商品情報・ストアシステムステレオハイレゾ対応スピーカー SS-HA1/HA3/HW1 開発者インタビュー
ハイレゾ対応スピーカー 開発者インタビュー すべての人にハイレゾの感動を 新たな次元を目指し誕生した新世代スピーカー ハイレゾ対応スピーカー 開発者インタビュー すべての人にハイレゾの感動を 新たな次元を目指し誕生した新世代スピーカー

ハイレゾの魅力を手軽に、深く楽しめる新世代スピーカーハイレゾの魅力を手軽に、深く楽しめる新世代スピーカー

SS-HA1/SS-HA3が、広指向性スーパートゥイーターをダブルで搭載したわけや、なぜ、バッフル面を大胆にカットしたユニークなフォルムになったのか。そして、音の特長などを聞いた。SS-HA1/SS-HA3が、広指向性スーパートゥイーターをダブルで搭載したわけや、なぜ、バッフル面を大胆にカットしたユニークなフォルムになったのか。そして、音の特長などを聞いた。

スイートスポットの拡大のためにスイートスポットの拡大のために

— ハイレゾ再生のため、スイートスポットの狭さ、セッティングのシビアさ、機器の相性などの問題に対して、SS-HA1/SS-HA3ではどのように取り組んでいったのでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

まず取り組んだのがスイートスポットの改善です。これは通常の高域再生で使われるボイスコイル径が25mmのドームトゥイーターの周波数特性です。30°と60°の指向性に注目してください。
60°辺りですと10kHz以上で激しい落ち込みがあります。つまり高い周波数になるほど指向性が狭くビーム状に音が出ています。これがスイートスポットの狭い原因です。このことは振動板の大きさに起因します。振動板の端と端から出た音は到着までに距離差が生まれてしまい、高い周波数は20KHzになると波長が1.7cm程度しかないため、少しの差で位相がずれていきます。そうすると到着した時に互いに打ち消しあって音が小さくなります。これが指向性の悪くなる原因です。

25mmドームトゥイーター周波数特性

— 改善するにはどうすれば良いのでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

振動板の大きさに問題があるわけですから、振動板を小さくすることが有効です。そこでボイスコイル径が14mm、有効径19mmの小型のドームトゥイーターを採用しました。特性図を見ると指向性が大幅に改善しています。

従来のドームトゥイーターと駆動構造が異なるため、スペック上の口径は19mmと表現しています。
19mmドームトゥイーター周波数特性

— 振動板の大きさでこんなに違うのですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

問題は振動板が小さいので音圧が低く能率が80dB程度のものしかありませんでした。SS-HA3の10cmウーファーのシステムですと何とかなるのですが、SS-HA1のような13cmウーファーのシステムには音圧が足りません。そこで5dB程の音圧アップを目標としました。ただ、5dBとは約3倍なのです。従来比300%という事です。

— いきなり難題ですね。どうされたのですか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]
19mmスーパートゥイーター

まずは磁気回路を最適に設計し直し、マグネットも限界まで大きいものをカスタムで起こしました。素材もストロンチウム系といってフェライト磁石で最も強力なものを採用しています。さらにボイスコイルを銅線から軽量なCCAWというアルミ系の物に変更し巻線も見直しました。おかげでコストはかかっていますが、最終的には5dB向上することが出来ました。
音質的には軽量な振動系と強力な磁石による音離れの良さと、アルミ線の柔らかさ、さらに銅リングの追加やバックチャンバー形状・吸音材の最適化などでかなり良い感じに仕上がったと思います。
これによって指向性が改善し、正面から多少外れた位置でも十分にハイレゾの良さが体験できるようになりました。さらに正面で聞いた時も高域の指向性が広い方がよりハイレゾの良さが出ることがわかりました。特に音の広がりや空間の密度の高さは相当差がでます。ただ、一般のお客さまの使い方を考えるとこれでもまだ十分ではないと感じました。

— どういう事でしょう?

