描きたいエアリー風景を叶えてくれるFE 24-50mm F2.8 G
写真家 山本まりこ 氏
山本まりこ/写真家 写真家。スパイスフーズ作家。理工学部建築学科卒業後、設計会社に就職。25歳の春、「でもやっぱり写真が好き」とカメラを持って放浪の旅に出発しそのまま写真家に転身。風通しがいいという意味を持つ「airy(エアリー)」をコンセプトに、空間を意識した写真を撮り続けている。撮影、執筆、講演、講師など活動は多岐。写真集「ARIY COLORS」「熊野古道を歩いています。」、著書「エアリーフォトの撮り方レシピ」など11冊出版。好きな食べ物は、カレーとイカ。 HP:MARIKO YAMAMOTO OFFICIAL WEBSITE Instagram:https://www.instagram.com/yamamarimo/
透明感や柔らかさを表現
日ごろ私はエアリーフォトを撮影していますが、エアリー(airy)という言葉には、風通しが良いという意味があります。撮影した作品が、風が通り抜けるような、気持のいい、透明感溢れる作品になっていたら嬉しいなと思いながらシャッターを切っています。機材には、透明感や、柔らかい色調が美しく表現できることを必ず求めています。 普段は、FE 24-70mm F2.8 GM IIを愛用しています。FE 24-50mm F2.8 Gを初めて持った時に、「軽いっ!」、と驚き、そして、FE 24-70mm F2.8 GM IIに比べると“小さいな”という印象でした。今回、北海道のどこまでも続く流氷を極寒の中、軽快に撮影することが出来ました。そして、特に、ワイド側では最短撮影距離18cm(MF時)まで寄れて撮ることが出来ることが嬉しいです。例えば、お花にググっと寄りながら背景をふわりとぼかして撮影することが出来ます。焦点距離24mmの広角の撮影が出来ながら、ググっと寄ってダイナミックだけれども開放値F2.8で柔らかく表現出来るということは、このレンズの最大の魅力だと思います。
流氷を撮影したいと北海道紋別へ。その日にならないと流氷が見れるかどうか分からない、そんなドキドキの中訪れると、見渡す限り続く流氷が待っていてくれました。曇り予報のお天気も、嬉しいことに、青空。レンズはやっぱり、FE 24-70mm F2.8 GM IIに比べるととても小さく軽いので、いつもより撮る手も軽快。 そして、焦点距離24-50mm通しでF2.8が撮れるというのはとても嬉しいことです。私はエアリーという言葉をコンセプトに撮影しているので、明るい開放値があるレンズを使うことが多いです。ズームレンズでも、F2.8通しで撮ることが出来るというのは、エアリーフォトを表現する上で、とても有難いことです。フットワーク軽く柔らかな表現を狙いたい方におススメだと思います。
コンパクトなシステムで軽やかにシャッターを切る
透き通るような青い空と海。そして、白く輝く流氷。浮かぶ流氷は水面の上は白く、海水に浸っているところは少し水色を帯びています。この柔らかい水色の表現が美しく描けたら、そう思いながらシャッターを切りました。 撮影時、透明感を表現することを大切にしていると先にお伝えしましたが、この写真を撮りながら、美しいなあと惚れ惚れしながらシャッターを切っていました。特に、私が撮影する作品は、水色が特徴的だとよく言われます。水色の透明感の表現がとても大切だと思っています。その水色が、思う色で表現できるというのは、私にとって、とても幸せなことです。
夜、流氷を撮影していました。流氷は、岸に近い灯りに照らされている状態です。奥は流氷が止まっていて、手前は流氷が動いています。シャッタースピードが少し長いので、その間に動いた流氷が流れるように写っています。 自然の中でシャッターを切りたくなる時、それは、心が動いた時、です。日本そして世界は広く、今まで感じることの出来ないような壮大で、そして、見たことのないような景色に出会ったりすることがあります。そんな景色に出会ったとき、ああ、写真にカメラに出会ってよかったなあ、この景色を撮ることが幸せだなあと思うのです。
焼けた空と流氷を撮りたいなあと祈るように夕方を待ちました。嬉しいことに、美しいピンクのグラデーションの空が現れてくれました。寒さも忘れてシャッターを切り続けました
悪天候になるという予報により、1日早く帰ることになりました。帰りの飛行機の離陸と流氷の関係を調べていると、離陸して飛行機の右手に流氷が見えるのではないかと予測し、右側の窓際席を予約しました。そして、離陸。祈るように窓の外を見ていると、広がっていた見渡す限りの流氷の世界。運よく太陽も照っていて、キラリと海を照らして輝いていました。あまりに美しいその世界を撮りながら、嬉しくて感動の渦に包まれていました。そして「ありがとう」という思いを込めてシャッターを切りました。飛行機の機内で、他の方の迷惑にならないように静かに撮影していましたが、ボディのα7CRもレンズもコンパクトなので、とても撮りやすかったです。
ところ変わり、こちらは地元の海まち二宮です。お正月から、小さな山の上に菜の花が咲き、相模湾を見渡すことが出来ます。この時期、全国から観光客がやってきます。 1月の夕方、空が美しく色を変える中、撮影しました。菜の花がふわふわりと揺れ、そして、空がカラフルな色を少しずつ変えてゆくその中で「なんて美しいんだろう」そう思いながらシャッターを切っていました。今そこにある感動を切り取ることが出来る、αはそんなカメラだと思います。そして、その美しさを確実に伝えてくれるレンズだと思います。
ソニーのレンズは表現を追求する楽しみを叶えてくれる
カメラを購入したときに最初についていたズームレンズで撮っている方も多いと思います。そこから、一歩先の美しい写真を撮りたい方におススメのレンズです。小さくて軽くて、広角24mmから50mmまで撮れる、そして、標準ズームレンズではなかなか描くことが出来ないF2.8の美しいぼけの世界を味わって欲しいです。また、小型軽量なので、フットワークの軽さを求める方にとてもおすすめのレンズです。旅に持っていくのもおススメですね。 私は熊野古道を歩くことをライフワークにしています。今まで、約600kmを歩きました。熊野古道を歩くときは、カメラは1台、レンズは多くて2本までを持ってフットワーク軽く撮影するのが好きです。このレンズは、そんな山歩きにも向いているレンズだと思います。例えば、広角側で古道の景色を撮影したり、木々の芽吹きにググっと寄って撮影したり。幅広い撮影が出来そうです。 毎年どんどん新しいレンズが発売になり、おのずと、私の保有するレンズもどんどんと増えて防湿庫がぎゅうぎゅうになってきています。今までより「その先のもっと」が撮れるレンズがどんどんと発売になる。だから、もっと、ほしくなる。だって、本当に「その先のもっと」が撮れてしまうのだから。もうホント困ります、そして嬉しいです、ソニーさん。 私は、「絵を描くように写真を撮りたい」そう思ってずっと写真を撮ってきました。自分が画家だったら、こんな絵を描きたい、そんな風に思いながらシャッターを切ることもあります。そんなわがままな欲望を満たしてくれるソニーのレンズたち。これからも、その進化を楽しみにしています。
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