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“ウォークマン”Xシリーズ 開発者インタビュー 
“ウォークマン”史上最高峰モデルを目指して

  • 01.Xシリーズの概要について
  • 02.メカ設計とデザインについて
  • 03.塗装と仕上げについて
  • 04.ソニースタイルモデルについて
  • 05.ユーザーへのメッセージ

02 メカ設計とデザインについて

“ウォークマン Xシリーズ”のデザインコンセプトは?

清水
タッチパネルを採用した“ウォークマン Xシリーズ”には、いままでの“ウォークマン”のような十字キーがありません。そのためシンプルなボディ表面の表情をどのようにデザインするかが、デザイナーとしていちばんのテーマでした。
さらに、“ウォークマン”は音楽を聴くためのツールなので、ポケットの中に入れたまま操作できるなど、使い勝手を高めることも大きな課題でした。
堀本
私は、外装の設計を担当していますが、“ウォークマン Xシリーズ”では、外観部品としてアルミダイキャストを採用するなど、メカ的にも新しいチャレンジをしています。そうした技術面の進化を達成しつつ、いかに品位の高いデザインのモデルに仕上げるか、清水さんと相談しながら開発を進めました。

“ウォークマン Xシリーズ”

実際にはどのようにデザインを進めていったのでしょうか?

清水
まず、最初はボディ全体の構成からですが、今回の“ウォークマン Xシリーズ”では、早い段階で“ウォークマン Sシリーズ”のフレーム構成を継承することに決定しました。そこで、まずボディの大きさや薄さから詰めていきました。
堀本
基本は最小化なんです。最小化はソニーのDNAとも言えるものですから。高性能・多機能ゆえに“ウォークマン Xシリーズ”はシステム基板も大きい。でもデザイナーは小さく薄くしたい。設計開発の立場からするとマージンをとりたいころなんです。常に、ギリギリのせめぎあいでした。
清水
デザインは、フレームや構成する部品によって制約されますから、0.1mm単位での調整はごく当たり前。“ウォークマン Xシリーズ”では0.05mmといった単位でデザインを追い込んでいます。ボディのR(曲率)もそうですね。側面の微妙なRも、すごく微妙な数値でコントロールしています。
堀本
そうしたデザインのこだわりに応えるために、こちらも電子パーツも薄くしたものを開発したり、選定にこだわったりと積極的に開発を進めました。

清水さん

“ウォークマン Xシリーズ”ではデザイン性と操作性の高さを両立したボタン配置も特徴ですが。

清水
ボタンの配置や形状も含め、シンプルなボディにどんな表情をつけるかという点が大きなテーマでしたから。プレイ・送り/戻し・ボリュームのボタンの配置はもちろん、途中からはホールドのボタンも特長のある動きにしたいと考え…。ボタンの位置をサイドや裏にしてみたりと、相当な数のモックアップを作って検討を重ねました。
堀本
新しいボタン配置のデザイン案が出来るたびに、技術的に可能か、ひとつひとつ検討していくのですが、ここでもかなりの時間がかかりました。
清水
最終的に、HOMEボタンはこれまでのモデルを踏襲する意味で丸型に。ホールドボタンはボディ裏側にしようと決めて。これだと、ポケットのなかでもブラインドで使えるのです。さらに、このホールドのボタンとプレイ・送り/戻し・ボリュームのボタンのブロックをひとつのユニットとしてまとめると美しいのでは、とデザインを詰めていきました。

堀本さん

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