人気インスタグラマーが語る
α7 IIIと純正レンズの魅力
色鮮やかな人物と景色が融合したスナップを得意とし、インスタグラマーとしても活躍されているwacameraさん。α7 IIIと「FE 20mm F1.8 G」・「FE 24-105mm F4 G OSS」の組み合わせで撮影された作品を中心にαと純正レンズの魅力を語ってもらった。
wacamera
2006年、娘を妊娠中に我が子を残そうと思いデジタル一眼レフを購入。その後2009年に大手広告会社を退社しフォトグラファーに。スタジオ撮影のアシスタントを経てブライダルフォト、マタニティフォト、ファミリー撮影などの記念撮影から商品撮りに携る。現在は4年前から勉強を始めた英語を生かし京都観光に来る外国人撮影で年間約100組を撮影。2010年、偶然始めたインスタグラムを通じて趣味の撮影の幅も広げながら現在はインスタグラマーとしても活動し、さまざまな企業や観光局とコラボレーションするなど活動の場を国内だけでなく海外へと広げている。
Instagram:@wacamera
現在、4メーカーのカメラを所有していますが、圧倒的にα7 IIIの出番が多いです。理由は3つ。まず長時間手にしていても疲れないコンパクトなボディ。かつZEISSレンズが豊富に使える。そして私の作品にとても重要なダイナミックレンジの広さ。
他にも愛してやまない理由はキリがないほどあるのですが、この辺りでやめておきます(笑)
どんな時でも期待以上の成果を
残してくれる純正レンズ
サードパーティーのレンズは3本所有しています。しかし、写りや動作に不満が出てきたため、この数年は一切使っていません。
私の仕事は限られた時間の中で最高の瞬間を残すことです。止まっているものをじっくり時間をかけて撮るのとは違い少しのミスも無駄になってしまいます。拡大してみると、ピントがズレていたり、オートフォーカスのスピードが遅かったり、ということがサードパーティーレンズを使っていた際に何度かありました。これらは私の仕事上、致命的なのでその不安を一切残さず、動体でも静体でもどんな時でも期待以上の成果を残してくれる純正レンズは強い相棒です。
また、純正レンズはカメラボディ製造メーカーが、そのボディに合わせて専門に設計しているレンズですから、世に出ている同じ画角、同じF値、同じマウント、そのどのレンズを比べても総合的には純正に勝るものはないと個人的には思っています。
上の写真は富士山をパックにオイルランプを撮影したものです。
明け方、ようやく空が白み始めた頃に撮影しました。実はこれ、ランプもカメラも手持ちで撮っています。もちろんファインダーを覗いています。最短焦点距離が短いため、私の短い腕でも伸ばせば十分ピントが合うので、このような写真に非常に向いていると思いました。また微かなオイルランプの灯りでもランプ本体のディテールを浮き上がらせてくれる描写力に感動しました。
こちらは、インドネシア、ボロブドゥール遺跡で撮影した写真です。
初めて行く場所でどのくらいの撮影距離を確保できるか分かりませんでした。
行くまでに見ていた写真では広く感じたのですが、朝のツアー団体が予想以上に多く、モデル以外の人を入れずに撮るのがかなり難しかったです。そんな中、広い画角である「FE 20mm F1.8 G」を、遺跡の不人気な狭い場所で使うことで私の理想通りの画に仕上がりました。また彼女には比較的素早く動いてもらっているのですが、オートフォーカスの速さもそれに問題なくついていってくれました。
この撮影に同行していた友人の靴底がかなり印象的で20mmの画角で撮ったらどうなるだろう?ボロブドゥール遺跡と一緒に写るだろうか?と思い、挑戦してみました。ノーファインダーで撮影していますがチルトシフトのモニターを持ち上げることで画角の確認はもちろん、モニター上でピントをしっかり確認しながら撮影しています。片手での撮影でとても不安定なのですが、α7 IIIの手ブレ補正にはいつも助けてもらっています。またオートフォーカスが早いことでモデルの体勢維持も短時間で済みました。軽量なレンズ、そして小型ボディであるからこそ私の負担も少なく撮影できました。
