パワーアンプの電源部の要であるブロックコンデンサには、ピュアオーディオグレードの部品を搭載しています。端子は、無酸素銅素材にダイレクト金メッキを施すことで接点の接触抵抗と、ひずみを排除。内部には、オーディオ専用の高品位のアルミ電極箔を採用し、更に電極を分割し、各電極ごとに端子と接続することで、電流の集中を避けた低インピーダンス設計をすることで、リズミカルな低音感と、澄んだ中高域を得ています。電源トランスは、このクラスで最大級のコアサイズを投入。一次、二次間の分離が良く、ACラインからのノイズが入りにくく、また、一次・二次巻線共に太い電線を採用することで、高いオーディオ性能を発揮します。また、デジタル回路用の電源も、シャーシへのグラウンド接続を大幅に改良。ノイズ除去フィルターを備えたデジタル用電源回路により、電源回路から発生するノイズを大幅に低減することで、セット全体の音質を高めています。
ソニーでは、自動音場補正技術『D.C.A.C. EX』や独自のデジタル信号処理技術などにより、家庭におけるホームシアターの実現での困難を解決してきました。
それらのすべての技術をTA-DA5800ESに搭載。室内の形状などに起因するスピーカー配置や、家庭における再生音量の問題などを改善し、映画館と同様に臨場感豊かな再生が容易に実現できます。
これらの補正機能を最適に使うことにより、最小単位として、フロントに2本、サラウンドに2本の合計4本のスピーカーを使用すると、9チャンネルの音場を再現できます。例えば、背面の壁がリスニング位置に近いためにサラウンドバックスピーカーを配置できない場合でも最適なサラウンド再生を楽しめます。
「サウンド・オプティマイザー」は、映画制作時の音量と再生時の音量の違いが原因で発生する聴感上の周波数特性の違いを補正する機能です。音量の変化により、低音や高音が聴こえにくくなる人間の聴感特性に対して、聴感補正フィルタをリニアに変化させて補正することで、正確で高性能な聴感コントロールを行います。これまで、こうした聴感補正は、フロントやサラウンドスピーカーの能率(出力音圧レベル)の差が大きすぎるため、十分な補正ができず効果も得られにくいものでした。しかし、TA-DA5800ESでは、自動音場補正機能「D.C.A.C.EX」 での測定時に各スピーカーの能率を測定することで、あらゆる音量に対して、位相の変化にも対応した最適な聴感補正カーブを発生させる仕組みを開発・搭載しました。
たとえば小音量での再生では、低音不足や音の響きなどの微細な情報が聴こえにくくなり、スケール感や空間の広がりが失われがちですが、「サウンド・オプティマイザー」(*)が最適な聴感補正を行うことにより、小音量再生時でも、作り手が意図したバランスで映画特有の臨場感や音場感などを損なうことなく楽しむことができます。 「サウンド・オプティマイザー」(*)は「スピーカーリロケーション with A.P.M.」とあわせて、ホームシアターが抱える問題点を解決する機能です。
* 「サウンド・オプティマイザー」は自動音場補正機能の測定値を基準に補正を実行しますので、動作させるには自動音場補正を実行した上で、アンプ本体のフロントパネルかリモコンのボタンで「サウンドオプティマイザー」を「LOW」または「NORMAL」にしてください
高精度なデジタル処理と、フロントスピーカーの位相特性にその他のスピーカーの特性を合わせる「A.P.M.」により、精度の高いファントム定位を実現(*)。スピーカーの音源位置をサラウンド再生の理想とされる位置と角度に「再配置」します。定位に優れ、つながりのよい音場を再現できます。「スピーカーリロケーション」は、9.1chのスピーカーのすべてに対応しているので、スクリーンのサイズにより、フロントハイスピーカーの間隔が広すぎる場合も、理想的な位置に補正できます。また、サラウンドスピーカーの左右の位置がずれている場合や、部屋の四隅にフロント、サラウンドスピーカーを配置したような場合でも、理想的なスピーカー配置での音場再現ができます。このほか、サラウンドバックスピーカーを配置できない場合でも、「スピーカーリロケーション with A.P.M.」がサラウンドバックスピーカーを生成できます。「バーチャルフロントハイ」との併用により、フロント2本、サラウンド2本の最小のスピーカーでも9.1chと同等の音場を再現できます。