杉山 雅紀 [ SS-HA1/HA3 プロジェクトリーダー ]

低めのローボードなどに置いて、少し高いたとえばダイニングの椅子に座って斜め上から聞く場合もあるかと思いますし、正面でなくほとんど真横にスピーカーが来るような位置で本を読みながら音楽を聴くようなシチュエーションも多いと思います。

— 我が家の使い方などはまさにそういう感じですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

正面から大きく外れた位置、特に斜め上方向の音質を良くしようなどといままでは考えたこともありませんでした。そんな位置で聴く方が悪いと。しかし実際の聴き方を考えるとどうしてもスピーカーの正面以外で聴く場合の音質を良くしたかったのです。ながらで聴いていても、ついつい音楽の世界に引き込まれてしまう。そういう感じがゴールだと考えました。
そこで上面にも小型のスーパートゥイーターを追加しました。これは縦方向の指向性の改善を狙ったものです。小型スーパートゥイーターといえども20KHzで±40〜50°程度しかない指向性を上方向に関しては130〜140°と大幅に向上しています。
ただ高周波で動作する2つのユニットをあたかも1つのユニットのように動作させるため、位置関係が非常にシビアでした。そこでユニットの位置が調整できる治具を作製し縦、横、奥行ともにミリ単位で、場所によっては0.5mm単位で調整を行いました。位置の追い込みは試聴と測定を何度も繰り返し、最後はコンピューターシミュレーションまで活用してベストな位置を決定しました。

ユニットの位置が調整できる治具 コンピューターシミュレーション

— 上側のスーパートゥイーター配置には、そういう意図があったのですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

そうです。ただここで別の問題が発生しました。2wayシステムに裸の小型スーパートゥイーターを追加した原理試作では良さが出ていたのに、ちゃんと箱を作ってユニットを収めるとその良さが全然でないのです。原因はバッフルにありました。小型のスーパートゥイーターの指向性があまりに良すぎるのでバッフルの表面で反射してしまいます。さらには箱の角では回折が起き、これらのノイズが音を濁していたのです。

ディフラクション比較図※イラストはイメージです。回折が完全になくなるわけではありません

これらの問題を解決するために、スーパートゥイーターの周りのバッフルの面積をなるべく小さくして表面での反射を抑えました。また回折を抑えるには音響学的に最適なのは完全な球ですが、なかなか球状のスピーカーは難しい。そこで別な方法を探ると45°でバッサリ落とすのが半球や半端なRを付けるよりも良かったため、バッフルの左右と上方向、さらには上面にスーパートゥイーターを搭載したので斜め上方向も45°で落としてあります。
この形状はデザイナーさんからは面が多すぎてスッキリしない、特に斜め上の45°カットは「ありえない」と拒絶されてしまいました。ただ音的にはどうしても外せない要素でしたので、カットがありなしの2つプロトタイプを作り、デザイナーさんにも比較試聴をしてもらって納得してもらいました。

プロトタイプ

— あのフォルムは音的に重要な意味があったのですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

はい。こちらとしては設計とは別のところで非常に苦労しましたがその甲斐あって、スイートスポットの狭さの問題が解決し、目標であった広い範囲でハイレゾの良さが楽しめるようになったわけです。

スイートスポットの拡大

セッティングのシビアさを改善セッティングのシビアさを改善

— 次にセッティングがシビアな問題があったと思いますが、こちらはどのように解決されたのでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

部屋の影響をなるべく受けず安定して高音質を出せるような工夫が重要になります。そのためにまずはスピーカーの箱から空間へ出るノイズをなるべく減らしました。空間に出るノイズが少なければ部屋の反射を調整する必要性は減ります。バッフル表面の反射や角で発生する回折によるノイズは前述の45°カットの工夫で減らしてありますので、残りはキャビネットから発生するノイズになります。そこでキャビネットの材質にはアルミの押出し材を採用し、ティアドロップ形状にしました。これにより内部の並行面を減らし、定在波を抑えることができます。定在波があると特定の周波数でキャビネットが共振してしまうため、その音がノイズとなり音を濁らせるのですが、その影響を大幅に減らすことができます。

