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Creative Work

Mika Ninagawa

α7R V Special Contents

呼吸するように撮影する
α7R V × “煌く水面と花々”

写真と映像 感性が描き出した世界

写真家、映画監督

蜷川実花[にながわみか]

PROFILE

写真を中心として、映画、映像、空間インスタレーションも多く手掛ける。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。2010年Rizzoli N.Y.から写真集を出版。『ヘルタースケルター』(2012)、『Diner ダイナー』(2019)はじめ長編映画を5作、Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』を監督。最新写真集に『花、瞬く光』。

https://mikaninagawa.com

主な個展

「蜷川実花展」台北現代美術館(MOCA Taipei)2016年
「蜷川実花展―虚構と現実の間に―」2018年-2021年(日本の美術館を巡回)
「MIKA NINAGAWA INTO FICTION / REALITY」北京時代美術館2022年
「蜷川実花 瞬く光の庭」東京都庭園美術館2022年

蜷川実花 撮り下ろし映像作品(α7R Vで撮影)

Untitled

PLAY MOVIE

©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

ライフワークとして花を中心とした日本の四季を追った作品を撮り続けていらっしゃいますが、今回はα7R Vで映像を撮り下ろしていただきました。新開発のAIプロセッシングユニットを搭載したα7R Vの使用感はいかがでしたでしょうか。

映像撮影の進化が素晴らしく、特にピント送りがよりスムーズになったと感じました。普段マニュアルレンズで撮ることも多いのですが、映像で蝶々など動くものを撮るときにはマニュアルだとピント合わせが大変なのでオートフォーカスで撮っています。 前ぼけが好きなので手前をぼかして奥の花にピントを合わせ、そこから手前の花にピントを移すことがあるのですが、移り変わる瞬間がスムーズでないと気になってしまうことがあって。映像ってその移り変わる瞬間にこそ美しさがあると思うんです。 昆虫などの被写体を認識して対象物を正確に追うAFの技術ももちろんすごいのですが、ピントの移り変わる瞬間の美しさ、気持ちよさを感じましたね。

映像作品『Untitled』より(全編α7R Vで撮影)©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

撮り下ろしていただいた映像は、鯉が泳ぐ水面が煌き、揺れる花々と混ざり合う心地の良い作品でした。

私はいつも、感じたことがそのまま映ればいいのにと思っているんです。「印象派」に近い作り方で、感性とアウトプットは直結していたい。そういうときに、最新の技術はものすごく後押ししてくれるんですよね。 本当はブラしたくないのにブレてしまったり、でも三脚で撮るのは気持ちと直結しないから手持ちで撮影したかったり。いかに軽やかに、“呼吸をするように撮る”ことができるかというのは、私が撮るときに最も大事にしていることのひとつです。今回それが違和感なくできていて。皆さんが使われて褒める箇所と違うのかもしれないけれど、感覚的にすごく使いやすいカメラだと思いました。でもそれはすごく大事なことだと思っていて。今の時代、電化製品にしても説明書がついていないじゃないですか。いかに感覚に近く自分のクリエイションが出来るか、そこはやはり技術の力だと思います。

映像作品『Untitled』より(全編α7R Vで撮影)©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

まさに「呼吸をするように」撮れたんですね。蜷川さんは普段、α7R IIIも使用されていますが、αシリーズを使い始めたきっかけは?

ずいぶん前の話になりますが、映像を自分でも撮るようになったときに、映画制作のチームや知り合いのムービーカメラマンにお勧めを聞いたら、みんなαシリーズがいいというので、使い始めました。 技術的な確固たる信頼もある上に、カメラが軽くて大きくないところがいいです。花を撮りに行くときは写真と映像を同時に撮るのですが、やっぱりどうしても重いカメラは嫌なんです。仕事でスタジオ撮影するときならいいのですが、旅やちょっと外で撮るときに、重いのはつらい。αシリーズはすごく程よい大きさだと思います。 人を撮るときでも、大きなカメラだと撮られる人は構えるし、こちらも構えてしまいます。その緊張感がいいときもありますが、カメラを持っている威圧感はない方がいい場合もある。手になじむ感じや操作性もよくて、使っていて気持ちがいいんです。バリアングルもチルトもできるマルチアングル液晶モニターもたくさん使いました。上からも下からも、自由自在にどんなアングルでも撮れて、可能性がありますよね。ほんとにいいカメラだなと思いました。

蜷川さんは全国のフラワーパークや植物園など誰でも行ける場所を訪れて作品を撮影されているとのことですが、みんなが見ている同じ風景で、蜷川さんの世界観を映し出せることに驚きます。