* DA5800ESでは、『A.P.M.:OFF』でも動作します
ソニーの自動音場補正機能「D.C.A.C.」は、付属の測定マイクロフォンを使い、部屋の音響特性を約30秒で自動測定し、距離、レベル、音圧の周波数特性を精密に補正する技術です。「D.C.A.C.EX」は、この「D.C.A.C.」をベースに、「A.P.M.」と「スピーカーリロケーション」を加えて、フロントハイを含む全てのスピーカーにおいて理想的なホームシアターの設置環境を構築します。また、TA-DA5800ESでは「A.P.M.」と「スピーカーリロケーション」を独立して動作する事が可能です。
マルチチャンネル再生は、フロント、サラウンド、フロントハイ、センターの全てのチャンネルに同じスピーカーを用いて音圧と位相の両方の周波数特性を一致させておくことが理想です。しかし家庭では、異なるスピーカーを使うケースがほとんどです。
自動位相マッチング機能「A.P.M.(Automatic Phase Matching)」(*)は、フロントスピーカーと異なるスピーカーをサラウンドやフロントハイ、センターに使った場合でも、位相特性をフロントの特性に合わせて揃えることでチャンネル間の音のつながりを向上させる技術です。すべてのスピーカーをフロントスピーカーで構築したかのような、気持ちのよいつながりのあるサラウンド空間を再現。フロントスピーカーの特性は変更せず、他のスピーカーの位相特性だけを補正するので、フロントの音質への影響無く、壁反射による位相の乱れ、ホーン型/コーン型/ドーム型といったスピーカーの形式の違いに起因する位相特性のズレも正確に補正します。
* 「A.P.M.」は自動音場補正機能に組み込まれているので、動作させるには自動音場補正を実行した上で、アンプメニューにて「A.P.M.」を「AUTO」にしてください
センタースピーカーやサブウーファーを使わない場合、それぞれの情報は左右のフロントスピーカーに振り分けて再生します。アナログダウンミックスでは全チャンネルのデジタル信号を、一度D/A変換して9.1chと同じ状態のアナログ信号として生成し、アナログのミキシング回路でフロントスピーカーに振り分けられます。アナログ回路のダイナミックレンジはD/Aコンバーターの性能よりも30dB程度優れているため、S/Nの劣化が少なく、情報量の欠落やセンタースピーカーがないことによる音場感の不足を最小に抑えられます。これにより、センタースピーカーやサブウーファーを設置できない環境でも、音場感豊かなサラウンド再生が楽しめます。
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPE)の協力でおこなったダビングシアター「ケリーグラントシアター」の測定データを詳細に解析し、スクリーン内の高さ感を表現している反射音成分を改めて抽出・再現したことで、まさに映画館が持つ高さ感を表現します。ホームシアターではサラウンド側の高さ感は比較的再現しやすいですが、画面側の高さ感の再現はとても難しいものでした。「HD-D.C.S. フロントハイ」は、この画面内の高さ感の表現に成功。スクリーン全体から迫力ある映画サウンドが飛び出してくる、まさに3D時代にふさわしい音場モードです。 HD-D.C.S.では、以下の3つのモードを実装しています。
■スタジオモード
ニアフィールドでミックスしているときの残響量を再現するモードです。その反射、残響量は必要最小限度になっていますが、一般家庭よりはるかに大きなダビングシアターの響きは反映されています。 映画館の持つ響きがなく、映画館で聴く音に比べて残響量が少ない再生(A.F.D.モード)より潤いとつながりがよく、それでいて細かい音も詳細に聴きとれる、オーディオファイル向けのモードです。
■シアターモード(初期値)
オリジナルのシアターミックスを作っているときの残響量を再現するモードです。映画館で聴いている感覚に最も近く、映画の迫力と大きな空間を楽しめます。 また音量を絞った時にセリフが聴きやすい特長があります。これは映画館の残響が人間の声を聴き取り易くする量と同様に調整されているからで、夜間の映画観賞に欠かせないモードです。
■ダイナミックモード
反射、残響音をダビングシアターよりも増やしたモードです。映画館の残響の規格が決まる前に比較的多く存在した映画館の残響量で、古きよき時代の映画館らしさを再現しています。
