純正が引き出すカメラの真価
〜6151氏 × Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA〜
純正レンズはカメラの真価をより引き出してくれる。
今回は、フォトグラファー 6151氏にα7R IIIとSonnar T* FE 55mm F1.8 ZAで撮影された作品を基に、純正レンズの魅力について語っていただいた。
フォトグラファー/6151|Rokuichi Goichi(ろくいちごいち) インスタグラムでの活動をきっかけにフリーランスの写真家に転身。現在は東京を拠点に日常と非日常を捉えるトラベルフォトグラファーとして国内外で旅に纏(まつ)わる撮影や執筆なども手がけ、企業や地方自治体と写真講座を開催するなど写真の楽しさを伝える活動にも取り組む。共著「インスタグラム商品写真の撮り方ガイド」 Instagram:https://www.instagram.com/6151/
撮影が楽しくなるレンズ
普段は、旅先で出逢う風景、空間、文化などのスナップをよく撮影しています。日常にある何気ない街の光景など目に映るものは全て撮る「癖」があり、それが今のフォトグラファーとしての活動に繋がっているように感じています。
今回、初めて「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」を使って撮影に挑みました。普段MFを使っている事もあり、久し振りにAFに触れたのですが、流石の速さでシャッターを切るまでの時間が格段に短縮され、感動しました。撮影がサクサク進む感覚を味わえた事で改めて良いレンズだなと。とにかく速い、そして正確だと感じました。
F1.8と明るいレンズなので、室内での撮影も手持ちで軽々出来てしまう所も推しポイントの一つですが、開放でボケを使い撮影するシーンがとても楽しい。絞るときゅっとシャープに写ってくれるので場面での使い分けも難なくこなしてくれる万能感がありました。
被写体の迫力・鮮度・空気感を写しこめる、撮影の幅が広がる1本
α7R IIIと組み合わせると、階調の豊かさを感じられ、目で見た光をより鮮明に表現してくれると感じました。例えば、夏の入道雲のような繊細な光も立体的に捉えてくれるのでのっぺりとした表現にならず迫力もそのまま撮影出来てしまいます。
また、室内で窓から光が差すような逆光シーンでは、α7R IIIの解像力を引き出し、白飛びや黒潰れの心配をせずに撮影にトライできるので、頼りになります。
高コントラストでくっきり・はっきりとした色彩表現が出来るので、食べ物などのいわゆるシズル感を出せる事も印象的でした。花や植物など鮮やかな被写体を撮る場合、鮮度が伝わるように写し込むことができます。
暗所でのAF性能も優秀なので、水族館のような光の少ない場面で動きのある被写体を撮影する際にもすぐにピントを合わせることができ、シャッターの無駄撃ちは確実に減りました。 追従の精度も高いので、決定的瞬間を撮り逃さないようAFをフル活用して撮影に挑む場面も増え、これまで諦めていたシーンにもトライし易いので撮影の幅もぐっと広がる感覚です。
何よりこのレンズの一番の推し所は美しいボケ味。9枚の絞り羽根による玉ボケが楽しめるので、ボケを生かしたシーンが自然と量産されてしまう。とろみのあるボケが表現出来るので、F1.8の開放で撮影するだけで柔らかな空気感を表現したい時にも使える所はさすが大口径単焦点ならではの強み。 開放で柔らかに、絞ってシャープに、伝えたいものをどの様に着地させるかを迷う喜びが1本のレンズで叶ってしまう。
小型軽量だとレンズの出番も多くなる
大口径単焦点、というと重い大きいというイメージがある中、この「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」に関してはその心配は無用。手にした時の初めの感想は「小さい!軽い!」でした。
一日中撮影で歩き回る事が常なわたしの様なフォトグラファーにも優しい小型軽量。
見た目の迫力も抑えられているので例えばカフェで一息入れている際のちょっとしたテーブルフォトなども気兼ねなく撮影出来る。俯瞰(ふかん)撮影(テーブルの真上から撮る)が出先でサクッと撮れる点はかなり推せます。
巨大なレンズを振り回している姿もかっこいいのですけどね。やはり肉体的負担が少ないレンズの方が出番も自然と多くなりフットワークの軽さにも影響しますよね。
ZEISSは憧れのレンズ
元々ZEISSブランドが好きでAFでZEISSのレンズを使えるという理由でα7R IIIを手にしたくらいのファンなのですが、やはり長い歴史のあるブランドである事やその歴史で培われてきたレンズのコーティングなど技術面での信頼性による魅力を感じています。
あとはやっぱりかっこいいじゃないですか、青いロゴが。機材一式そうなのですが、まずは見た目から入るタイプなのでビジュアルの良さに惹かれますね。
今回使用した「Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA」は、時間や空気を1枚の写真に閉じ込めたいと感じている方にお勧めしたいです。オールマイティーな1本なので開放でも絞り込んでも雰囲気を捉える事が出来る優秀なレンズです。さらっと撮ったスナップでも「あれ、写真上手くなったかも」と思わせてくれるので。
レンズラインアップが豊富だと、視野も広がる
レンズのラインナップが豊富である事は大きな魅力です。わたし自身、自然・建築・空間・食品・物撮り・人物・動物と様々な場面を撮影する為、シーン毎にそれぞれレンズを選べる事で、思い描く作品を生み出す選択肢は多く持っていたいですね。
レンズが沢山あるということは、その分自分の視点を増やすことにも直結しているので自分自身の視野を広げる事にもなるのかなと感じています。レンズは自分にとって「第3の目」の様な役割があると思っています。自分の目で見ているものをただ撮るだけではなく、新鮮な視点で世界を眺める事が出来る点が写真の楽しさでもあるので、レンズが多い=もっと沢山の世界を知れる事にも繋がると信じています。 皆さんの写真人生がより楽しくなりますように!
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