PHOTO by AMIY MORI |
辻口博啓(つじぐち・ひろのぶ)
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AMIY : お久しぶりです。 辻口 : どうも。 AMIY : 相変わらずお忙しそうですね。ちゃんと休んでますか? 辻口 : 忙しいですね。仕事ばかりの毎日ですよ・・・。でも、好きな事を仕事に出来ているので、仕事っていう感じでやっていない気がします。楽しんで仕事をしているので、それが遊びも兼ねている感じ。 だから、あんまり休みを意識していないですね。 AMIY : そうなんですか? だからですね・・・すごい勢いで辻口さんのお店がどんどん増えていますが、いま何店舗あるんですか? 辻口 : 今年の秋に石川県立美術館のエントランスにもう一店舗増えるので、それで11店舗目です。 AMIY : 世界大会で何度も優勝しているパティシエのケーキを、身近に食べられるってうれしいですね。どんどん作ってください(笑)最近ほかに、何かイベント的なお仕事とかはありましたか? 辻口 : 最近だと、小池栄子さんの結婚式のウェディングケーキを作りました。 AMIY : えー、そうなんですか? TVで見ましたよ。すごく高さのあるゴージャスなものでしたよね。 辻口 : 高さが2m90cmで5段。引き出物の「バウムクーヘン」と「コンフィチュール」も僕のです。 AMIY : 引き出物もですか? 凄い数だったんでしょうね。 ところでウェディングケーキの一段目って、全部ケーキじゃないんですよね。何でできているんですか? 辻口 : 僕のは砂糖を練って作っています。 AMIY : お砂糖なんですね〜。 AMIY : ところで唐突ですが、ご実家は和菓子屋さんだったんですよね・・・。なぜ和菓子職人ではなく、パテシィエになったんですか? 辻口 : 和菓子屋の跡継ぎだったことで、早くからそっちに目は向いていたんですけど、洋菓子と出会ったのは、小学生の時に友人の家で生クリームの誕生ケーキを食べた時で、その時にとんでもない衝撃を受けちゃったんですよ。小さいときから和菓子作りは見ていたのですが、和菓子は練って練って空気を入れずに作るものなのです。ところが、その時に食べた生クリームケーキは、空気を存分に含んでいて、「ふわぁ」っと柔らかく、口の中でクリームやイチゴが溶け合って本当に美味しかった。その時に決めたんです。「俺はこのケーキよりもっと旨いケーキを作る人になる」って。 AMIY : 洋菓子に対するライバル心だったんですかね?(笑)そのケーキで世界一の賞を受賞されて、しかも現在は新たなスイーツジャンル、和スイーツ「和楽紅屋」という形で、和菓子への思いも復活なさったんですよね。 辻口 : 実家「紅屋」は一度たたんでいたのですが、それが19年ぶりの復活でした。 ---* 厨房へ *---------------------------------- AMIY : うわぁ、厨房に入るのって、なんか緊張しますね。 辻口 : 僕は作ってていいんですか? AMIY : はい。私はここで拝見(撮影)させていただきますから、気にせずお仕事を続けてください。それにしても、速いですね。どんどんきれいになっていく・・。ケーキにフルーツを置く場所とか決まっているのですか? 辻口 : いや、思いつきですね。予約ものは規定にしていることが多いですけど、そうでなければ素材を見て気分でやっちゃいます。 AMIY : そちらは、まさに絵を描いている感じですね。ケーキのキャンパスにマンゴーの原色が映えてきれい。しかもアーティスティックで。 あれ?もう3つもできたんですか?じゃ、お話の続きは外で・・。 |