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エルシーブイ株式会社様 本社 |
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長野県・諏訪地方を拠点に活躍するケーブルテレビ局、エルシーブイ株式会社様では2006年10月からスタートする地上デジタル放送に合わせて、自主放送チャンネルでもハイビジョン放送を開始されます。HDCAMフォーマットを採用した新放送センターには、8式のHDCAMカムコーダーHDW-730をはじめ、20式を超すHDCAMレコーダーHDW-S2000、6式のノンリニアHD編集システムXPRI、マルチフォーマットスイッチャーMVS-8000A/MFS-2000、そして50式を超える液晶モニターLUMA LMD-172W/232Wなど、数多くのHD対応システムや機器が導入されています。 |
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エルシーブイ株式会社 長野県諏訪市、茅野市、岡谷市、富士見町など8市町村をサービスエリアとするケーブルテレビ局。約10万世帯の契約世帯に地上/BS/CSのテレビ放送の配信、インターネットやIPフォンの通信サービスを行っています。また開局以来、自社制作番組の自主放送に積極的に取り組まれており、地域の話題やニュース、諏訪大社の神事である御柱祭(おんばしら)や各市町村の祭り、花火大会、選挙速報など数多くの自主制作番組を提供し、地元のテレビ局、地域情報の受発信基地として親しまれています。そのほか企業向け専用回線サービス、PVやCM制作業務も行っています。
http://www.lcv.jp/ |
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取締役 編成制作本部 本部長
小泉正夫様 |
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編成制作本部 放送技術課長
柳原 正様 |
LCV様のハイビジョンへの取り組みは非常に早く、2002年に最初のHDCAMカムコーダーを採用した時から始まっています。取締役 編成制作本部 本部長 小泉正夫様は、ハイビジョン導入の直接的なきっかけは地域の祭である御柱祭(おんばしら)にあるとお話になっています。
「諏訪大社では6年に1度、御柱祭という神事を行います。これは諏訪地方の人々にとっては生活に密着したビッグイベントであり、地元のテレビ局である私たちにとっても極めて重要なコンテンツといえます。2002年にHDCAMカムコーダーを採用したのは、デジタル放送に向けた準備という面ももちろんありますが、2004年の御柱祭をハイビジョンで取材・記録するということが直接的な目的でした。」
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ハイビジョン導入のきっかけとなった2004年の御柱祭と取材にフル稼働中のHDCAMカムコーダー |
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(写真提供:LCV様) |
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約1200年前の記録が残る御柱祭とは、諏訪大社の本宮・前宮の上社と、秋宮・春宮の下社の四隅に、山から切り出した、重さ10トンもの大木を建てる一連の祭事のことです。急坂を下る「木落とし」、川を超える「川越し」などが全国的に有名で、祭事は2ヶ月に渡って延べ12日間行われます。
編成制作本部 放送技術課長 柳原 正様から、御柱祭に対する諏訪地方の人々の熱い思いを紹介いただきました。
「御柱祭の期間中、当社の視聴率は文字通り100%になります。氏子として実際に参加するだけでなく、家であってもテレビで一連の祭事をずっと見ていることになります。当然、私たちもこの御柱祭についてはどこにも負けたくない、つねに新しい技術を導入して放送を充実させたい、高品質の映像資料として後世に残していきたいと念願してきました。そこで、前回から最新の放送技術であるハイビジョンで記録・取材することにしたわけです。」
こうして、HDCAMカムコーダーでハイビジョン撮影された2004年の御柱祭は、現行のSD方式にダウンコンバートされ3chを使って放送されるとともに、DVDやビデオ化して販売もされ、地域の視聴者に大変に好評でした。
LCV様では、HDCAMフォーマットを採用した新しい放送センターで、2006年10月からハイビジョン放送を開始されます。2010年に行われる次回の御柱祭について小泉様は、当然ハイビジョン放送する計画であるとお話になっています。
「視聴者サービス、あるいはより良い番組づくりの根幹は、高画質の映像にあると考えています。私たちは、6年に1度の御柱祭を契機にこのテーマを追求してきました。次回はもちろんピュアなハイビジョン映像を視聴者に提供したいと思っています。明るく、鮮明なハイビジョン映像は、画面の隅々の人の動きや表情まで映し出します。地域の人々が参加し、見るテレビを目指す私たちにとっては、非常に価値のあるメディアだと思っています。」
