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The 10 years of Seiya Nakai with α中井精也がソニーαシステムと歩んだ10年

鉄道写真家 中井精也 氏

デジタルカメラマガジン掲載記事の転載

中井精也さんの写真ブログ「1日1鉄!」が開始から20年を迎えた。現在のメインカメラはソニーαシリーズ。αとの出合いと写真がどのように変化したのかを聞いた。

α7R,Vario-Tessar T* FE 24-70mm F4 ZA OSS 24mm,F8,1/500秒,ISO400

スイス ブリエンツロートホルン鉄道 Breitlauenen駅付近 α7Rで撮影したスイス鉄道の絶景。有効約3,640万画素を実現したα7Rの描写力に衝撃を受けた1枚。連続撮影が約4コマ/秒という性能も気にならないほど、今見ても高精細な描写力だ

α7 II,70-400mm F4-5.6 G SSM II 210mm,F5,1/100秒,ISO400

ポルトガル リスボン市電 R. Vitor Cordon / R. Serpa Pinto停留所付近 α7 IIがフルサイズ初*1で採用した光学式5軸手ブレ補正機能の衝撃は忘れない。有効約2,430万画素で約5コマ/秒の連写、常用ISO 25600などカメラの進化を感じた

α1,FE 24-70mm F2.8 GM II 28mm,F11,1/800秒,ISO1600

一畑電車大社線 高浜〜遙堪 僕のメインレンズであるG Master II型ズームはI型よりもさらにクリアになったほか、小型・軽量になり、自由な僕の撮影スタイルを支えてくれる。見よ、このクリアさを!

α1,FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS 600mm,F9,1/1600秒,ISO400

宗谷本線 天塩中川〜問寒別 二度と見られないような過酷な状況でも、カメラに最大の信頼を置きつつ、落ち着いて撮影できるのがα1。フラッグシップカメラと呼ぶにふさわしい名機だと断言できる

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 79mm,F8,1/2000秒,ISO1600

伯備線 岸本〜伯耆大山 標準レンズで撮影したかのような伸びやかな描写を可能とするFE 70-200mm F2.8 GM OSS II。描写力を熟成させ、小型・軽量化した秀逸レンズだ

αに出合って僕の写真は大きく変わった

――「1日1鉄!」20周年、おめでとうございます。1日1鉄!を始めようと思ったきっかけから教えていただけますか。 中井:1日1鉄!は2004年の4月1日から開始しました。元々はウェブ日記をつけようという雑誌の企画でした。当時の僕はこれから写真家としてどうやって進んでいこうかと悩んでいた時期でした。そんなときにデジタル一眼レフカメラが出て、まだ600万画素とういうこともあって仕事では使えないからアマチュア時代の、今で言う「ゆる鉄」のような写真を撮ってとみようと思ったのです。そうしたら写真を撮る楽しさを思い出して、今に続いています。

――ソニーαを使われたのはいつごろからですか?

中井:2012年10月のα99が最初になります。Aマウントの一眼レフで有効約2,430万画素の最高約6コマ/秒。10年少し前ですね。その後、2013年の11月に世界初*2のフルサイズのミラーレスとなるα7とα7Rが出て、これを使ったときは本当に驚きました。フルサイズなのにこれほど小さいとは。僕は小さく、かわいらしいカメラが好みなので、すごく良いなと思いました。その頃から老眼にもなっていて、初めてEVFで画面拡大を使ってピント合わせをしたときは、時代が変わったと実感しました。ミラーレスのことは詳しくは知らなかったし、一眼レフで十分だと思っていましたが、一目惚れをした感じです。さらにα7Rは有効約3,640万画素。デジタルカメラの進化のスピードに驚きましたね。

――リスボンにはα7 IIを持って行きましたね。

中井:α7 IIはフルサイズとして世界初*1の光学式5軸手ブレ補正機能を搭載していました。リスボンの路面電車をファインダーがのぞけないような至近距離から撮影したかったので、かなり役立ちました。ISO 25600にも衝撃を受けましたね。フィルム世代からするとどんな数字なの?という感じでした。そんなことを思っていたらISO 409600というよく分からないような数字を持つα7S IIが出ました。α7S IIでカシオペアを撮りに行き、わずかな光さえあれば写ることに感動しました。そこで気付いたのはどんなにカメラの性能が良くても、光がないと写真って撮れないという事実です。機材が進化して、初めて写真の限界点を知った気分でした。

――αをメインカメラで使うようになったのはいつごろですか?

