カメラグランプリ2020
3冠受賞記念
愛用写真家たちのコメント集 第1弾
〜受賞モデルの魅力とは〜
2020年5月18日、カメラ記者クラブが主催する「カメラグランプリ2020」の各賞が発表された。
今回、『α7R IV(ILCE-7RM4)』が「大賞」と「あなたが選ぶベストカメラ賞」、『FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS』が「レンズ賞」を受賞。
選考は2019年4月1日〜2020年3月31日に日本国内で発売された製品を対象に、カメラ記者クラブの会員をはじめ、加盟雑誌の編集長(もしくは代表者)、カメラグランプリ実行委員が委託した外部選考委員、特別選考委員(学識経験者、カメラメカニズムライター、写真家、写真関連団体の代表等)、および特別会員のTIPA(The Technical Image Press Association:欧州を中心に16カ国28媒体およびカメラ記者クラブが加盟する写真・映像雑誌の団体)で構成され、総勢54名が行う。
今回、ソニーとして初の3冠を受賞し、これに伴い届いた著名写真家たちの祝福の声と、各々の視点から受賞モデルの魅力についてコメントをもらった。
写真家 井上 浩輝氏からのコメント
1979年札幌市生まれ。札幌南高校、新潟大学卒業、東北学院大学法務研究科修了後、北海道に戻り、風景写真の撮影を開始。
次第にキタキツネを中心に動物がいる美しい風景を追いかけるようになり、2016年に米誌「National Geographic」の『TRAVEL PHOTOGRAPHER OF THE YEAR 2016』のネイチャー部門において、日本人初の1位を獲得。
自然と人間社会のかかわりへの疑問に端を発した「A Wild Fox Chase」というキタキツネを追った作品群を制作、発表してきた。
写真は国内のみならず海外の広告などでも使用されている。
2019年には、代表作『Fox Chase』のプリントが英国フィリップスのオークションにおいて27,500ユーロで競落され、その動物写真がコンテンポラリーアートとして取引の対象にもなりはじめている。
このたびは、α7R IV(ILCE-7RM4)のカメラグランプリ2020「大賞」、そして「あなたが選ぶベストカメラ賞」の受賞、おめでとうございます。 もともと有していた高解像と低ノイズといった圧倒的な“高画質”という性能を有していた7Rシリーズが、世代を重ねて現在の4代目になったとき、AFが正確かつ高速化されて、いまや動物瞳AFまで搭載されるようになり、あらゆるシーンで信頼できる万能機に成長していることを感じます。僕の作品もα7Rシリーズともに成長してきました。 はじめて手にしたのはα7R IIでした。高画素と高画質に加えてボディ内手ぶれ補正機能が搭載されていたα7R IIは、追いかけっこをするキタキツネのカップルの撮影で僕に傑作の一枚をもたらしてくれました。その後、AFの正確さと高速化が段違いに進んだα7R IIIが僕の手元にやってきました。このα7R IIIは後に大きなアップデートが行われて、僕がもっとも欲しかった機能となる動物瞳AFが搭載されました。これはキタキツネを撮るために開発されたのではないかと思ってしまうくらいキタキツネたちとの相性が良く、「今撮りたい」と思った瞬間にピントのことを考えずに構図作りに専念しながら撮影できるという利点を得ることができました。α7Rシリーズが動物の撮影にも使えるという可能性を見せてくれた進化でした。 そして、いま、僕の手元にあるα7R IV(ILCE-7RM4)は、先代から一層の進化を遂げて、グリップも持ちやすくなり、UIの進化も相まって使いやすさと安心さをもたらせてくれるようになりました。そしてなんといっても、約6100万画素の超高画素がすごいのです。風景を撮影すれば、緑樹の輪郭がキリッと写し出され、動物を撮影すれば毛の一本一本の輪郭や色の変化までが階調豊かに写し出されます。ソニーの高性能レンズであるG Masterの性能をいちばん引き出してくれるカメラであることに間違いありません。特に、少し望遠が足りないと感じるときは、約6100万画素の高画素を活かし、大胆なトリミングをし撮影を行います。このような撮影方法は、高精細な画像を得ることができるG Masterを使うことで違和感なくできるようになりました。大きな風景の中に動物がいる光景を撮りたいときも、小さな動物をより大きく豊かに撮りたいときもα7R IV(ILCE-7RM4)が応えてくれるのです。この進化を重ねて万能機となったα7R IV(ILCE-7RM4)を多くの方に楽しんでいただけることを願っています。
写真家 清家 道子氏からのコメント
福岡生まれ。JPS 日本写真家協会会員。カラーコーディネーターを経て風景写真家となる。地元九州の風景を独自の色彩感覚と視点で撮影している。2011年より企業カレンダーを手がける他 写真雑誌への寄稿、カメラメーカーでの講演、撮影会などを行なっている。2016年に写真展「またまの宇宙」をリコーイメージングスクエアで開催。同写真集(日本写真企画)を出版。2017年フランスのプロバンス地方の写真集「The Gift Of Ranunculus」(風景写真出版)のすべての撮影を担当している。
カメラグランプリ大賞受賞おめでとうございます。
ソニーユーザーとしては非常に嬉しく、そして誇らしくもあります。
私はα7R IIから始まりα7R III、そしてα7R IV(ILCE-7RM4)と使っています。正直α7R IIIが出た時点で、これより最高のものはないだろうと思ってました。これ以上の画質を求めることはないだろうと・・・でも出てしまいました。α7R IV(ILCE-7RM4)。一言で言うならば手で触れることが出来そうなリアルな質感を得ることが出来る優れた描写力でしょう。
手を伸ばせは届くような存在感をそのまま映し出すことができる。
私は九州の風景を主に撮影していますが、九州の風景は素材感のある被写体が多いです。
