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商品情報・ストアデジタル一眼カメラ αもっとαを楽しむ 貫井勇志-“α”で撮る世界遺産

“α”が刻む世界の時

貫井勇志
“α”で撮る世界遺産

01

自然と向き合ったベルン(スイス)

天候が変化する町並みの表情

ベルンの町並み 撮影風景(ベルン)

ベルンはスイスの首都で、旧市街全体が世界遺産として登録されている古い町です。ゲーテが「これほど美しい街をほかに見たことがない」と語るほどの町並みで、川は飲めるほど澄んでおり、カーブを描いている家並みはベルン最古の街区。その環境を何百年も維持している神秘的な町です。

ここでの撮影は、家並みのカーブと、橋が川に映り込んだ絵を同じ画面に入れると決めて臨みました。現地の方々からは、カメラマンは皆もっと左から撮影していると言われましたが、この町の美しさを収める構図は、私はここしかないと感じたのでこの構図で挑みました。

撮影ポイントは坂道の途中にあり、常に体を曲げての撮影は辛かったのですが…現像した結果を見たら「やはりこのポイントで良かった」と実感しました。

一定時間ごとの定点撮影では、事前にシミュレートできない天候の変化や、日ごと時間ごとに変わる雲の表情など、その場になってみないと分からない条件も多々あります。ベルンでは雲の表現が乏しければ霧の発生を待ちましたし、雨ならばその雨に合った表現での撮影に切り替えたりもしました。どんな条件でも確実に作品にするためには、描写の深みは必須で、しかも天候によって異なる表情の違いを素直に再現する必要があります。“α900”はそんな私の期待に十分応えてくれ、世界遺産に対する私の思いがストレートに反映された狙い通りの写真を撮ることができました。

スイス : ベルン
ベルンの町とその周りを流れるアーレ川

サン・モリッツ、ベルンとスイスでの撮影には、スイス政府観光局の全面的な協力を得ることができ、非常に助かりました。
そこに暮らす人々の暮らしぶりを知ることは撮影のためには非常に重要なことであり、事前にそれを知っているか否かで写真表現はまったく変わってしまいます。よってスイス政府観光局の協力なくして今回の写真は残せなかったと思います。

CEO Switzerland Tourism Jürg Schmid
CEO Switzerland Tourism
Jürg Schmid

スイス政府観光局CEOからのメッセージ

「αCLOCK」サイト、そしてソニーオフィシャルサイトにも、スイスの二つのユネスコ世界遺産がPCの壁紙として紹介される事を大変嬉しく、またとても誇りに思います。
この様な企画がソニーのような世界的知名度の高い企業により行われるわけですから、そのインパクトは大変強力なものになります。
私はソニーのデジタル一眼レフカメラで撮影された画像の美しさ、クオリティーに驚き、芸術的と言える表現力の深さに強い感銘を受けました。この素晴らしいプロジェクトを成功に導かれたすべてのスタッフの皆様に心から感謝申し上げます。有り難うございます。

いつもと違うスプリット(クロアチア)

我慢の先にあった奇跡の瞬間

クロアチア : スプリット
ティオクレティアヌス宮殿と一体となった町の史跡群と、スプリット港

撮影風景(スプリット)

スプリットの撮影では、町を見下ろす丘の中段から撮影しました。夕焼けの影が世界遺産を照らすことをねらった構図です。

クロアチアの天候は冬でも、時々雨が降る程度と聞いていました。しかし、私の滞在中の天気予報は連日、雨。しかも、現地の方があきれるほどの強風と寒さ。観光で来ていた人々には最悪の天候だったことでしょう。

そんな天候が実は私が狙っていた光景には好都合でした。クロアチア撮影の最初の地スプリットは、ローマ帝国皇帝の宮殿跡地が世界遺産になっており、その宮殿敷地内には現在も会社や住居などの人々の営みがあります。この1400年以上も前から様々な時代に生きる人々を見守ってきた堅固な建造物を、荘厳な雰囲気でとらえたかったのです。皇帝が選んだ海と山の「今の姿」も写しこみながら、ダイナミックな表現を狙っていました。

さすがに、強風のため雨が横殴りになり瞬時にレンズ前面を濡らしてしまう状況のときは「もう少しお手柔らかに」と心でつぶやきましたが、悪天候の狭間に差し込んだ太陽の光は最高の光景を見せてくれました。

撮影最終日の夕方、わずかに20秒ほどでしたが、まさに宮殿から世界遺産地域へ向かって弧を描いた虹は、生涯忘れることの出来ない光景でした。

「写真やってよかったぁ」

スプリットで思い通りの撮影ができた私は、クロアチアの次のターゲット、ドゥブロヴニクへと向かいました。

Director of Croatian National Tourist Board Niko Bulicd
Director of Croatian National Tourist Board
Niko Bulicd

クロアチア政府観光局からのメッセージ

ユネスコに登録された世界遺産をソニーのデジタル一眼レフカメラ、“α”で撮影してオフィシャルサイト「αCLOCK」で公開すると言うすばらしい試みの対象に、クロアチアのスプリットとドゥブロヴニク、2つの街が選ばれたことは大変うれしく、誇りに思います。最新技術と芸術表現のコンビネーションで撮影された質の高い写真は、これまでに見たことのない2つの街の美しい姿を私たちに見せてくれました。このプロジェクトに携わった全ての方々に心から感謝を申し上げたいと思います。