中井:2017年のα7R IIIからになります。有効約4,240万画素で 最高約10コマ/秒、連続撮影可能枚数も76枚になり、このカメラが登場したことで、今の撮影方法が可能になりました。5軸5.5段の手ブレ補正機能もあり、測距点も位相差検出が399点と、使っていてストレスがまったくなかったです。鉄道写真を撮るのに必要なスペックがすべてそろっていて、これ以降はαがメインカメラです。

――そして2021年には真打ちが登場しましたね。 中井:はい、発売から現在まで愛用しているα1ですね。その後、いろいろなカメラが登場しましたが、このα1が依然としてトップに君臨しています。あらゆるスペックが高次元で統合されており、たとえ今α1が発売されたとしても衝撃を呼び起こすでしょうね。そんなカメラが2021年に発売されたことは本当に驚きです。

――カメラの性能や画質が物足りないことで生まれた「ゆる鉄」だと言われました。その点、αは画素数、連続撮影速度ともに高性能です。写真の方向性も変わったのでしょうか?

中井:そうですね。α1は自分の目で見た風景以上に精緻で美しい、思い描いた風景を撮影できます。この感覚を一度味わってしまうと、美しい写真を撮りたいという方向にどんどん向かっていってしまいます。だから写真の狙いから撮り方、色の作り方も最初の頃に比べると大幅に変わったと思います。僕はいつも言っていますが、写真は自分が感動したものを伝えるための手段です。自分が良いと思った風景を最高の状態で伝えられるのであれば、届けたいと思うのは当然ですよね。

――撮影方法ですが、AIプロセッシングユニットによる被写体認識はどのように使っていますか? 中井:僕は鉄道車両をアップで撮影することは少ないですが、撮る際は100%活用しています。もともと編成写真を撮るのが苦手で(笑)、ピントを合わせる位置によって、車両の後方がはみ出たり余ったりして見栄えが悪くなってしまいます。車両を自動で認識してピント合わせてくれるので、確実にバランスの良い位置で撮影できます。α9 IIIでは、画面内に列車が入れば連写した全カットでピントが合う、それはもう恐ろしい時代になったと思いますね。誰でも良い写真が撮れるというのが、カメラとしては最高の機種だと思います。本当に良い時代になったと感じています。

――写真の表現力にはレンズ選びも重要になりますね。

中井:もちろんそうですね。αは何がすごいのかというと高画質でもレンズが小さく軽いというところです。良い写真と残したいとは誰もが思うはずです。でもレンズが大きくて重いと行ける場所に制限がでてしまう。良いレンズが持ち運びやすくなれば、より良い写真が撮れる。今、僕がメインで使っているG Master II型のレンズはそういった意味で、非常にバランスが良く理想的なレンズです。もうほかの選択肢は考えられません。αとG Masterのレンズを使って、美しい日本の風景を今後も残していきたいと思っています。

1日1鉄!の撮影で思い入れのあるカメラ

2004年4月 1日1鉄!ブログ開始 2012年10月 α99

α99,Distagon T* 24mm F2 ZA SSM 24mm,F3.5,1/750秒,ISO400

木次線 八川〜出雲坂根 初めての試みトランスルーセントミラーが新鮮だった

2014年12月 α7 II

α7 II,70-400mm F4-5.6 G SSM II 250mm,F6.3,1/160秒,ISO400

ポルトガル リスボン市電 Sta. Catarina停留所付近 世界初*1光学式5軸手ブレ補正機能のありがたみを知る

2017年11月 α7R III

α7R III,FE 24-105mm F4 G OSS 77mm,F5,1/800秒,ISO400

肥薩線 大畑駅 有効約4,240万画素と10コマ/秒の連写速度を備えた名機

2021年3月 α1

α1,FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS 271mm,F8,1/2000秒,ISO800

奥羽本線(秋田新幹線) 羽後境〜大張野 すべてを兼ね備えた最強のα今、最も信頼する僕の愛機

My Favorite CAMERA

発売日からずっと愛用している最強にして最高の相棒 α1

発売日 2021年3月オープン価格

小型・軽量なボディに有効約5,010万画素を誇るフルサイズ積層型CMOSセンサーを搭載。最高約30コマ/秒の高速連写が可能。リアルタイムトラッキングなど高性能なAF性能のほか、ファインダーも美しく、もはや死角なし。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM 24mm,F2.8,1/8秒,ISO3200

