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24mm〜600mmで描く日本の野鳥とα1の革新 写真家 山田芳文 氏

α Universe editorial team

写真家の山田芳文氏がCP+2021にてお話しいただいた内容や、発表作品をα Universe記事用に再編成。
野鳥との向き合いかたや独自の撮影法、最新機種「α1」で鳥を捉えたときのインプレッションなどをみなさまに伝えます。

山田 芳文/写真家 写真家。「100種類の鳥よりも1種類を100回」をモットーに野鳥を撮り続ける。撮った写真はカメラ雑誌や児童書、自然保護団体の会報誌などで発表。ライフワークは鳥がいる風景写真。主な著書は『写真は「構図」でよくなる!すぐに上達する厳選のテクニック23』(エムディエヌコーポレーション)、『野鳥撮影術』(日本カメラ社)、『やまがら ちょこちょこ』(文一総合出版)など。
最新刊は『SONY α6600 基本&応用撮影ガイド』(技術評論社)。 Twitter http://twitter.com/yamaday18/

同じ個体を追いかけるのが私の撮影スタイル。
光やレンズを変えて「鳥がいる風景」を描く

写真家の山田芳文です。今日は「24mm〜600mmで描く日本の野鳥とα1の革新」というお話をさせていただきます。

まずは自己紹介の代わりに鳥を撮影する際の3つのキーワードをご紹介したいと思います。
1つ目は、「100種類の鳥よりも1種類を100回」。これが自分の撮影スタイルです。同じ場所に行って同じ種類の鳥、同じ個体を撮る。さらに、時間やポジションを変えることでライティングを変え、レンズ交換により画角や絵を変える。そんな風に1種類の鳥を描き分け、作品を創作しています。

2つ目は「鳥がいる風景写真」。鳥の姿だけを切り取るのではなく、まわりの風景や環境も含めて表現するのが私の撮影スタイルであり、ライフワークです。3つ目は「普通の鳥を普通にちゃんと撮る」。これは、撮影年数が長くなるほど強く思うようになりました。本当にスキルに長けた人だけがこういうことをできるのではないか、と僕は勝手に思っているのです。おそらく世界中を探してもこれをできる人は数えるほどしかいない気がしますので、自分はそういう撮り手になりたい、と強く思っています。

レンズの特性を生かして鳥を描き分け
寄りで撮る時はAPS-Cクロップも活用

この3つのキーワードを踏まえて、ハクセキレイという鳥を撮ってみました。まずはこちらをご覧ください。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/250秒,ISO100
α7R IV,FE 24-70mm F2.8 GM 37mm,F11,1/125秒,ISO320

縦位置の写真が2枚並んでいます。左側の写真はノーマルに納まり良くハクセキレイを撮ったものです。右側は「FE 24-70mm F2.8 GM」を使い、広い画角でまわりの環境も含めてハクセキレイを撮りました。しかし、この写真は自分が理想とする「鳥がいる風景」とはほど遠く、ハクセキレイの主張が弱い。小さなサイズで見ると周囲に溶け込んでしまって、ハクセキレイがどこにいるのかわからない、と思う人もいるでしょう。さらに背景には土鳩がいて、脇役がでしゃばるかのように主張が強いイメージです。僕が理想とする「鳥がいる風景」はこの2枚を掛け合わせたような写真ですから、そこを目指し、完成した写真がこちらです。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 160mm,F8,1/125秒,ISO320

色彩に乏しい季節のため、常緑樹のグリーンを画面に取り入れて、ハクセキレイだけでなく周囲も含めてまるごと表現しました。

これが自分らしく撮った「ハクセキレイがいる風景写真」だと思っています。撮影したのは冬だったので、画面に彩りを与えるために「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」を使い、焦点距離を160mmにし、カメラ位置を低くして常緑樹のグリーンを大きく取り入れました。そして切株の傾斜によって足が隠れないように気をつけて撮影。 フレーミングは縦のラインにこだわりました。左から順に見ると、淡い木の幹、濃い木の幹、ハクセキレイが止まっている淡い切り株、そして一番右に常緑樹の濃い幹。淡い、濃い、淡い、濃いとリズミカルになるようにポジショニングを綿密に決めて撮影しています。 次の作品は「FE 85mm F1.4 GM」で撮影しました。背景に変化をつけたかったので、常緑樹だけでなく右側に秋楡(アキニレ)の木を入れているのがポイントです。