旅先での現像作業

ロケに強力な武器が出現

VAIO使用風景

鮮明に表示される液晶画面は、外出先のホテルなど普段と違う環境化でも作業を効率的に行うことができました。

もう一つ今回の撮影で役にたったのがノートPCです。写真が全てデジタル化された現在、最終作品を見るにはPCが必要になります。やはり撮影後時間が経過すると現場の印象が薄れていくため、出来るだけ早く確認することが重要です。私はRAW形式での撮影を主にしていますので現像処理が必要ですが、今までAdobeRGBの色空間をほぼカバーできるノートPCがなく、ロケ先での画像確認作業は困難を極めていました。

今回お借りしたVAIO AWは、ノートPCとしてはやや大きめですが、この大きな液晶画面は複数枚の写真を並べて見ることが可能で、いままで1枚ずつ行っていた確認作業を一度に複数枚を比較して行えるようになりました。これで宿泊先のホテルや現場での作業パフォーマンスが一気に向上し、非常に重宝しました。UDMA対応のCFカードスロットも効率が良く、作業に追われる現場のことをちゃんと理解して作られていると感じました。デジタルカメラでの撮影が主流となっている現在、こう言ったパソコンは写真家にとって非常に強力な武器となるはずです。それから余談ですが、大画面液晶は便利で重宝するのですが、パネルの広さ、大きさの為に、特に山頂などの現場では風をはらんでVAIO AWが吹き飛ばされそうになった事もしばしばでした(笑)。

今回の撮影を終えて

映像作家 貫井勇志が認めた“α900”

“α900”は35mmフルサイズなのに小型・軽量で、その上巨大なイメージセンサーに対応する手ブレ補正機能までついています。プロに手ブレ補正が必要か?と言われると「手ブレを防ぐすべは知っている」のですが、正直なところは「あると安心して作画に集中できるから結構手ブレ補正に頼っている」というのが本音ではないでしょうか。今回の撮影の中心は定点撮影だったためもちろん三脚を使っていますが、定点撮影以外にもさまざまな場所を手持ちで撮影しています。経験から広角レンズの場合、撮影時は大丈夫だと感じても現像してみるとブレていることが多いのですが、今回はそれが全くなく、非常に有り難いと思いました。

手持ちでの撮影風景

乗り物の振動、安定しない姿勢での撮影など、手ぶれ補正はなにかと助けてくれます。

デジタル一眼レフカメラの中には重要な機能もスクロールしないと呼び出せなかったり、ダイヤルとスイッチのコンビネーションでないと機能しないなどインタフェースが悪いモデルも多く、また、重要なボタンが誤って指が触れやすい場所に配置されていること等で怒りがこみ上げ撮影に集中出来なくなったり、設定が勝手に変わってしまって撮影に失敗するなど大変なことになったこともしばしばありました。その点、“α”シリーズのボタンの配置やメニュー等のユーザ・インタフェースは、他のカメラとは比較にならない程良く考えられており、今回の撮影でも何度助かったと思ったことか知れません。低温下でかじかんだ手指でも負担を感じることはなく、全く問題なく操作できました。

貫井 勇志氏

一番大切な画質に関しては、デジタルカメラでは難しいと思っていた被写体の奥行き表現もちゃんと出来ていた事に驚いています。フィルムに近い感覚を世界最高の画素数を誇るデジタル一眼レフカメラで実現されているのですから。

今回の世界遺産撮影は、私のファインダーの後ろにいらっしゃる多くの方々の目になるつもりで素直に行いました。これからも世界遺産撮影は続いていきますが、今度はもっと自分の色を表に出して挑みたいと思います。
久々に「写真が撮りたくなるカメラ」に出会えたことが、今後の映像表現にどう影響してくるか、とても楽しみです。

ベルン(スイス)

ベルン(スイス)

スイス連邦の首都ベルンに残る美しい旧市街は中世ヨーロッパ都市の景観を現在に伝えるとして1983年世界遺産(文化遺産)に登録された。16世紀から休むことなくベルンの時を刻み続けてきた時計塔、ツィットグロッゲは古くからターミナルとして栄えたベルンにおける時刻の基準 として代々、ベルンの職人によって点検され、正確の時刻を刻み続けて います。

ベルンの町並み

何世紀も前から変わることなく残っている建物、噴水や井戸。ベルンの人々は意識してこの環境を保とうとしているのではなく、自然に生活しているだけでこの町は綺麗な環境が保たれているのです。そもそもこの町の人々の考えにエコロジーという言葉はありません。

スプリット(クロアチア)

スプリット(クロアチア)

スプリットは、古代都市が残る神秘的な街として知られるクロアチア沿岸最大の都市。ローマ皇帝ディオクレティアヌスが退位後に住んだ、ティオクレティアヌス宮殿と一体となった町の史跡群が世界遺産に登録されている。

ティオクレティアヌス
宮殿

一千何百年も前に建てられたティオクレティアヌス宮殿の一部が現在でも残っている。積み上げられている城壁や、石の階段は少し丸みを帯びていて、長い年月の歴史を感じることができる。

Adobe RGB

(1)Adobe RGB
(2)sRGB
(3)印刷インク

Adobe RGB

0から255までの数字で色を表すデジタルカメラのデータでは、同じ数字でも様々な色(多くは鮮やかさが異なる)を表すことができる。そのため撮影時の色と再現時の色を正しく合わせるための約束事として色空間が決められている。また、印刷物やモニター表示などは機器によって再現できる色の範囲が異なる。通常のモニターが再現できる色の範囲はsRGBと呼ばれる範囲に限られるが、これは印刷物の色の全てを表示することができないが、Adobe RGBに対応したモニターであればそれが可能になる。

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