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COLORS −鉄道彩美−
鉄道写真家 中井精也 氏 Vol.8
中井氏が“α”で描く美しき色彩の鉄道風景!
デジタルカメラマガジンとの連動企画を
毎月コラム形式でお届けします

α Universe editorial team

みなさんこんにちは。鉄道写真家の中井精也です。 今回のテーマカラーは「藍」色です。 植物の“藍”に由来する色。藍染めなど、聞いたことのある方いらっしゃるのではないでしょうか。 そんな藍色を探す旅。今回、被写体として選んだのは都会を駆け抜ける東海道新幹線です。そして携えたカメラは話題の最新機種「α1」です。 藍色に染まるチャンスは、日の出前か日没後のわずかな時間のみですが、時間も撮影地も限られた条件の中で最初に訪ねたのは、日没後すぐの汐留にほど近いビルとビルの間を抜ける、わずかな区間でした。周囲は既に暗くなってきていますので、新幹線を写し止める高速シャッターは選べないため、低速シャッターで流し撮りしたのが、この1枚目の写真になります。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 213mm,F5.6,1/15秒,ISO3200

日没後の空を映して、藍色に染まるのは新幹線N700S。最新鋭の車両が走る最高の瞬間を、最新型のカメラで写し止めることができました。 この撮影で一番、僕が驚かされたのはα1の驚異的なAF性能です。ビルから飛び出した瞬間にピントを合わせ、流し撮りをしている間も、しっかりと追従し続けるAF性能に心底驚きました。 おかげでピントはα1に任せて、僕はカメラを横に振る(流し撮り)ことだけに専念することができました。 続いて2枚目の写真になります。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 200mm,F8,1/8000秒,ISO400

この写真ではシルエットによる表現に挑戦しました。実は1枚目の写真とほぼ同じ位置から撮影しているのですが、新幹線特有の美しい形状にこだわってみた1枚です。 藍色の空を映して、新幹線の美しいフォルムが暗闇に浮かび上がります。この先頭部の美しい曲面は、なんと職人さんによる打ち出し板金によって作られています。そして美しさだけではなく空気抵抗を極限まで減らすための工夫も凝らされたデザインは、まさに機能美の極致なんじゃないかと思います。 またシルエットにしたことで、そのフォルムだけを表現することになり、それがさらに美しさを強調できたと思います。 かなり暗い撮影環境だったため1/8000秒という高速シャッターで、かつ高速連写での撮影です。α1は約30コマ/秒という驚異的なAF追従高速連写が可能なので、走行している新幹線を思い描いたとおりに撮ることができました。 3枚目になります。

α1,FE 16-35mm F2.8 GM 19mm,F3.2,1/10秒,ISO100

田町駅近くを快走する新幹線を流し撮りしたものです。レンズはFE 16-35mm F2.8 GMです。迫り来る新幹線を、低速シャッターで流し撮りしました。 この撮影方法ですと列車の一部分しか写し止められないので、 N700Sの特徴ある全体のフォルムを意識しながら撮影位置と構図を決めています。日没後の空とビルのシルエットを背景に風を切る新幹線は、まるで一筋の白い矢のようです。カメラを高い位置に構えて流し撮りをしたのですが、チルト式モニターを使うことで快適に撮影することができました。 それでは4枚目になります。

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS 90mm,F4.5,2/5秒,ISO800

この写真は、ビル群の中を疾走する、都会ならでの新幹線の光景を撮りたいと思って撮影した1枚です。 ISO感度を上げればビル群も新幹線も両方を写し止めることができますが、あえて背景のビル群は流すことで大都会の雰囲気を強調したかったので、流し撮りによる表現を選びました。 ただし、この写真の場所は品川駅を出て加速してゆく区間なので、列車の速度が一定ではありません。ですから加速していく列車の動きを予測しながらの流し撮りとなり、少し撮影難易度は高めになります。 なお、α1のファインダーは本当に素晴らしく、常にファインダーで列車の動きを確認しながら撮影することができました。N700Sが藍色に染まる都会の夜を切り裂くように疾走する。そんなドラマチックな1枚に仕上げることができました。 さて5枚目は趣を変えてみました。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS,229mm,F5.6,1/10秒,ISO400

撮影したのは、東京湾に近い場所にある新幹線の車両基地です。これまでは夜の撮影でしたが、この写真は夜明け前に撮った1枚です。ようやく空が明るくなり始めると、新幹線の白いボディーが藍色に染まりました。 それにしてもN700系新幹線の先頭部のフォルムは、本当にゾクゾクするほどに美しい! その優美な曲線が空の色を映して、これからはじまる今日一日の朝の静謐感のようなものを醸し出しているように感じました。 約5,010万画素を誇るα1の高精細な描写力は、臨場感に加えてその質感までも描写してくれます。まるで、ひんやりとした冷たさを感じるかのような金属の質感までも、描写してくれたように思います。ヘッドライトが白色に変わると、警笛を鳴らして東京駅へ向かいます。そうして日本の大動脈を支える新幹線の、忙しい1日が始まるのです。 それでは今回最後の写真になります。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM 42mm,F2.8,1/20,ISO200

これは今回の撮影で、僕がどうしても試してみたいと思った1枚です。雪や雨にフラッシュを当てて幻想的な1枚にする手法は、地方のローカル線でやったりしますが、同じことを今回の撮影でも試してみたいと思ったのです。合羽を着込んで久しぶりに雨予報の多摩川に出かけました。 フラッシュとボディが雨に濡れないように傘を差しつつ十分に注意をしながら、降り始めた雨の、手前の雨にだけ光を受ける程度に光量を設定して発光させることで、雨粒を玉ボケとして輝かせ、流し撮りすることで写真に躍動感を出してみました。 僕が思い描いていたとおりのロマンチックな1枚になりました。 そして今回の撮影で使用したα1は、優れた描写力と、優れたAF追従性能、ストレスのないEVF、僕がカメラに求めてきた様々な機能が高次元で融合した素晴らしいカメラだと強く実感しました。 さて次の旅ではどんな「色」と出会えるのでしょう? それでは来月もこの場所でお会いしましょう。 中井精也でした。

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