α7R IV,FE 85mm F1.4 GM 85mm,F4,1/250秒,ISO200

見る人に想像してもらいたかったので、顔が見えていない瞬間にシャッターをきりました。次の写真はこの写真のアンサーカットです。

後向きを狙ったのは、写真を見る人に「この鳥はどんな顔をしているんだろう」と想像してもらいたかったからです。「FE 85mm F1.4 GM」は好きな画角なのでよく使います。ぼけがとてもきれいなので、画面右上の木漏れ日を入れてぼけを生かした写真に仕上げました。 次は同じ個体をかなり寄って撮ってみました。前の写真のアンサーフォトですね。こんな顔をしていたのです。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 600mm相当,F11,1/500秒,ISO250

幼鳥であること(顔が少し黄色がかっている)をわかりやすく伝えるために、ハクセキレイを寄りで切り取りました。

ここまで寄るとハクセキレイの目の上下が黄色くなっているのがわかりますよね。これは若い個体に多い特徴なので、このハクセキレイは若い可能性が高いと思われます。このときは「α7R IV」に「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」をつけてテレ端で撮影。そしてAPS-Cサイズにクロップしています。こうすれば35mm換算で600mm相当の画角で撮ることができるわけです。鳥の写真を寄りで撮るとき、僕はよくこの手法を使います。 あえて「FE 600mm F4 GM OSS」や「FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS」を使わなかったのは、「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」のほうが最短撮影距離が短いから。98cmまで近づくことができるので、クロップすると600mmマクロのような表現になるのです。 「α7R IV」の気にいっている点はたくさんありますが、なかでも有効約6100万画素の解像度は頼もしく思うところです。ふだんは画素数を意識することはありませんが、APS-Cクロップをしたときにはありがたみを感じます。「α7R IV」を持っていると6000万画素オーバーのフルサイズ機と、2600万画素のAPS-C機、2台のカメラを持っているような感覚になれるのも大きな魅力です。

600mmや400mmなどの望遠撮影では
構図が窮屈にならないようひと工夫

次は FE 600mm F4 GM OSS で撮影した作品をご覧いただきたいと思います。まずはこちら。

α7R IV,FE 600mm F4 GM OSS 600mm,F16,1/40秒,ISO250

オオハクチョウが飛ぶスピード感を表現したかったので、シャッタースピードを1/40秒にして流し撮りしました。

オオハクチョウを流し撮りしたものです。僕は鳥を撮るとき、背景が遠くなる位置から撮るように心掛けていますが、流し撮りの場合は逆。背景が遠いと流れていることがわかりにくくなってしまうので、背景が近いところで撮るようにしています。 しかし、この現場は背景が近いとは言いがたい場所でした。そんなとき、僕は FE 600mm F4 GM OSS を使います。圧縮効果で背景がグッと近づき、流していることがわかりやすくなりますからね。流れている背景は川面で、白い部分には白鳥が、黒い部分はカモがいるところです。これらを入れて流し撮りをすることでスピード感を表現しています。 もう一枚、 FE 600mm F4 GM OSS で撮った写真を見てください。

α7R IV,FE 600mm F4 GM OSS 600mm,F4,1/1600秒,ISO100

画面を広く大きく見せる効果を狙って、飛んでいるナベヅルを左上に、朝日は右下にして対角線を活用しました。

ナベヅルという鳥の写真です。北海道にいるタンチョウと比べると小さいツルです。このように太陽を画面に入れるときも僕は FE 600mm F4 GM OSS を多用します。太陽を大きく写すことができますし、画面を簡略化させて整理することもできるためです。このレンズでの撮影は、画角が狭くなるため、画面が窮屈に見えないようにフレーミングにひと工夫。太陽を画面の右下に、主役のナベヅルを左上に入れ、対角線上に置くことで広く、大きく見せるようにしました。さらに、下に山並みを入れて画面全体を締めています。 こちらは水辺の鳥の代表格、アオサギです。獲物を狙っている鋭い目を表現するために寄りで切り取りました。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F11,1/500秒,ISO320

獲物を狙うアオサギの鋭い目をストレートに伝えるために、はみ出し構図で大胆に切り取りました。

アオサギは大きな水鳥ですから「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」でもこのくらい大きく切り取ることができます。このときも画面が窮屈にならないように右側にスペースをつくりました。そしてこちらもアオサギですね。