アルミなどの金属は音が響く印象があるのですが、影響はないのですか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

もちろん影響はあります。ただアルミは振動モードがシンプルで周波数が比較的高めなのできちんと対策すると劇的にノイズを低減できます。まずブレース(梁)構造体でキャビネット中央を固定することでキャビネットを補強し振動を抑えています。またSS-HA1では大きい分、キャビネットの表面積も大きいので内部に形状や長さを1cm単位でチューニングした制振材を貼る事で高い周波数のノイズも効果的に抑えています。また、キャビネットの上下には平行面があるため、天板の裏側にも吸音材を貼り、底面には低音を抑えるものと中高音を制御する吸音材を二重に用いることで、内部の定在波を徹底的に抑えています。これらの対策によって音楽再生時にキャビネットに耳を付けてもスピーカー内部の音が殆ど聞こえないくらいノイズは押さえられています。
さらにアルミキャビネットの採用で肉厚を大幅に薄くすることができます。アルミなら形状効果も入るので3〜4mmで済むところ、平板のMDFなどの場合は15〜20mm程度の厚みが必要です。つまり同じ体積でも内容積はアルミの方がかなり大きく取ることができます。ハイレゾでは高周波側を伸ばした設計をするのでバランスを取る意味でも低周波側のレンジも重要です。キャビネットの容積を多くとることで豊かな低音が実現できているのです。

アルミキャビネット内部アルミキャビネット内部

— ノイズを減らすために他になにか工夫があったのでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

あとはスピーカーが直接触れるテーブルやスタンドへの振動の影響も考慮する必要があります。スピーカーの振動がテーブルに伝わるとテーブルから音が出てノイズ源になってしまいます。テーブルは面積が大きいので振動の悪影響も意外なほど大きいのです。そこで重要なのがスピーカー裏側のフットになります。
ブックシェルフ型のスピーカーではフットはユーザーが装着する場合が多く、アフターパーツなどで材質や位置の変更をして音色の変化を楽しむのがオーディオマニアの楽しみにもなっています。しかし一般のお客さまにとっては必ずしも楽しい行為ではないかと思います。そこで今回はベストの位置にあらかじめフットを装着した状態で出荷しています。しかもフットは3点とすることで接地面の状態によらずガタが発生せず確実に接地するようにしています。また、フットの位置も凄くシビアです。というのもキャビネットの振動の振幅が一番小さい位置を狙ってフットを貼る必要があり、ベストな位置から1cmずらしただけでテーブルなどに伝わる振動が大幅に増え、音が曇ってしまいます。

スピーカーフット

— さまざまな工夫があったのですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

キャビネットから空間に出るノイズを減らし、キャビネットからテーブルなどに伝わるノイズも減らした効果で、本当にポンと置くだけで良い音が出るようになりました。デモをするためにさまざまな場所でセッティングを行って痛感したのですがこのスピーカーは本当にセッティングが楽です。今までハイレゾの良さを体験するために必要だった「セッティングのシビアさ」は大幅に軽減することができたと思います。

音質向上へのこだわり音質向上へのこだわり

— そのほかに今回特にこだわった部分はありますか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

ハイレゾは全帯域の解像度が向上しますが、ウーファーの振動板の強度が足りず、キャビネット内の空気の圧力に負けてしまうと、中・高域の解像度が向上しても低域はモッサリとしてしまいます。そこで、普通はアルミなどの金属系やケブラー等の合成繊維系を採用する場合が多いのですが、これらは比較的重いという特徴があります。

