ソニーは、映像表示と信号評価のリファレンスとして、トリニトロンに高画質技術を惜しげもなく投入したマスタモニター「BVMシリーズ」を開発し、プロフェッショナルの期待に応えてまいりました。長年の開発で培った「正確な色」、「正確な画像」、「高い信頼性」を極める「TRIMASTER」技術に、有機ELパネルを加えることで、 「TRIMASTER EL」技術として更なるマスターモニター用途への追求を目指します。
「TRIMASTER EL 」搭載シリーズは、目標スペックを定め、それを実現しうるデバイス開発から取り組み、高色域デバイスを使用したカラーマネジメントシステム、高解像度/高階調表示、動画改善技術、高精度の信号処理/キャリブレーション/フィードバックシステムにより、マスターモニターに求められる高画質と信頼性を実現しています。
有機ELパネルは自ら発光する自発光型パネルのため、低階調から高い階調まで正確に入力信号を再現することが可能です。これまで、CRT、LCDデバイスでは確認しにくかったナイトシーンや、屋内などの低階調シーンを表示することも可能です。
有機ELパネルは、有機材料に流す電流を変化させると、瞬時に発光体が変化し、低階調から高階調レベルまでの信号において、マイロ秒単位での応答が可能です。このため、優れた動画応答性を実現でき、動画ぶれや残像の少ない映像を表示できます。スポーツ中継やスタジオ収録時のカメラパン、文字ロールスーパーなどの動きの早いシーンが確認しやすくなります。
"スーパートップエミッション"のマイクロキャビティ構造とカラーフィルターによる独自の色抽出技術により、色純度を向上させ、放送規格を包含しています。また、低輝度においても高い色再現性を維持することができるため、これまで表示ができなかった低階調の色を再現できます。
有機ELパネルがもたらす特長
有機ELは自ら発光する自発光型パネルで、流す電流量により発光の強さをコントロールするため以下の特長を再現できます。
ソニー独自のスーパートップエミッション
"スーパートップエミッション"有機ELパネルは、トップエミッション構造に「マイクロキャビティ構造」と「カラーフィルター」を搭載することでさらなる高画質化を実現しています。
高解像度、専用プロセッサー搭載
4K/QFHD/フルHD*と各種解像度に合わせた有機EL パネルを採用。有機ELパネル用に開発した10 ビットパネルドライバーは高階調再現を可能にし、深い色を暗部から明るいところまで細やかに再現します。
*PVM-741のパネル解像度は、QHD(960×540)です。
進化した業務用ディスプレイエンジン
新開発の高精細ディスプレイエンジンにより12 ビット出力精度、信号遅延を抑えた高画質I/P 変換を実現。高画質カラーマネジメントシステムにより、正確な色再現が可能です。