α9,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/2000秒,ISO250

繁殖時期を伝えたかったので、巣材に使う枝をくわえたアオサギだけでなく、桜の映り込みも画面上に取り入れて撮影しました。

アオサギは木の枝を巣材として活用します。撮影時はすでに巣が出来上がっていたので、補強のための木の枝を運んでいたのでしょう。このシーンは600mmで切り取っても良かったのですが、画面の上の方を見てください。水面に桜が映り込んでいます。満開の時期に撮ったので、水面の桜を入れるために「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」を400mm域にして撮りました。アオサギのくちばしを見ると、色が鮮やかになっていますよね。これは婚姻色といって繁殖期にしか見ることができない色。桜が満開のころにくちばしが婚姻色になることを伝えるために、この画角で撮ったわけです。 このカットは「α9」で撮影していますが、「α9」というといろいろなキーワードが出てきますよね。アンチディストーションシャッター、ブラックアウトフリー、凄まじいAF。魅力は多彩ですが、もっとすごいカメラが登場しました。それが「α1」です。

どんなシーンでも瞬間を精細に表現する
高解像とスピードを両立した「α1」

ここからは「α1」で撮った作品をご覧いただきたいと思います。これはヤマガラという鳥です。飛んできて木に止まった瞬間、翼を広げてバランスをとっています。

α1,FE 135mm F1.8 GM 135mm,F4,1/1250秒,ISO200

電子シャッターに設定してヤマガラを隠し撮りしました。ローリンングシャッター歪みが抑えられたα1は、動きものを遠隔撮影するのに最適なカメラです。

鳥の足元に穴がありますよね。この穴が巣に活用できるか点検に来たところです。ヤマガラはあまり人を怖れませんが、こういう時期は敏感になっている可能性があるので大事をとって隠し撮りをしました。カメラを三脚に固定して、僕はカメラの前から姿を消して遠隔で操作しています。ヤマガラを驚かせないようにメカシャッターではなく、電子シャッターをサイレントで使用。こうなるとひとつ心配があります。それはローリングシャッターによる歪みです。ゴルフのスイングシーンを撮影するとクラブが歪むなど、電子シャッターで動体を撮るとグニャっと歪むことがありますが「α1」は歪みがまったく出ていません。「α9」が世界で初めてその歪みをほとんどなくし、「α9 II」がそれを受け継ぎ、「α1」でさらに良くなっているのです。 さらに、「α1」は有効約5010万画素あるのでクロップして撮ってみました。先ほど「α7R IV」でもやっていた手法ですね。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 600mm相当,F8,1/250秒,ISO320

穴を覗いている様子を寄りで切り取るために、APS-Cクロップしました。α1は有効約5010万画素あるので、APS-Cクロップしても約2100万画素の解像度を確保できるのが有り難い。

いかがでしょうか。かなり高解像に仕上がっていると思うのですが。個人的には、「α1」は高解像とスピードを両立した初めてのカメラではないかと思っています。「α1」以前は、解像かスピード、どちらかに特化しているのが当たり前でしたが、「α1」はそれを見事に両立している。1台で何でも撮れる。そんなカメラではないでしょうか。 薄暗いシーンを「FE 85mm F1.4 GM」で撮影した作品もご覧いただきたいと思います。「α7R IV」で撮影したコアジサシの抱卵シーンです。

α7R IV,FE 85mm F1.4 GM 85mm,F2,1/250秒,ISO800

私たちが住んでいるすぐ近くでも鳥たちは命を繋いでいます、を伝えるために画面上に建物を取り入れました。

画面の上に見えるのは集合住宅です。部屋の明かりを印象的に表現するために、日が沈んだ後に撮影しました。抱卵中というシビアな状況のため、これも隠し撮りをしています。 僕はなるべく低感度で写真を撮りたいと思っているので、暗いシーンでは明るいレンズがとても頼りになります。「FE 85mm F1.4 GM」は開放がF1.4ですがF2まで絞り、シャッタースピードを1/250秒に設定にしてもISO800に抑えることができました。これは本当にいいレンズですので、ぜひみなさんも使ってみてください。

新導入のカメラは必ず事前に性能をチェック。
「α1」でもさまざまなテストを実施

僕は新しいカメラを導入すると、最初に必ずいろいろなテストを行います。「α1」では解像度をチェックするために、雄のルリビタキを撮影しました。こちらがその写真です。

左の写真はトリミングしていないオリジナル版です。そして、白の枠で囲った部分を拡大したものが右の写真になります。いかがでしょうか。感じかたは人それぞれだと思いますが、僕が厳しい目で見てもかなり高解像に写しているという印象です。 カメラ位置からルリビタキの目までの距離と、脇のオレンジ色までの距離はほとんど一緒です。そのため瞳にフォーカスすると、オレンジ色のところもフォーカスポイントになります。見ていただくとわかると思いますが、このオレンジの部分もかなり精細に写っていませんか。解像感を表すときに、よく「毛の1本1本が」というフレーズが使われますが、まさにそれだ、という感じです。 ただ最近のカメラやレンズはどれも高い解像感で写してくれるので、「きれいに写っても当然なのでは?」と思う人もいると思います。そこで次はハードルを上げてテストしてみました。こちらです。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM 35mm,F4,1/250秒,ISO320

