上位機種である“ARシリーズ” “NAシリーズ”の設計思想である「心地よい音」の再現を引き継ぎ、奇をてらわずに音楽の作り手の想いが素直にリスナーに伝わる、音楽の持つ躍動感や空気感をありのままに伝えるスピーカーを目指しました。さらに、音を犠牲にしない範囲で設置性を考慮したサイズも含めて、ご家庭でより身近にお使いいただくスピーカーとして吟味しました。
スピーカーは、エンクロージャーからの発せられる微小な領域のノイズをどのように処理するかで、聴こえてくる再生音が大きく異なります。スピーカー・ユニットを支える要となるバッフル板は、ユニットの強力な振動をしっかりと受け止める、30mm厚のバッフル板を採用しています。さらに“ARシリーズ” “NAシリーズ”と同様に、バッフル板と後部エンクロージャーとの接合方法を、ユニットの振動方向に押し当てる事で、損失の大きい接合方法を採用。強力なユニットの直接振動をバック・キャビティ側に伝えにくい構造をとっています。また、形状についても上位機種同様の形状を採用しました。トゥイーター部のディフラクションを低減し、かつウーファー部にはバッフル効果を期待するソニー独自の形状です。特定の周波数での定在波を排除する効果もあり、デザイン面のみならず音質面での貢献が大きい形状です。
トゥイーター部には、“NAシリーズ”で開発した、25mmソフトドーム型のメイントゥイターと、それをアシストする19mmソフトドーム型トゥイーター2個で構成される「I-ARRAY(TM) System」を採用。スピーカーユニットは、受け持つ周波数が高くなるほど指向特性が狭くなり、その特性はユニットの口径で物理的に決まってしまいます。口径が狭いほど指向特性は広くなりますが、大型のフロア型システムとして必要な音圧が不足しがちです。このため、メイントゥイーターと2個のアシストトゥイーターの3つのユニットを使用することで、広い指向特性と十分な音圧の確保を実現しました。広い指向特性がもたらす自然な音楽の再現を採り入れることにより、表情豊かで、生き生きとした音楽を再現します。さらに、広い指向特性によるサービスエリアは、リビングなどでご家族でくつろいで音楽を楽しんでいただくことにも適しています。
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