田沢湖線(秋田新幹線) 鶯野〜羽後長野

グローバルシャッターは鉄道写真において最強の武器 α9 III

発売日 2024年1月オープン価格

世界初*3となるCMOSフルサイズでグローバルシャッター方式を採用した先進性とゆがみのない描写力。最高約120コマ/秒を誇る連写性能と、リアルタイム認識AFなどで、鉄道写真の撮影方法を変えた革命的なカメラだ。

α9 III,FE 300mm F2.8 GM OSS 300mm,F2.8,1/1600秒,ISO800

久大本線 天ヶ瀬〜豊後三芳

My Favorite LENS

広角端のゆがみが少なく逆光でもフレアが出ない FE 16-35mm F2.8 GM II

発売日 2023年9月オープン価格

ダイナミックな表現を実現する、僕のメインの超広角ズームレンズ。このクラスとしては世界最小・最軽量*4を誇り、重量はわずか約547g。広角端の16mmから、開放絞りで撮影しても、高精細でクリアな描写力を見せてくれる。

α1,FE 16-35mm F2.8 GM II 20mm,F8,1/320秒,ISO800

根室本線(廃線区間) 金山〜下金山

どんなシーンでも使える標準ズームの完成形 FE 24-70mm F2.8 GM II

発売日 2022年6月オープン価格

このレンズもクラス最小・最軽量*5を実現。手に持ってみるとF2.8通しのズームレンズかと思うほど小さく、標準ズームの完成形として活躍してくれる頼もしいパートナー。細かいところでは、ズーム操作感切り換えスイッチを使うことで、ズーミング流しの成功率が劇的にアップした。

α1,FE 24-70mm F2.8 GM II 53mm,F18,1/640秒,ISO6400

白新線 新潟〜白山

大三元は重いという常識を覆した名レンズ FE 70-200mm F2.8 GM OSS II

発売日 2021年11月オープン価格

α1と同じくらい、登場時に衝撃を受けたレンズ。このクラスとしては信じられないほど軽く、手ブレ補正MODE2の採用で、流し撮りの成功率が格段に上がった。他のG Master II型の大三元レンズ2本とともに、僕にとって欠かせない存在となっている

α1,FE 70-200mm F2.8 GM OSS II 131mm,F2.8,1/800秒,ISO12800

東海道本線 元町駅付近

夜の撮影には必携、明るいF値で高画質 FE 14mm F1.8 GM

発売日 2021年5月オープン価格

約460gと信じられないほど軽く、信じられないほど価格が安い(中井の感想)。16mmでは物足りないとき、カメラバックに潜ませたこのレンズにいつも助けられる。F1.8という明るさは夜の撮影で大きな威力を発揮する。撮影には単焦点レンズを必ず持っていく

α1,FE 14mm F1.8 GM 14mm,F1.8,1/250秒,ISO6400

東武鬼怒川線 大谷向〜大桑

中井精也「1日1鉄!」ブログ20周年記念写真展
『ゆる鉄絶景100〜中井精也が捉えた100の鉄道名景〜』

<インフォメーション>岡田紅葉写真美術館 会期:2024年7月6日(土)〜9月8日(日) しもだて美術館 会期:2024年9月14日(土)〜11月24日(日)

<写真集紹介>1日1鉄!

価格:11,000円

1日1鉄! 20周年を記念して、クラウドファンディングにて出版したオリジナルの写真集。オンラインショップで購入できる

ゆる鉄絶景100

価格:3,960円(小学館)

写真展「ゆる鉄絶景100〜中井精也が捉えた100の鉄道名景〜」で展示される100点を1冊にまとめた写真集。図録としても楽しめる

*1 35mmフルサイズセンサー搭載デジタル一眼カメラとして(2014年11月20日広報発表時点 ソニー調べ) *2 オートフォーカス機能を搭載したノンレフレックス型レンズ交換式デジタルカメラとして(2013年10月16日広報発表時点 ソニー調べ) *3 レンズ交換式デジタルカメラとして(2023年11月広報発表時点 ソニー調べ) *4 オートフォーカス対応のフルサイズの16-35mm F2.8広角ズームにおいて(2023年8月広報発表時点 ソニー調べ) *5 オートフォーカス対応のフルサイズの24-70mm F2.8 標準ズームにおいて(2022年4月広報発表時点 ソニー調べ)

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