長いこと、「Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA」を愛用しているのでこの旅で初めて「FE 20mm F1.8 G」を使用してまずその軽さに驚きました。私はカメラ1台の時は長いストラップを使用せずハンドストラップだけで手に持っているのですが、ボロブドゥール遺跡の撮影時ではカメラを2台持ちし、「FE 20mm F1.8 G」をつけたもう1台は長いストラップで肩にかけていました。
機材が重いとそのスタイルができないのですが、重さが気にならないので常に2台を使い分けることができ、いつもならレンズがあちこちに当たる不安があるのですが「FE 20mm F1.8 G」がコンパクトなのでその心配も減りいつもより多く撮影ができたと感じています。
今後、α7 IIIと「FE 20mm F1.8 G」の組み合わせで、有名な建築物、例えばパリのルーブル美術館や、ドイツのケルン大聖堂、ニューヨークのタイムズスクエアなど、広さと美しさそして大きさのある場所で撮影してみたいです。またアイスランドにこのレンズを持っていって自分の足だけで画角を変えながら失われた大自然の雄大さを表現してみたいです。
「FE 24-105mm F4 G OSS」は、室内より屋外で使用することが多いレンズです。
こちらの身動きがスムーズに取れそうにない場所、例えば海辺や山などこれ以上は下がったりできない!などという場所、また前者とは正反対の理由で広くも撮りたいし光を捉えた人物の表情をおさえたい、そんな理由で海辺や山で使用することが多いです。
この時強い強い西日が差し込んできていました。冬の西日でも雲のない日だったのでとてもキツかったので逆光で撮ろうと思ったのですが、フードの毛に当たる光はサイド光のほうが良かったので陰影を強く出さないようにDレンジオプティマイザーをレベル5に設定しました。人物はもとよりフードの毛の質感についてもしっかり残ってくれて感動してしまいました。F4レンズでもテレ側で撮影することでぼけは十分にでるということを感じた1枚です。
こちらは、お正月明けの北海道留寿都での一枚です。ヘリコプターで誰も足跡を残していない(動物以外は)場所へ連れて行ってもらい、淡い夕日と輝く雪原を撮影しました。
深い雪の中に埋れた状態で撮影しているため、足で画角を変えることが簡単にできない状況でした。ですが、「FE 24-105mm F4 G OSS」を使うことで、私の理想の画角で撮影できました。また西日を真正面に受け、逆光なのにも関わらず、モデルの2人へのピントは正確に合い、雪が白飛びせずに撮影できたのはこのレンズのおかげだと確信しています。
スマホと一眼の最大の違いは
やはりぼけが美しいこと
私自身もちろんスマホで撮影もしていますが、一眼の創り出す画の美しさを知っているので、まったく別物として使い分けています。
スマホのカメラも年々レベルアップしていて、高画質であったり、ズームなども数年前とは比べ物にならないくらい高性能になっています。しかしながら一眼の良さは細かい撮影設定が調整でき、被写体に合わせたレンズを選べ、そして滑らかで美しいぼけを作ることが出来る。不可能かもしれないという状況での不安を、可能という答えで私たちに喜びを与えてくれるのが一眼カメラだと思います。
また私はパソコンでレタッチを行うのが億劫な面倒くさがりカメラマンなので、SNSなどで発表する作品は全てスマホでレタッチしています。暴露してしまいますと、この記事の写真も全てスマホで仕上げました。(笑) 画質が保たれているので、きっとこの記事を見てくださっている皆様もまさか?と思われたと思います。元の写真が高画質なαで撮影していたからこそ可能なことだと思っています。そういう理由から私は今までもこれからも、ソニーさんがαのカメラを発売してくださる限り、頼もしいかけがえのない相棒として使い続けていく、そう思っています。
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