特にこの数年は、コロナ禍だったので国内にしかいませんでした。何も特別なところは撮っていないんです。カメラ愛好家の皆さんに交じって撮影していました。世界の美しさは気持ち次第でいくつでも見つけられるから面白いですよね。 カレンダーの予定は1年中、開花情報でいっぱいです。よく、「蜷川さんが撮影に行くときって、いつも晴れていますね」と言われるんですけど、違うんです。晴れているところに行くんです。撮影に行けそうな期間のスケジュールを空けておいて、候補地を3つくらいに絞っておく。それで前日か前々日に晴れている場所を選び、日帰りで撮りに行く。一日中、撮影しかしていないのでその土地のものは何も食べられなくて、空港でお土産を買うだけのことが多いですけどね。 お花と一緒に蝶も撮るので、α7R Vの被写体認識AFには「昆虫」もあるから、春が楽しみです。

撮り下ろしていただいた写真と映像は、被写体が混ざり合ってできた滲んだ色やぼけ感が美しい作品でしたが、蜷川さんのお気に入りのレンズはありますでしょうか?

実は2021年に望遠レンズデビューしたんです。それまでは単焦点レンズが中心で、ズームもあまり使いませんでした。遠かったら近寄ればいいという、意外と昔かたぎなところがあって(笑)。でも桜など遠いところにあるものを撮るときに、やっぱり必要と思って買ったんです。FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS。ぼけを使った作品はこのレンズを使って撮影しています。すごく気に入っています。

蜷川さんと言えば、独自の色彩表現が作品の特徴のひとつだと思います。α7R Vの有効約6100万画素の解像度という高画質や色の再現性については、どのように思われましたか?

今はまだモニターでしか見ていないのでそれほど実感できてないのですが、大きくプリントするときにすごく助かりますよね。特に美術館などの広い会場で展示することになったり、仕事でショーウィンドーにプリントすることになったりと、あとからあとからそういった機会が出てくるので、後々、高画質が効いてくるんです。 色はきれいで「程よいな」と思いました。「蜷川さんは鮮やかな色が好きでしょう」とよく言われるのですが、フィルム育ちなので、デジタルの持つ妙な強さみたいなものはあまり好きじゃないんです。そもそも、撮っているものが最初から鮮やかなので、そんなに鮮やか仕上げにしなくていいんですっていうことが多くて。飛びすぎなくていい。α7R Vは素直に程よいところがよかったですね。

α7R Vにて撮影 ©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

近年だけを見ても、監督を務めた映画やドラマの作品が多数あり、美術館での大規模な展覧会が国内外で開催されて巡回もしています。それ以外にもさまざまなお仕事があるなか、作品制作も同時に精力的に行われていますが、大人数で作り上げる映画などの仕事と一人で行う作品との制作スタイルのギャップがすごいのではないかと思いました。

確かに関わる人数は全然違いますね。映画では私が演じるわけでもカメラを回すわけでもないので、映像や作品に私の感覚が直接出ることはありません。一度、自分の思考を全部固めきって、ビジュアルや言葉を共有して目的に向かってみんなで進んでいくから構築的な作り方をしないとできない制作です。 でも作品は、特に写真だと本当に一人でできるので、そこに言語がいらないわけですよね。 先ほどお伝えしたように、「きれい」って思ったら、いかに呼吸をするようにきれいに撮れるかということだけで、この間の行程が少なければ少ないほどより直結できる。それを可能にしてくれるのが最先端の技術ということなのだと思うのですが。 仕事と作品では、楽しさと感性とアウトプットの行程が全然違うんです。でもその両方を行き来しているから、バランスが取れて健全にいられる。両極端な2つを行き来することによって、どちらもすごく新鮮な気持ちでできるのだと思います。

仕事と作品を行き来することでバランスを取り、それぞれいい制作をするためにも、作品では感性と機材が直結してストレスなく撮れることがやはり重要だということですね。

そうですね。いつでもちゃんといいクオリティで動いてほしい!という気持ちなんです。 ずいぶん前の話になりますが、フィルムからデジタルが主流になった時代、私は移行するのが大変だったんです。特にデジタルカメラが出たばかりの頃は、色味も強すぎたり弱すぎたり、今のように美しい写真を撮ることはできなかった。どうしてもデジタルで撮るということに慣れ切らなかったし、ぜんぜん気持ちと繋がらなくて、すごく苦戦しました。「まさかこんな時代に当たってしまうなんて…」と思ったこともありました。 でも最近はデジタルカメラの性能が当たり前に良くなっているので、そんな風に考えることもなくなりましたね。思い返してみたら、当時、フィルムカメラはもう出来上がっていた技術でしょう。でもデジタルカメラならまだ技術は進むでしょうから、自分の作品もそれと共に変わって進化していくことができる。それって面白いことですよね。可能性しかない。いまは「いい時代にあたったな」って思っています。

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タイトル
蜷川 実花「Mika Ninagawa Photographs」
期間
2023年2月9日(木) ~ 2023年3月22日(水)
閲覧料
無料
閲覧方法
Android TVTM 機能搭載のテレビ ブラビアをネットワークに接続し、 リモコンの「ホーム」ボタンからお入りください。

「Creative Gallery on BRAVIA」とは

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