35mmフルサイズセンサーを搭載し高い機能性を持ち合わせながら、いつでも持ち運べるサイズ感に先端技術を凝縮したソニーα7C。山下大祐さんは鉄道撮影に最適な1台だと語る。
山下 大祐/鉄道写真家
1987年兵庫県出身。日本大学芸術学部写真学科卒業。2014年からレイルマンフォトオフィス所属。鉄道広告、鉄道誌、カメラ誌等で活動。鉄道を舞台にスチル、ムービー問わず作品づくりに注力している。αアカデミー講師、日本鉄道写真作家協会(JRPS)会員。
2018年 αプラザ写真展「鉄路の瞬(またたき)」札幌・大阪・名古屋
2018年 個展「SL保存場」富士フォトギャラリー銀座
2019年 αプラザ写真展「鉄道+α」福岡
2019年 αプラザ写真展「鉄道の美しいところ」大阪、福岡、札幌、名古屋
https://www.daisuke-yamashita.com
鉄道撮影のスタイルは十人十色。時間をかけて1枚を仕上げる者。ズームで複数カットをものにする者。鉄道旅のスナップを楽しむ者。そのスタイルそれぞれに合うカメラを1マウントで充実させているのが、ソニーαシステムの大きな魅力だ。この度、光学式手ブレ補正機構とフルサイズセンサーを搭載したデジタル一眼カメラとして、世界最小・最軽量*で登場したα7C。小さいことの印象がつよいため、入門機的性能と思っていないだろうか。見くびることなかれ。有効約2420万画素の撮像性能だけでなく、AF性能や連写性能はαIIIのそれと比べても遜色ないスペックだ。前述した十人十色の撮影スタイルの、実は10人全員にオススメしたいカメラなのだ。
そこで今回は、α7Cを旅のお供としながらも、普段から撮っているような鉄道風景写真も数多く撮影した。曇天模様だったため、しっとりとしたトーンで遠近感を表現すべく、チラと見える線路を小さく配し、風景を縦で大きく入れる。フルサイズならではの最高約15ストップのダイナミックレンジが、遠近のトーンをリアリティあるものにしてくれた。画面端のフォーカスポイントを使って、あらかじめ線路にピントを合わせておくのもいつもの所作だ。高速連写(AF/AE追従)も10コマ/秒となれば、横方向に動く列車のシャッターチャンスもリアルタイムトラッキングで逃さない。さらに夜空のスナップでは2秒という露光時間を手持ちで撮影することにも成功。フルサイズなので高感度でもノイズが少ないことも大満足。コンパクトさに甘んじないα7Cの実力を充分に表現することができた。
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