勝負レンズ!FE 50mm F1.4 GMで撮る野鳥風景
写真家 山田芳文 氏
ーー今回FE 50mm F1.4 GMで撮影に臨まれた中で、実際に撮影する際に、これまでと比べて、実変化がありましたか?
この写真は、ニシオジロビタキが水を飲みにきたところをリモート撮影したものです。 鳥にカメラがあることを気づかれないよう、機材は周囲にカモフラージュさせています。FE 50mm F1.4 GMはコンパクトなので、機材一式を隠しやすいという点で、大きいレンズ使用時と比べ変化があり、撮影前の準備をスムーズに進めることができました。 FE 35mm F1.4 GMも愛用していますが、このレンズとFE 50mm F1.4 GMのサイズ感は、それほど変わらないので、機材一式を隠すツールを共通化でき、作業効率が上がりました。
ーー野鳥撮影をされる山田さんにとって、50mmの単焦点レンズはどのように使われるのでしょうか?
僕は、35mm前後の「ちょっと広角」と85mm前後の「ちょっと望遠」といった画角が好みで、これらの画角で同じ鳥を撮り分けることをよくしています。 50mmという焦点距離は、撮り方次第で、35mm前後のレンズで撮ったかのように見せることができ(1枚目)、また、85mm前後のレンズで撮影したかのようにも見せる(2枚目)ことができるので、勝負レンズとして、一本で活用できます。 また、ズームレンズよりも明るいので、大きなぼけを活かした写真(3枚目)を撮りたい時は非常に有り難く、このようなシーンでは単焦点レンズを多用します。
ーーこれまで多くのG Masterを使用いただいてきた山田さんにとって、今回、FE 50mm F1.4 GMの描写性能はいかがでしたか?
解像よし、ぼけよし、で本当にいいレンズだと思います。両立が難しいと言われているシャープネスとぼけを高いレベルで両立したレンズがG Masterだと僕は思っているのですが、そういう意味でFE 50mm F1.4 GMもG MasterらしいG Masterと言えるのではないでしょうか。 こちらの写真は、ジョウビタキの雄を風景的に撮影したカットですが、フォーカスポイントであるジョウビタキの目や足は、すこぶるシャープに像を結んでいることがおわかりいただけると思います。そして、背景のぼけをご覧ください。背景が近くから遠くになるにつれて、だんだんとぼけが大きくなっていくところが、実にナチュラルで、滑らかです。
ーーFE 50mm F1.4 GMは非常に小型・軽量設計になっていますが、手に取ってみていかがでしたでしょうか?
手にとって「軽っ」と思ったのが最初の感想です。数字を見てみると、質量が約516gとあります。開放がF1.4のレンズとしては考えられないほど軽く、時代が変わったことを実感します。もし、タイムマシーンがあるならば、30年前の自分に会いに行き「30年後はこうなっているよ」と教えてあげたいぐらいです。 僕は手持ちで野鳥を撮影することはあまりありませんが、FE 50mm F1.4 GMは非常に軽いので、今回、手持ちでホシハジロというカモを撮影しましたが、それなりに時間をかけて撮影していても、身体的な負担はほとんどなく、快適でした。
ーーこのレンズについての総評をお願いします。また、αユーザーに向けてアドバイスがあればお願いします。
確かな解像力と、なめらかで柔らかなぼけ、そして、軽量でコンパクト、と言うことなしの本当にいいレンズだと思います。 昔から「50mmは使いこなせ」とか「50mmに始まって50mmで終わる」とよく言われるように、撮影の基本となる焦点距離が50mmだと思うので、撮影ジャンルを問わず、ビギナーからベテランまで、50mmの単焦点で撮影の練習をすることをおすすめします。 そんな50mmレンズの中でも、ぜひともおすすめしたいレンズが、このFE 50mm F1.4 GMです。 標準域のレンズをお持ちでない方はもちろんのこと、50mm域をカバーするズームレンズをお持ちの方にも、FE 50mm F1.4 GMで撮る時のワクワク感を感じていただきたいです。
ワンクリックアンケートにご協力ください
αUniverseの公式Facebookページに「いいね!」をすると最新記事の情報を随時お知らせします。