ルリビタキだけでなく生息環境も伝えたかったので、広めの画角で撮影しました。撮影距離が近いので、警戒させないように隠し撮りしました。

先ほどと同じ個体のルリビタキです。「FE 24-70mm F2.8 GM」を35mm域にして、鳥をかなり小さく写しています。鳥を小さく写せば写すほどカメラのポテンシャルがもろに出る、というのが僕の持論です。これはかなり厳しめのテストだと思うのですが非常に良く写っています。今回の「CP+」はオンラインのみの開催ということで、大きな画面で見ていただけないのが残念なくらい良く写っているんですね。B0サイズくらいまでは楽に伸びます。それくらい高解像です。 「α1」はスピード系のカメラでもありますので、「瞬間を捉えた」という写真も見ていただきたいと思います。

α1,FE 135mm F1.8 GM 135mm,F2.8,1/5000秒,ISO640

1/5000秒の高速シャッターでルリビタキを写し止めました。高速なAFをフルに発揮できる組み合わせ(α1+ FE 135mm F1.8 GM)だと撮影は困難ではありませんでした。

前の写真と同じ場所で、同じルリビタキを撮っていますが、木にとまった瞬間を捉えた一枚です。1/5000秒という高速シャッターで撮っています。正直、ハクチョウやサギのような大きな鳥であれば秒間10コマも撮れれば十分だと思うのですが、ルリビタキのような小さな鳥はコマ速があればあるほどありがたい。「α1」は最高30コマ/秒の連写撮影ができるので、「このカットとこのカットの間のカットがあればな」ということがないわけです。しかもAF/AE演算は1秒間に120回も行うというから凄まじいですよね。おかげで瞬間を捉えるのが本当に簡単になりました。

鳥対応の瞳AFもあらゆる角度から検証。
どんな個体、環境でも瞳を捉えて離さない

「α1」の機能で僕が一番気になっていたのは「鳥対応のリアルタイム瞳AF」です。ソニーのカメラでは初めて鳥にもリアルタイム瞳AFが対応しました。瞳AFは最初に画面から瞳を検出し、次にフォーカス枠を表示。最後にフォーカスを合わせる。この3つの工程が揃うことでリアルタイム瞳AFを使うことができます。実際に使ってみてかなり高性能だと実感しましたので、この機能を使った作品を何枚か見ていただきたいと思います。まずはこちらご覧ください。

ノスリというタカ科の鳥です。車の中から手持ちで撮影しました。この写真を見ると、撮影したときの記憶が鮮明に蘇ってきます。磁石のようにフォーカスが瞳を捉えて離さず、「おお、すげえ!」と思いましたからね。ですが、冷静に振り返ると、今の技術を持ってすれば「これは合わせて当たり前」と言えるかもしれません。なぜかというと、大きな鳥なので的が大きいですから。しかもノスリは猛禽類で、私たちと同じような位置に目があります。多くの鳥は横に目がついていますから、比較的簡単に瞳にフォーカスを合わせられる被写体だったのかもしれません。そこで、的が小さい小鳥でもテストしてみました。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/500秒,ISO320

瞳検出対象を鳥にして、瞳AFのテストを小さい鳥(ヤマガラ)でしてみました。
黒地に黒目なので、検出するかどうか心配でしたが、難なく検出して、フォーカスを合わせてくれました。

ヤマガラを撮影しましたが、この小ささでもしっかり瞳にフォーカスを合わせてくれました。帰ってからパソコンの大画面で拡大してもピントが合っていた。黒地に黒目なので目の位置を検出するのが難しいと思ったのですが、まったく問題なかったです。 それでもまだ懐疑的に思う人がいるかもしれません。「小さい鳥でも大きく写しているではないか」と。そんな人たちを納得させるために、鳥を小さく写したものも撮ってみました。

α1,FE 135mm F1.8 GM 135mm,F4,1/500秒,ISO200

ハードルを上げて瞳AFのテスト。ヤマガラの面積配分を小さくしましたが、何の問題もありませんでした。
瞳を検出→検出したところに枠を表示→フォーカスを合わせる、の3工程は完璧でした。