— 重い振動板はダメなのですか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

そういうわけではありません。ただ音の方向性として重い振動板はゆったりとした音になりがちです。私は解像度が高いだけでなく、立ち上がりの鋭い、タイトでノリの良い低音を求めていたので重い振動板は合いませんでした。そこで採用したのがソニー独自の発泡マイカ振動板(MRC)です。これはマイカ(雲母)という非常に薄く剥がれる事が特長の鉱石を、パルプに混ぜて発泡させて作っています。発泡させることで密度が低く、軽量で強度が高い事になります。

杉山 雅紀 [ SS-HA1/HA3 プロジェクトリーダー ]

特にSS-HA1では2層抄紙という技術を開発し、ベース材をタイトで力強い低音を担当する発泡倍率の高い第1世代MRC、表層はしなやかでかつキレの良い中音域を担当する発泡倍率の低い第2世代MRCを採用することができました。素材のブレンドを変更して音質を調整するとともに厚みを何度も変えて試作し、軽さ、音質、強度のバランスを限界まで追求しています。 また、SS-HA3は10cmウーファー+19mmスーパートゥイーターという構成で、フルレンジのような鳴らし方のため、第2世代の発泡マイカだけで構成しています。紙も検討したのですが、低音の力強さは圧倒的にマイカが良く、いい選択だったと思います。

杉山 雅紀 [ SS-HA1/HA3プロジェクトリーダー ]

— やはり振動板は軽い方が良いですか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

軽くて強いというのが重要です。音離れの良さと音のキレは他にはない独特の良さがあります。音のタイミングが揃い、低音のアタックなどが気持ち良く聞けるようになります。 次に各トゥイーターの開口部形状ですが、音質や特性を決定づける非常に重要な要素になっています。今回はここも徹底的にこだわりました。それぞれ何種類も試作しベストなものを採用しています。小型スーパートゥイーターに関しても前面は正面方向の音質重視、上面は音の広がり重視と用途に応じて変えています。

何種類も試作された開口部形状

— それにしてもすごい数ですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

トゥイーターが3種類で奥行方向にも振っているのでどうしてもバリエーションが増えてしまいました。すべて削り出しで作成しているので試作費用もかなり掛かりましたが、そのおかげで納得の行くものになりました。
こだわりと言えば、バッフルが2重構造になっています。内側のバッフルにウーファーを取付け密閉も取り、外側のバッフルにトゥイーターを取り付けることで、キャビネット内の圧力や、ウーファーの振動が直接トゥイーターに加わって音を濁すことを防いでいます。

2重構造のキャビネット

— 内側のバッフルは樹脂のようですが強度的には問題ないのでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

通常のバッフルは平板にユニットを取り付ける穴を空けた形になるので構造的には非常に弱いのです。そこで材料の厚みを増して強度を稼いでいます。それに対して今回のスピーカーは45°のカットを入れたこともあり、バッフルの構造が箱状に立体的になっています。この形状効果が凄く効きます。さらに素材に高比重樹脂を使う事で強度を増していますし、内側にあり外観を気にする必要が無いので材料の厚みも限界まで増やしています。裏側にはびっしりとリブで補強が入れてありますし、トゥイーターを取り付ける穴も必要ないので、非常に丈夫なバッフルになっています。
その上トゥイーター群を外側のバッフルに取り付けているので仮に内側のバッフルが多少振動してもトゥイーターの音に影響が及ばないと言うわけです。

— スピーカー端子にもこだわりがありますか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]
スピーカー端子

通常のスピーカー端子は四角い樹脂の箱に取り付けられ、その箱と同じの大きさの穴をキャビネットに空けるのですが、この樹脂の箱が弱い場合が多く、ここが振動してノイズ源になる場合が非常に多いのです。それに対し今回採用した端子はキャビネットに直接取り付けています。つまりキャビネットの開口面積が最小限となっており、振動が抑えられるためノイズ源になる恐れはありません。
さらに重要なのは内側です。そこでクロスオーバーネットワークと接続するのですが、通常は内側の端子板をナットで押さえて止めています。
つまりスピーカー端子→ナット→内側の端子板と2回も電気的な接触を介して信号を流しています。電気的な接触は振動の影響を受け音が濁りますし、何よりナットという全く音質のことを考えていない部品を通った信号は劣化せざるを得ません。そこで今回はスピーカー端子の内側を削り出すことで、直接クロスオーバーネットワークに接続できる構造にしました。これにより振動にも弱い2回の不要な電気的接触を通過することによる劣化を排除するとともに、音声信号がナットという部品を通る事を防いでいます。これで鮮度の高い信号をスピーカーに送り込むことができるわけです。

