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広角16-25mmで捉える
シティスナップ

スナップフォトグラファー 鈴木知子 氏

α Universe editorial team

鈴木知子/スナップフォトグラファー 神奈川県横浜市出身。東京工芸大学短期大学部卒業後、広告撮影プロダクションに入社。写真家、柳瀬桐人氏(他)のアシスタント経験後、コマーシャルフォトを中心に活動。現在フリーランスとして地元横浜に事務所を構え、カメラ片手に日々奮闘中。近年は雑誌への作品提供やフォトコンテストの審査、セミナー講師、写真ハウツー書籍の執筆も行なっている。1日1枚の写真で綴るライフワークの横浜を中心としたスナップ写真を、ブログにて毎日更新中。 http://suzucamera.exblog.jp

ダイナミックに都市を切りとる

FE 16-25mm F2.8 Gは大口径広角ズームレンズなので、ぼけがいかせるシーン、遠近感を強調したいシーンを考えながら場所を選びました。今回は地元横浜と東京で撮影しています。開放F値がF2.8と明るいレンズなので、光が少ない室内や夜間の撮影も楽しめました。 スナップ撮影では三脚を持たずに歩きながら被写体を探すため、屋外、室内、夜景など、撮影に出かける間にいろいろなシチュエーションに出会います。前回のFE 24-50mm F2.8 Gと同様に小型軽量であることから、とてもスナップ向きのレンズだと感じました。ズームの範囲は狭いものの、広角レンズは焦点距離が1mm違うだけで、画角に大きな変化があります。そのためこのズーム一本でも、いろいろな表現が楽しめる印象です。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 22mm,F8,1/2000秒,ISO100

大口径レンズでありながら実にコンパクトで、どこにでも携行しやすいです。コンパクトなので、標準ズームレンズとセットで持ち歩きたい一本になると思います。街スナップでは、超広角レンズならではのパースペクティブをいかして、ビル群を見上げるように撮ることがあります。ここではビルとガラス張りのエレベーター棟が並んでおり、ビルと空のリフレクションに惹かれて撮影しました。超広角レンズの遠近感をいかして、奥行きを強調し、インパクトのある表現にしています。ここでは下から上を仰ぎ見る体勢になるので、重たいレンズだと正直厳しいです。このような撮影は、コンパクトなレンズが最適です。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 16mm,F2.8,1/30秒,ISO160

このレンズの一番の魅力は、強い遠近感や広い画角をいかして、インパクトのある表現が得られる点ですね。実際に自分の目で見る画角よりも広く、非現実的な見せ方ができるので、独自性が出しやすいです。また最短撮影距離が短く、被写体にぐっと近づくことができるため、臨場感や迫力を出すことができます。広角レンズ=風景写真のイメージが強いと思いますが、風景に限らず、大きな建造物を撮る、狭い室内を撮るなど汎用性は高いです。

何気ない瞬間も「特別な一瞬に」

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 16mm,F2.8,1/30秒,ISO1000

日没後、薄暮の時間に手持ちで撮影しました。明るいレンズは光を取り込む量が多いので、ISO感度を上げすぎずに撮影できるメリットがあります。解像性能は、開放からとても高いと感じました。またズーム全域でシャープ、ぼけも滑らかな印象です。光源を入れた時の逆光耐性も、とても良好でした。色は鮮やかな色味で美しく、個人的に好みの発色です。色収差も、今回の撮影では気になりませんでした。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 16mm,F8,1/250秒,ISO100

「これは何だろう?」という不思議な見え方になっていますが、右側はエスカレータになっている金属の壁の部分。壁ギリギリのところに立つと、半円の模様が浮かび上がって見えたのでシャッターを切りました。その場で見つけたいわゆる「気づき」ですが、見せ方に関してはレンズの力が大きいと思っています。パースペクティブを強調するように広角レンズで撮影すると、インパクトのある作品になります。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 25mm,F2.8,1/1250秒,ISO100

春らしい景色を探しに、横浜にある根岸森林公園で撮影しました。ここではエノキとオオシマザクラが寄り添うように並んでいます。印象的な2本の木を被写体にしました。地面の芝を大きくぼかすように、地面ギリギリのポジションから撮影しています。春の訪れを喜ぶ小動物の目線をイメージしました。ちょうど桜の花びらが散り始めたタイミングでしたが、地面をぼかしたことで幻想的な雰囲気で切り取れました。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 20mm,F2.8,1/160秒,ISO100

横浜の西洋館に飾られている時計をスナップしました。絞りは開放F値に設定、手前にあった車のオブジェを前ぼけにして、奥行き感を出すとともにふわっとした雰囲気をプラスしました。

α7 IV,FE 16-25mm F2.8 G 25mm,F2.8,1/160秒,ISO100

大口径レンズらしく、ぼけはとても柔らかく美しい印象です。このレンズは最短撮影距離が、AF時0.20m、MF時0.23mと、かなりの近接撮影が可能になっています。そのため雑貨や花などの被写体も、大きくとらえることができ、広い画角をいかして今までとは違った表現が楽しめました。 スナップを撮っていると、不思議なくらい思いがけない出会いがあります。もしかしたらカメラを持っていなければ、気づいていないのかもしれません。すべてにおいて一期一会であり、それらは流れゆく日常の中の一瞬です。そのため「何気ない一瞬」でも、「特別な一瞬」としてとらえたいと思っています。 心がけていることは、なぜこの被写体なのか、この露出なのか、この色なのか、この構図なのかと、すべてに理由をつけるようにしています。ものすごく時間をかけているように感じるかもしれませんが、短時間の間にイメージを考えて設定をして、シャッターを押しています。 今まで標準〜望遠ズームレンズをメインに使っていた方に、プラスの一本としてオススメしたいです。このレンズは、ぼけを生かした写真も撮れるので、今までとは違った世界観が表現できるようになります。個人的にはこのレンズを使って、人物をいれた螺旋階段や建造物、かっこいい都市夜景が撮りたいと思っています。

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