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マルチフォーマットカメラHDC-1600を採用した制作スタジオ |
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マルチフォーマットスイッチャーMVS-8000Aを中心としたスタジオサブ、ソースモニターとして液晶モニターLUMA LMD-172W/232Wを全面採用 |
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ハイビジョン放送のフォーマットにHDCAMを採用された理由として、柳原様は信頼性と安定性の高さを一番にあげておられます。
「各機器の性能や機能も選考基準になりますが、やはり放送用システムは信頼性が一番重要です。私たちの使命は、何よりもまず事故なく、安定して放送することです。その点で、HDCAMは地上デジタル放送のデファクトスタンダードになっているように、納入実績の高さがあります。また、これまで長年ソニーの放送機器を使っており、アフターサービスを含めた万全のサポート体制についてもよく知っていいますので、不安を感じることなく運用することができると判断しました。」
小泉様も、デジタル放送時代の放送システムには信頼性・安定性が欠かせないとお話になっています。
「ハイビジョン放送と並行して、2011年までは現行のSD放送も続けていくことになります。当社が送出できる環境は3チャンネルあり、通常はHD1チャンネルを使用、御柱祭のときにHD3チャンネルで放送する予定です。サイマル放送を含めると、2倍の合計6チャンネルで放送が可能ということなります。この多チャンネルの放送をスタッフがストレスを感じることなく、安定して放送していくためには信頼性の高いシステムは絶対条件となります。今回、HDCAMを採用しソニーの機器を大量に導入したのも、1社で構成した方がインターフェースを含めて信頼性の高い放送システムを構築することができると判断したからにほかなりません。」
多チャンネルに加え、LCV様が自主制作する番組の数や種類が非常に多いことも、信頼性や安定性を重視する理由といえます。毎日、取材や撮影を行い、それを編集して番組を制作していますから、万が一故障があった場合に、スピーディーな対応の充実したサービス体制は欠かせない条件となります。2006年10月からハイビジョン放送に向けた最後の設備として、放送センターではマルチフォーマットメディアサーバーMediaVenueなどを候補としたオンエアサーバーの導入が検討されています。ここでも、機材の選定は「いかに安定してオンエアできるかが基準になる」と、小泉様はお話になっています。
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取材・撮影用メインカメラとしてHDCAMカムコーダーHDW-730が8式導入され、日々の取材にフル稼働中 |
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2002年に初めて導入したHDCAMカムコーダーは、2004年の御柱祭の撮影の前に、御柱祭のルーツともいわれるネパールの祭事を取材しHD制作した「ネパールの御柱」という番組制作でも使われるなど、高い運用実績を誇っています。現在はHDW-730が8式装備され、取材・撮影のメインカメラとして日々のニュース取材などにフル稼働中です。
柳原様は、まだトレーニング中であることを前提としながらも、その高精細な画質、多彩な機能には手応えを感じておられるようです。
「現在はまだ、ダウンコンバートした映像でサイドカットの4:3画角で放送する番組が中心ですが、映像資料としてはHDの16:9画角で残していきたいという思惑があり、カメラマンは画づくりに苦労しているようです。またフォーカスが甘いと、モニターでは一目瞭然ですから、神経を使う必要があります。日々の番組制作で使い慣れていくことで、こうした悩みや苦心も徐々に解消されていくものと期待しています。画質については申し分ないと感じています。ハイビジョンではもちろん、ダウンコンバートした映像でもHDCAMカムコーダーならではの高精細さが活きて、明るく鮮明になっていると局内はもちろん、視聴者からも好評をいただいています。」
新しくなった制作スタジオ、ニューススタジオなどは、2006年10月に迫ったハイビジョン放送に向けてトレーニング中です。柳原様も、トレーニングを重ね、番組制作で使い慣れていくことで習熟度を上げていきたいとお考えです。「これまでのSD制作から新しい時代のHD制作への移行期で、スタッフにまだ戸惑いがあるのは仕方ありません。まず使い慣れて、スキルアップしていくことで、HD制作のワークフローが構築できると考えています。スタッフの習熟度が上がった段階で、次のステップとしてハイビジョン放送に合ったコンテンツを企画していきたいと考えています。」
ハイビジョン放送の実現に満足するのではなく、よりハイビジョンの特性を活かした番組づくりを目指していくご計画です。HDCAM機器とそのシステムによる魅力的なハイビジョン番組の数々を目にする機会が間もなくやってきます。
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