例えば濡れた岩場や海岸の砂場、波打つ岸壁の造形、美しい水を従えた渓谷など。それらは遠景よりもじっくりと近景で捉えることが多く、その場所の質感をいかに表現するかを私は常に考えています。
α7R IV(ILCE-7RM4)の約6100万画素の描写力は期待以上にそれらを再現してくれました。
また私は陽が落ちてからの撮影も多く、α7R IV(ILCE-7RM4)のファインダーがさらに見やすくなったことで暗い時間帯の撮影がぐんと楽になりました。これは私の撮影スタイルにとってとても重要なポイントです。
そしてさらに強靭となった防塵防滴機能は水辺の撮影においては自由度が増し、集中して撮影することができています。
もうこれ以上の機能を望むことははないでしょう。でもきっとαは私たちが想像もしないような進化をこれからも追求していくのでしょうね。これからも楽しみにしています。
天体写真家 沼澤 茂美氏からのコメント
天文宇宙関係のイラスト、天体写真の仕事を中心に内外の天文雑誌、書籍の執筆、NHK天文宇宙関連番組の制作・監修、プラネタリウム番組の制作などを手掛ける。パラマウント映画社「スタートレックDeep Space9」の特撮映像素材、ポスター制作を担当。ナショナルジオグラフィックツアーの同行や、多くのNHK科学番組の海外取材を経験しており、特に皆既日食や辺境の地での星空撮影が多い。また、世界最大規模の星の祭典「胎内星まつり」の企画運営や胎内自然天文館の建設監修を行なっている。2004年環境大臣賞受賞。王立写真協会会員 著書多数。
カメラグランプリ三冠おめでとうございます。
私は、多くのα7Rシリーズを使っていますが、特にα7R II以降に採用された「ブライトモニタリング機能」によって私の星空撮影は劇的に変わりました。天の川までリアルタイムにモニターしながら撮影できるということが作品作りにどれ程大きな影響を及ぼしたかは筆舌に尽くしがたいものがあります。そしてα7Rシリーズは着実に進化してきました。
今回グランプリを受賞したα7R IV(ILCE-7RM4)については多画素化による圧倒的な解像感が指摘されますが、私はそれ以上に、α7R IIIをも上回る優れた階調特性に注目しています。
α7R IV(ILCE-7RM4)を使うようになってから、今までとは全く異なる色再現を体験しているのです。それは色の違いというものではなく、今まで気が付かなかったような微妙な色が出てくるのです。これは圧倒的な高階調特性から来るものだと感じています。はっきりと分かったのは月面の撮影を行ったときです。月は通常完全なニュートラルグレーの世界なのですが、丁重にRAWデータを調整すると物質の違いによる微妙な色の違いが現れてきます。それがα7R IV(ILCE-7RM4)の画像では、非常に簡単に色の再現ができます。星空でもその違いは遺憾なく発揮されます。
この画像は田植えを終えた水田の水面に星空が広がっている様子を撮影したもので、天上の星空に比べてはるかに暗く、コントラストを上げると星の色が失われる傾向にある難物です。しかしどうでしょう、天の川の滑らかな調子も失われず、星々の色と共にその表情が生き生きと再現されています。私はα7R IV(ILCE-7RM4)が、明らかに今までのカメラとは次元が異なる基本性能を持っていると強く感じています。私達は常に新しい感動を求めて被写体に対峙するわけですが、それはカメラの進化に負うところも少なくありません。でも幸いなことに、αの進化は私達の期待を上回ってることに大変驚いています。
写真家 山田 芳文氏からのコメント
写真家。「100種類の鳥よりも1種類を100回」をモットーに野鳥を撮り続ける。撮った写真はカメラ雑誌や児童書、自然保護団体の会報誌などで発表。ライフワークは鳥がいる風景写真。主な著書は『写真は「構図」でよくなる!すぐに上達する厳選のテクニック23』(エムディエヌコーポレーション)、『野鳥撮影術』(日本カメラ社)、『やまがら ちょこちょこ』(文一総合出版)など。最新刊は『α6600 基本&応用 撮影ガイド』(技術評論社)。
カメラグランプリ2020の大賞、あなたが選ぶベストカメラ賞、レンズ賞、の三冠おめでとうございます!
αはレンズのラインアップが豊富で、システム全般としてみたときに成熟しているので、三冠がとれたのは必然ではないかと思っています。
かつての高画素機が苦手としていた1:広いダイナミックレンジ、2:高速連写、3:高感度に強い、の3つはα7R IIIによって克服されましたが、第4世代のα7R IV(ILCE-7RM4)になって、さらにブラッシュアップされました。
そして、ローパスレスのクリアな解像感と約6100万画素の解像度によって、今までに見たことのないような凄まじい画質で撮ることができます。
さらに、AFの精度と追従性、バッテリーのスタミナでは他社を大きく引き離しています。
そして、もうひとつ、特筆すべきことは、写真を撮る道具として成熟したということです。
グリップが深くなって握りやすくなった、背面のボタン類が一新されて押しやすくなった、そして、EVFが見やすくなったことなどは、フルサイズミラーレスとして既に第4世代になったαだからこそできたことだと思っています。
レンズ賞を受賞したFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSはバーゲンプライスと言ってもいいほどのコスパ良好のレンズです。
キレのある解像力と柔らかなぼけは、まるでG Masterのようで、私はこのレンズを勝手に「隠れG Master」と呼んでいます。
皆さまもカメラグランプリセット(α7R IV(ILCE-7RM4)とFE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSの組み合わせ)で野鳥撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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