじめ、カメラ関連書籍の執筆、テレビ出演などでも活躍。(社)日本写真家協会会員。撮影ジャンルは、人物・海外風景など多彩。
カメラグランプリ2019、レンズ賞受賞おめでとうございます。
2018年はα9、2016年はα7R IIと近年、ソニー製品の受賞が目立ちます。ソニー一眼カメラとは2006年α100の登場以降のお付き合いですが、当時はここまで成長すると夢にも思っていませんでした。
FE 24mmF1.4
GMはカタログ担当した、特に思い入れのあるレンズ。24mmは大好きな画角なので、思い切り楽しんで撮影しました。打ち合わせで渡されたときの第一印象は「軽い」。従来、写りの良いレンズは大きく、重いものが一般的でしたが、この軽さは驚異的で、ほんとにしっかり写るのか半信半疑だったのを覚えています。
しかし撮影現場でその所感は一変。解像やボケの滑らかさでは、ライバルを凌ぐ描写性能を見せつけられ、フォーカスのスムーズさなど体感できる部分でも進化を感じ取り、最新技術で作り込めば、軽さと高性能は両立できるのだと舌を巻きました。
これに続くレンズもエッジが効いた製品が、出てくることを期待しています。
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