ビジネスPCとして欠かせない強さ。それは日常のビジネスシーンで想定される振動や圧迫や水濡れで壊れないこと。さらに、万一落下などでPC本体が壊れても、ハードディスク内の大切なビジネスデータは保護できること。この強さを確保するため、実際のビジネスシーンを想定した何種類もの厳しい品質試験を繰り返し、その結果の解析から改善点を見つけ、さまざまな強化策を実施。こうして生まれたのが〈G-BODY〉をベースとした、かつてないこだわりの堅牢設計でした。
「マルチカーボン構造」で強固に鍛え上げたボディ。さらにGシリーズでは内部の構造や部品の配置・固定方法、ハードディスク保護の工夫など、堅牢性を徹底追求。強さへの信頼性を極限まで高めています。
ビジネスで想定される落下に対して、使用中にデスクから床に落ちた場合(PC動作時落下72cm(*))と、小脇に抱えた状態から誤って落とした場合(PC非動作時落下90cm(*))を想定して試験を実施。さらに、PCの前面、側面、背面それぞれの角からの落下を想定して合計26方向から落下させる多面落下試験(PC非動作時落下40cm(*))など、実際のビジネスシーンでの使用状況を考えたさまざまな厳しい品質試験を行っています。
使用中のキーボードに誤って水をこぼしてしまった場合を想定し、防滴試験(*)(200cc)を実施。ボディ手前と中央の底面に設けた水抜き穴からかかった水を外に排出し、水漏れによる電気ショートなどのトラブルに配慮しました。
Gシリーズは、フラットな天面と突起のない形状が特長。この形状により、一点に加えられた圧力も面に分散することができます。満員電車での圧迫、手や肘で誤って天面を強く押してしまったときなどのボディの破損を防ぎます。
ビジネスでのハードな使用環境を考慮して、Gシリーズでは液晶に表面硬度を飛躍的に高める「ハードコーティング」処理を採用しました。これにより、ひっかき傷や擦れてできる表面の細かな傷がつきにくく、液晶を長く美しく保ちます。この優れた耐磨耗性を確認するため、5Hの鉛筆を500gの加重で擦る鉛筆ひっかき試験(*)を実施しています。
落下など、本体の異常な動きをセンサーが感知。ハードディスクの磁気ヘッドを退避させてディスク面の破損を防ぎ、大切なデータを保護します。センサーには、感度設定も可能な〈縦・横・高さ〉の3軸加速度センサーを採用し、微少な異常動作も敏感にキャッチします。
VAIOオーナーメードモデル/法人向けカスタマイズモデルなら、記録媒体にSSDを選択可能。 衝撃時に磁気ヘッドとディスクが接触しないSSDは、ハードディスクと比べて、耐衝撃性がより優れています。また、ハードディスク特有のモーターやディスク、ヘッドに関わるトラブルもありません。もしものときも頼もしく。もっと外出先でもアクティブに活用できるよう、さらに衝撃に強いボディソリューションを。
過酷なビジネスユースで想定される水準を超える、厳しい評価基準を設定。それに基づく試験を実施し、信頼性の向上をはかっています。
数万回連続でディスプレイの開閉を行い、ヒンジや液晶の強度を確認。
デスクで使用している状態を想定し、動作状態で72cmの高さから底面・側面など3方向で落下させ、動作を確認。
底面・側面などの6方向に対して瞬間的に衝撃を加え、動作を確認。
PCの前面、側面、背面それぞれの角からの落下を想定して合計26方向から落下(40cm・PC非動作時)させ、動作を確認。
前後/上下/左右方向に対して、それぞれ動作/非動作状態で振動を与え続け、障害の有無を検証。
工場から出荷されてお客様のお手元に届くまでの輸送過程において、梱包状態で受ける振動や衝撃を想定した試験を実施し、動作を確認。
PC動作中にキーボード面に200ccの水をこぼし、排水した後、作業中のデータを保存するまでの一定時間の動作を確認。
本体一点に、手のひらサイズで20kgf(*)、親指サイズで7kgf(*)の圧力を連続して加え、状態を確認。
本体の隅、3カ所を固定し、1カ所に圧力を加えて状態を確認。同じ試験を、それぞれ4カ所について実施。
本体天面に150kgf(*)の圧力を加え、満員電車などの棚やトラックの荷台を想定した振動を与え、動作を確認。
液晶のガラス面に直接一点加圧して、液晶とガラス面の状況を確認。
「鉛筆ひっかき値試験用鉛筆」を使用し、500g加重でこすっても液晶表面に傷がつかない鉛筆硬度の最大値を測定。
想定される使用環境を考慮し、低温、高温、高温高湿環境の中で、PC本体を長時間保存。保存後、動作を確認。
樹脂で固めると鉄やアルミをはるかにしのぐ軽量、高強度、耐熱性に優れた材料になるカーボン(炭素)繊維。航空機やレーシングマシン、スペースシャトルなど剛性と軽量化が極限まで求められる分野で活躍するこの素材に、VAIO開発チームは、モバイルPCのボディ素材として早くから着目。試行錯誤を繰り返した後、2003年秋に日本のPCで初めてマルチレイヤーカーボンファイバー(カーボンファイバー積層板)をVAIOに搭載しました。マルチレイヤーカーボンファイバーは、従来のマグネシウム合金と比べて約30%軽量化しながら、約2倍の強度を実現。この素材をGシリーズでは天面と底面に採用しています。
優れた強度と軽量化の両立に妥協を許さないVAIOは、カーボン素材をボディの一部に使うのではなく、ボディのほぼ全面に使用するというテーマに挑戦。フラットな天面はもちろん、内蔵の部品やドライブ、端子類などで複雑な形状となる底面やパームレスト面でも、マルチレイヤーカーボンファイバーとカーボンモールド(カーボンファイバー強化プラスチック)を使い分けることで、高精度な成形を実現。さらに進化したカーボン技術により、軽さと強さという相反するファクターを高次元で両立させた「マルチカーボン構造」を完成させました。