杉山 雅紀 [ SS-HA1/HA3プロジェクトリーダー ]

それと背面バスレフポートについても、形状についてデザイナーとよく話をしながら、ポートノイズを抑える効果のある広がりのある形状としました。

スピーカーとアンプの相性も重要スピーカーとアンプの相性も重要

— ハイレゾでは機器間の相性も大事な要素のようですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

通常の単品コンポーネントを設計する際はアンプ、スピーカー共に完成した製品をリファレンスとして調整を行います。これはお互い開発中で不安定な音の物に対してチューニングを行う事が難しいという理由があります。ただハイレゾの良さを出していこうとすると組み合わせた時のバランスが非常に重要になってきます。そこで今回はアンプの設計者にお願いしてお互いプロトタイプの段階から組み合わせての音質確認を行いました。

— それほどバランスが重要なのですね。

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

ハイレゾでは単に解像度などの性能が良いだけでは不十分でスピーカーやアンプの存在を忘れて音楽の世界に浸るという体験が重要です。そのためには音のバランスが重要です。また、ストレートな音づくりをしているので機器やコードの良いところも悪いところもわかります。それに、音質のレベルが上がれば上がるほど欲が出てきてもっと良くしよう!となりました。設計も追い込みの段階になると、それこそ連日のように試聴を行い、お互いのリファレンスと比較しながら気になるポイントを見つけては、これはDAC、ここはアンプ、こっちはスピーカーという具合で改善点を指摘し合いながらチューニングを進めて行きました。

— 意見が合わなくて大変ではありませんでしたか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

一種独特の緊張感というか真剣勝負に似た空気というのはありました。でもお互いそういう空気が好きというか楽しんでチューニングできたと思います。その甲斐あって組み合わせでの音質も自信を持ってお勧めできるものになりました。そしてなによりハイレゾを手軽にそして深く楽しんでいただける良い商品になったと思います。

SS-HA1とHAP-S1との組み合わせ

— おすすめの音楽ジャンルなどはありますか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

クラシックやジャズはもちろん、幅広いジャンルを聴いてチューニングしています。
スピード感を重視した音づくりをしていますので、最近のR&B系や意外とアニソンなどもグルーブ感が出てハマると思います。

杉山 雅紀 [ SS-HA1/HA3 プロジェクトリーダー ]

癖がないので、ジャンルを問わず得意です。あえて言えば、生の音の空気感を聴いてほしいと思います。
ここまでハイレゾの再現性を高めるという話をしてきましたが、このことはスピーカーとしての性能を上げるということに他ならず、CDの音も非常にレベルの高い音を出しています。いままでの音源も十分に楽しめるスピーカーになっています。

— 目指したスピーカーが誕生したということでしょうか?

宮田 耕自 [ SS-HA1 音質担当 ]

今まで厳選されたシステムと完全にセットアップされたリスニングルームでしか体験できなかったハイレゾ・オーディオの感動を、一般のお客さまに手軽に楽しんでいただくという目標は思っていた以上に高く困難な道のりでした。しかし、多くの方の協力と情熱、そして数々の技術的挑戦によって今までにない素晴らしい商品ができたと思います。ハイレゾ・オーディオは一度体験してしまうと、もう二度とCDには戻れないと思ってしまうほど素晴らしいものですので、ひとりでも多くの方にこの感動を体験していただければ嬉しいですね。

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