いかがですか。先ほどと比べるとかなり小さく写していますが、これも完璧に合わせてくれました。僕のライフワークは「鳥がいる風景写真」を撮ることなので、鳥を小さく写すことが多々あります。そんなときでも瞳をきちんと検出し、枠を表示させてフォーカスを合わせてくれる、僕にとっては非常にありがたい機能です。これはお気に入りのレンズのひとつ「FE 135mm F1.8 GM」で撮影しています。 ここまでやっても、懐疑的な人は「この鳥はプロポーションがよくわかるから、小さくても瞳を検出できたのではないか」と思っているかもしれません。そこで、最後の一枚はかなりハードルを上げてみました。

α1,FE 135mm F1.8 GM 135mm,F4,1/1000秒,ISO200

「黒地に黒目のシジュウカラが正面を向いたときに小さく写す」という意地悪なテストをしました。
さすがにこれは難しいのでは?と予想しましたが、こちらも瞳AFは完璧でした。

前のヤマガラとまったく同じところに止まったシジュウカラです。正面を向いているだけでなく、尾も切れている、という状況。作品としてはいかがなものか、という感じですが、鳥対応の瞳AFのテストとしては難易度が高い気がします。しかしこれも完璧に合わせてくれました。

機能的かつレンズ選択も楽しめるαで
素敵な写真ライフを楽しんでほしい

「α1」を使い始めてまだ日は浅いですが、鳥対応のリアルタイム瞳AFに関してはそれなりにテストしたつもりです。結果、僕としては「使えるな」という感覚でした。スペックを見て気になっていた人、びっくりした人、たくさんいらっしゃると思います。でも、使うともっとびっくりする。そんなカメラに仕上がっていますので、ぜひ鳥を撮るときにはこの鳥対応のリアルタイム瞳AFを大いに活用してもらいたいと思います。

ここまでたくさんの写真を見ていただきましたが、さまざまなレンズを使って撮っています。ミラーレスという枠組みでいうと、αはレンズラインアップが豊富なのも魅力です。広角、超望遠、マクロ、ズームも単焦点もたくさんありますから、レンズ交換が楽しくなるカメラです。みなさんもαを使って、素敵な写真ライフを送ってみてはいかがでしょうか。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F5.6,1/800秒,ISO400

食うものと食われるものがいるという自然界の定めを伝えるために、高速シャッターでクローズアップしました。

α1,FE 600mm F4 GM OSS 600mm,F4,1/500秒,ISO400

幼鳥が密集している感を伝えるために600mmで距離感を圧縮、画面左上に親鳥も取り入れて、子供たちの小ささと対比させました。

α6400,FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS 600mm相当,F6.3,1/1000秒,ISO160

コアジサシの幼鳥のかわいらしい正面顔をストレートに伝えるために、あえて日の丸構図で画面を構成しました。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 600mm相当,F11,1/125秒,ISO800

印象的な足をクローズアップ。見る人に「この鳥はなんだろう」と想像してもらいたかったので、顔はフレームアウトしました。

α7R IV,FE 24mm F1.4 GM 24mm,F4,1/150秒,ISO400

どや顔で胸を張るスズメ。電子シャッターのサイレント撮影と遠隔操作を組み合わせることで広角の寄りの表現が可能になりました。

α7R IV,FE 85mm F1.4 GM 85mm,F2.8,1/800秒,ISO200

人物を柔らかく撮るイメージでぼけを生かしてスズメの幼鳥を撮影。蓮の花を画面中央右に入れて、色彩のアクセントとしました。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/500秒,ISO125

姿・形を説明するための写真なので、センサー面とハクセキレイができるだけ垂直水平になるようにセットして撮影しました。

α7R IV,FE 24-70mm F2.8 GM 42mm,F5.6,1/500秒,ISO200

野鳥と人の共存を伝えたかったので、脇役として画面に車を取り入れました。ハクセキレイが足を上げた瞬間にシャッターをきることで動感を表現しました。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM 30mm,F4,1/500秒,ISO400

巣穴として活用できるかどうか偵察にきたヤマガラを隠し撮り。周囲も含めて広めの画角で撮ることで、ヤマガラの生息環境も伝えました。

α7R IV,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 600mm相当,F8,1/500秒,ISO250

FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS を400mmにしてAPS-C画角へクロップ。600mmマクロ的にヤマガラを切り取りました。下を向いた瞬間にシャッターをきることで頭央線を写しました。

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 400mm,F8,1/250秒,ISO100

背景が遠くなる位置にカメラをセットして、400mmの画角で画面を単純化させました。実は難しい説明写真ですが、なんとか撮ることができました。

こちらの予測とは少し違う場所でコジュケイが鳴き始めましたが、静止画を撮るようなイメージで動画を撮ることができました。

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