α7R IVの期待以上の
劇的な進化に驚かされた!
山田 芳文/写真家 大阪府生まれ。野鳥を中心に生き物を撮り続ける。作品は主にバードウォッチングの専門誌や自然保護団体の会報誌、児童書などで発表している。著書は「野鳥撮影術」(日本カメラ社)、「写真は構図でよくなる」(MdN)など。
前モデルのα7R IIIに満足していたので、α7R IVが新たに登場しても、実のところあまり期待していなかった。しかし、使い始めてみると「これは、もうα7R IIIには戻れないぞ…」と思うほどの進化を遂げていた。まずはAF性能の向上だ。前モデルに比べて、AFの追従性、精度が格段に上がっている。高速で飛翔する鳥を、まずは真ん中に来るようにAFで追いかけて、そこから画面の中で自分の置きたいベストポジションに来た瞬間にシャッターを切る。それがさらに容易になったのが最も歓迎すべき点だ。ちなみに飛翔する鳥を撮影するAF-Cモード時には「トラッキング:ゾーン」を選択し、止まっている鳥を撮影するAF-Sモード時には「フレキシブルスポット:S」を選択することが多い。
有効約6100万画素になったことで、解像度・画質もより向上しているのには驚いた。α7R IVを使ってみて、カメラとG Masterのポテンシャルがより明確にわかるのは小さい鳥を撮影した時だ。小さい鳥が飛翔していても、確実に捕捉してくれる。AF性能は前述の通りだが、撮影後に拡大した時には想像を上回る解像感に「ここまできたか!」と唸ってしまった。
さらにEVFが見やすくなったのにも驚いた。それは普段、α7R IIIを使い慣れているからこそ、わざわざ比較しなくても、すぐにわかるほどだった。防塵防滴も改善されたというから、フィールドワークの多い自分の撮影スタイルには有り難いことだ。
また、グリップもよりホールドしやすくなったことや、操作系のボタン類も大きくなるなど、カメラとしてさらに使いやすくなっているのも嬉しい。露出補正ダイヤルもロック機構が追加されて、不用意に動かなくなったことで撮影時のストレスも軽減した。
そして最近の仕事ではα7R IVとFE 600mm F4 GM OSSのコンビの使用頻度が最も高い。まずFE 600mm F4 GM OSSはその軽さに驚いた。重心などのバランスも計算されているので、取り回しも良好だ。軽量化よりもさらに驚いたのはG Masterらしい解像、そしてぼけの美しさとAFの速度と精度だ。超望遠の世界で自分が求めていた高画質を思うとおりに使えるのは何よりも嬉しいことだ。今後もα7R IVとFE 600mm F4 GM OSSの高いポテンシャルを武器に、自分ならではの作品制作に挑みたいと思っている。現在、自分が思う限り最高のカメラとレンズだと確信しているからだ。(談)
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