予測しづらい素早い動きを繰り返すペットの「最高」な瞬間をとらえる。写真家の小川晃代氏がもっとも表現したいものをαシリーズは表現できるのだ。
小川晃代/AKIYO OGAWA トリマー、ドッグトレーナー資格を持つペット写真 家。ペットカレンダーや写真集の撮影ほか、ペットモデルのコーディネーターとしても活躍。著書は『ねこの撮り方まとめました!』(日本カメラ社)、『ねこきゅう』(東京書店)、『ねこもふ。ごーじゃす』(宝島社)、『いぬのココロがわかる本』(ぶんか社)などがある。 世田谷でペット専門の写真スタジオ「アニマルラグーン」を運営。 https://www.animal-lagoon.com/
自分の愛犬、愛猫の最高にかわいい瞬間を撮りたい。それは誰しも感じることだろう。そんなペット撮影で難しいのは、動きのある撮影を行う瞬間だ。生き生きとした表情をとらえるためには、あまり長い時間を費やすことはできない。ペットも人間と同じだ。長く走らせたりすると、どうしても表情が曇ってくる。だからこそカメラに求めるものは「瞬発力」なのだ。
そういう状況で愛用しているカメラはα7R IIIとα6400だ。どちらのモデルもAFまわりの性能は特出している。コンティニュアスAF時には、かなり高い精度で被写体に追随し続ける。α7R IIIに搭載されているマルチセレクターはとても使いやすく、走り回る被写体に合わせて速やかにAF測距点を選ぶことが可能だ。ボタンの配置もとてもいい。さらに「リアルタイム瞳AF」が一部の動物に対応したことで、フレーミングに集中することができる環境が手に入る。条件が合えばかなりの精度で動物の瞳にピントを合わせ続けることができ、技術の進歩を感じる瞬間だ。一部の動物のみの対応であるが、この機能の精度がさらに上がれば、新しい表現につながるだろう。動物への「リアルタイム瞳AF」は、α6400は先日のユーザーソフトウェアアップデートの案内でver.2.0以降で対応となったが、現状でとても重宝する機能が「リアルタイムトラッキング」機能だ。一度ロックオンした被写体を追い続けてくれるという機能だが、もちろん動物にも対応しているので、引きぎみの撮影で動き回る被写体を追いかけるにはもってこいの機能。被写体が柵などの内側を通るシーンでも、しっかり追い続けてくれるので重宝することが多い。
連写性能に関しても、どちらのモデルもAF/AE追随で10コマ/秒以上での撮影が可能なので、ペット撮影には十分な性能だ。どちらのカメラもペット撮影に必要な要件がしっかりと盛り込まれているので、初心者にも十分におすすめできるカメラだ。また、α7R IIIはフルサイズセンサー搭載にもかかわらず、小型かつ軽量なボディーは野外での撮影などにはとても助かる。撮影時には何かと荷物が増えるもの。車などの移動が可能ならいいが、そういう恵まれた条件の時ばかりではない。結果的にシステムとして少しでも重量が軽くなるならそれに越したことはない。これからペット撮影を本格的にやってみたいビギナーにはおすすめのカメラ。ぜひ、この夏からチャレンジしてみてはどうだろうか。
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