ご自身でブラウザー（例えばInternet Explorerなど）のホームページを変更されていないようであれば、マルウェアの一種であるブラウザーハイジャッカーを、なんらかのきっかけでインストールしてしまい、設定が変更された可能性が考えられます。

はい、ブラウザーハイジャッカーとは、ブラウザーの設定を強制的に変更するマルウェアで、最近は、以下のお問い合わせも急増しています。

• 既定のホームページや、マウス ポインターが強制的に変更される
• ツールバー、リンク、またはお気に入りなどが勝手に追加される
• 別の Web サイトに移動（リダイレクト）される
• インターネットに接続していない場合でも、広告や、危険をあおる警告が画面上に表示される。
• インターネットの表示が遅くなる。

いえ、コンピューターウイルスに感染しているわけではありません。
コンピューターウイルス以外にも悪質なプログラムがたくさんあり、それらを総称して「マルウェア」と呼びます。今回の現象はコンピューターウィルス以外のマルウェアである「ブラウザーハイジャッカー」というものが引き起こしています。

「コンピューターウイルス」という言葉が普及しているため、悪質なプログラムは、すべて「ウイルス」と認識しているかたが多いですが、これは誤った認識になります。
ここでは、「コンピューターウイルス以外にも悪質なプログラムはある」ということを、ぜひ覚えてください。

そして、もう1つ覚えていただきたいのは、コンピューターウイルス以外のマルウェアは、「ウイルス対策ソフト」で駆除できない可能性が高く、もっとも有効な手段は、「マルウェアを取り込まないようにする」ということになります。

具体的な例として、マルウェアの一つであるブラウザーハイジャッカーに感染してしまう「きっかけ」をご紹介します。

ブラウザーハイジャッカーに感染してしまうきっかけで一番多い例としては、インターネットを使って、フリーソフトウェア(無料で提供されているソフトウェア）をダウンロードや、インストールする場合になります。

ダウンロードする際の、「Webページ」や　対話形式でボタンを選択していく、通称「インストーラー」において、別のプログラムを「インストールする」か、「しない」の選択肢が表示されている場合が多くあります。

この場合、はじめから「はい」が選択されていることがほとんどで、不要な場合は、意識的に「チェックを外したり」、「いいえ」を押さなければいけません。
よく読まずに「次へ」、「次へ」と押してしまうと、ご自身でインストールしてしまいます。
とくに、海外製のソフトウェアの場合、英語で表示されている内容を理解せずに、インストールすると大変危険です。

これは、いわばお店で何かを購入する際に、店員に「こちらの商品も、ご一緒にいかがですか？」と言われて、よく聞かずに「はい」と答えているのと同じになります。

フリーソフトウェアのなかには、同時に複数のソフトウェアやプログラムをインストールさせて、広告利益を得る代わりに、ソフトウェア自体は、無料で提供しているものが多数あります。
こうしたソフトウェアの抱き合わせは、"バンドル商法"とも呼ばれたりします。

ここでご紹介したものは、一例であり、選択すらできず、強制的に複数のソフトウェアやプログラムを同時にインストールさせられてしまう、もっと悪質なケースもあります。

システムの復元ポイントが作成されていれば、「システムの復元」機能を使って、ソフトウェアを取り込む前の正常な状態に戻れる可能性があります。

なお、システムの復元ポイントは、手動で作成することができるため、ソフトウェアを追加する前に、復元ポイントを作っておけば、万が一の場合、復元機能が利用できます。
ただし、復元ポイントが作成してあった場合でも、追加したソフトウェアなどの影響で必ずしも正常に復元ができない場合があります。

以下のページでは、事前に復元ポイントを作る方法をわかりやすくご説明しています。
よろしければ、こちらもご覧ください。

• VAIOの調子が悪くなったときのために、システム復元ポイントを作成したい