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One and Only
鉄道写真家 中井精也 氏 Vol.4
中井氏が“α1”と探す唯一無二の鉄道絶景!
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α Universe editorial team

みなさんこんにちは。鉄道写真家の中井精也です。 α1と一緒に日本全国を旅しながら、唯一無二の鉄道絶景を探す「One and Only」。第4回目となる今回は、静岡県の大井川鐵道井川線を旅しました。 因みに、大井川鐵道株式会社はSL急行や「きかんしゃトーマス」が走ることで有名な大井川鐵道本線と、その終点駅となる千頭駅と井川駅を結ぶ井川線の2つの路線を運営しています。 井川線の方は、大井川上流の渓谷に分け入っていくため、まるで森林鉄道のようなワイルドな雰囲気を味わうことができます。 それでは早速ですが今回の1枚目をご覧ください。

α1,FE 12-24mm F2.8 GM 12mm,F11,1/2000秒,ISO800

大井川鐵道井川線を代表するともいえる、奥大井湖上駅を撮った1枚です。 この駅はその名が示すとおり、ダム湖の湖上に駅が在り、その前後を2つの鉄橋が繋ぐようにして1本の路線を構成しています。 南アルプスの山麓にあるこの橋は、静岡のレインボーブリッジとも呼ばれ、その光景は本当に美しくドラマチックだと思います。 僕が撮影に訪れた時は紅葉の盛り。湖を囲む木々は黄色や赤に色づいていました。眼前に広がる絶景をまるごと捉えたいと考えたので、レンズはFE 12-24mm F2.8 GMをチョイスしました! まさしく逆光という撮影条件でしたが、見事に紅葉も空も湖面も橋梁も、α1との組み合わせで、その全てを高い解像感で精緻に表現してくれました。 撮影したのは駅から歩いて行ける展望台からなんですが、12mmという超広角の焦点距離によって、近くのものはより近く、遠くのものはより遠くという独特の描写が、この絶景をさらに印象深いものにしてくれたんじゃないかなと思います。 続いて2枚目になります。

α1,FE 12-24mm F2.8 GM 20mm,F11,1/2000秒,ISO800

1枚目の写真で小さく写っていた湖上の駅。その奥大井湖上駅の遊歩道から線路を俯瞰して撮った1枚です。 この湖の上に架かる橋梁は、実は列車だけでなく人が歩くこともできるんです。列車の左側に見えるわずかな部分がその歩道なのですが、実際に歩くと迫力満点です!列車と同じ鉄橋を渡れることなんてなかなか味わえない体験なので、もしここに訪れる機会があった時は、ぜひ一度試されてみてください。 ところで、この写真もレンズはFE 12-24mm F2.8 GMで撮っていますが、1枚目のように遠景を12mmで余すことなく広大に撮っても、この写真のように20mmの焦点距離で近景を撮ってみても、どちらも高精細でクリアな描写力を感じてもらえると思います。 ズームレンズなのに、どの焦点距離でもまるで単焦点のような描写をする凄いレンズだと今回の旅で改めて実感しました。 3枚目になります。

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 138mm,F11,1/1600秒,ISO400

この写真のポイントは車両ではなく、湖面に映った「影」です。 太陽の位置によって影の角度は刻々と変わっていきますが、実際の橋梁と影がシンメトリックになるように構図を追い込みました。 レンズは、前回の旅ですっかり気に入ってしまったFE 70-200mm F2.8 GM OSS IIです。 実はこの写真を撮影した場所は、1枚目と同じ展望台なんです。眼前に絶景が広がっていると、ついついその絶景を撮って満足してしまうこと多いと思いますが、同じ場所からでもレンズを望遠に付け替えてみて改めて周囲を見渡してみると、このように新しい素敵な発見があったりするので、ぜひ絶景に遭遇したら広角レンズで撮った後に、望遠レンズに付け替えて、もう一度周囲を見渡してみることをお勧めします! 4枚目は縦位置で撮った写真になります。

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 163mm,F8,1/800秒,ISO400

ダムと紅葉に染まる山肌、そしてその山に沿うように走る鉄道が印象的な1枚になったと思います。 ところでこの山沿いの急勾配を走る車両ですが、普通の線路では走行は難しく、アプト式という日本でここでしか見られない貴重な方式を採用しています。 2本のレールの中央部分に歯状のレールを敷き、車両側にも底面部に歯車を設置し、双方を噛み合わせて走行させることで、急勾配の線路でも走行を可能にする方式を「ラック式」と呼び、その中でも複数のラック式のレールを設置して、さらに噛み合わせの強度を高めた方式を「アプト式」と呼びます。アプトは、この方式を発明したスイスのカール・ロマン・アプトさんに由来しています。 よく見てもらえると、列車の先頭部に大きな機関車が連結されていることが分かるかと思いますが、これがアプト区間専用の機関車です。アプトいちしろ駅から長島ダム駅にかけての急勾配を走行する光景は、他の路線では見ることができない貴重でスケールの大きな鉄道絶景だと思います。 5枚目になります。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM 48mm,F8,1/250秒,ISO800

今回も、今まで自分が訪れたことのない撮影ポイントを見つけるべく歩き回ってみました。 ご覧いただいた写真は、今まで行ったことが無かった、いつも撮っている展望台よりもさらに高い所まで登って見つけたポイントになります。 そこから見えたのは、奥大井湖上駅を正面から見下ろすことができる絶景!駅の在る島の姿や、周囲の複雑な地形もよく分かると思います。午後の太陽に照らされた光景を、立体的に表現してくれました。 今回の旅の最後の写真になります。

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 102mm,1/1600秒,F8,ISO800

この写真も5枚目と同じ、新しく見つけたポイントから撮りました。レンズをFE 70-200mm F2.8 GM OSS IIに付け替えて、先ほどよりも寄った構図で狙っています。 駅と鉄橋にスポットライトが当たったかのように輝く瞬間を捉えたいと思い、夕陽に照らされる時間までひたすら粘っての1枚です! 光と影が織りなすコントラストの中、夕陽を受けた列車が真っ赤に浮かび上がり、とても美しいシーンになりました。 春夏秋冬と美しい光景を見せてくれる大井川鐡道ですが、紅葉の季節の大井川鐡道の美しさも格別でした。 さて静岡県の「大井川鐡道」、いかがだったでしょうか? それでは来月もこの場所で、皆さんに鉄道絶景を紹介できることを楽しみにしています! 中井精也でした。

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