プロジェクター等を用いたホームシアターで音楽ソフトを楽しむ際などに、スクリーンの下方向からボーカルが聴こえ、映像とマッチングしない事に違和感を持つ場合がしばしばあります。特に2チャンネルで収録されているコンテンツの場合、大画面とスケールが合わない場合も多く見受けられます。 高い位置にあるフロントハイスピーカーを利用して、ステレオ音源全体の位置を画面にマッチされるのがボーカル・ハイトモードです。音場はリッチにしつつ、フォーカス感は壊さないようにチューンし、リバーブを一切加えず、初期反射音群だけで構築しました。また、歌手の声が映像の位置と同じ所から自然に出るようになりますので、テレビ放送のステレオ音声をマルチチャンネル化して楽しんだり、ブルーレイなどのマルチチャンネル音楽ソフトをより楽しめるモードとして、幅広く音楽コンテンツの再生用として効果があります。
音楽配信サービスの普及に対応し、さまざまな音楽ファイルの再生に対応しました。また、192kHz/24bit 5.1ch信号(WAV/Flac)に業界で初めて対応。マルチチャンネル収録されたハイサンプリング音源の楽曲もより高音質で楽しめます。 (前面のUSB端子からのUSBストレージ再生も可能です。)
* 2012年9月3日広報発表時点
「高音質ハブ型高速ネットワークエンジン」には、高音質の4ポート・スイッチングハブを搭載。アンプ側にスイッチングハブを備えることで、NASとアンプを直結できたり、ノイズ源となる可能性のあるパソコンを別のスイッチングハブを経由させることで信号経路的に遠ざけたりと、音質に配慮したネットワーク接続ができます。また、TA-DA5800ESでは新たに使用していないポートの回路動作を個別に停止できるようになりました。信号のない入力回路のノイズの増幅を停止することで高音質を実現します。
* 2012年9月3日広報発表時点
一方「ダイレクトクロッキング・コンストラクション」はDAコンバーターの音質を阻害する最大の要因となるクロックの乱れ(ジッタ)を低減する画期的技術です。一般に高速サンプリング周波数を扱うAVアンプのDA変換システムは、データとクロックが信号源デバイス(同軸入力、HDMI、ネットワークなど)で生成され、DSPで信号処理された後DA変換されますが、デバイスの配置もこの順番に配置するのが普通です。
「ダイレクトクロッキング・コンストラクション」は、DAコンバーターの高音質化を実現するために、マスタークロック源とDAコンバーターをプリント基板上で物理的に近距離に配置し、電気的には ノイズ発生源であるDSPを離して配置することで、デジタルオーディオ再生における、S/N、情報密度を改善しました。
近年増加している低音域の充実した音楽作品の再生音質や、映画再生時のSEの分解能や迫力を高く維持するため、シャーシ剛性を高く設計したメタル・アシスト・ホリゾンタルFB(Frame and Beam)シャーシを搭載。このシャーシは、まずフロント/バック/左右のシャーシ4面で構成されるフレームを合理的に結合、補強することで箱としての基本強度を高めています。またシャーシ底面には、金属製の強力な補強ビームを装備して、面がたわむことを防止しています。たとえば電源トランスの重量によるシャーシ変形を防止し、内部の各基板もしっかりとホールドしています。こうした合理的で強度の高いシャーシにより、大きな音圧がかかったときに発生する部品の振動レベルが下がり、音の濁りが防止され、スピード感と量感の両立した低音を実現しました。例えば、グランカッサやティンパニーの連続強打時に空間に放たれる空気の揺れ、映画の衝撃音、爆発音などの迫力が高度に再生できます。また音楽再生においてはリズム感、エンターテインメント性ともに良質で強力な再生を実現しています。
サラウンド再生の基本的な構成である5.1chに、左右のフロントスピーカーの上方にスピーカーを配置することで、前後左右に加えて高さ方向の音場表現を可能にするもの。音場再現に高さ方向が加わることで、音場の立体感がより高まり、さらに臨場感豊かなサラウンドが再生できます。さらに、9chのアンプを装備していますので、9.1chの音場を楽しむことも可能です。
※ サラウンドバックチャンネルを配置した7.1chサラウンド方式の場合、ドルビープロロジックIIzは選択できません
DTS-HD Master Audioの標準的な構成である7.1ch(フロントL/R、センター、サラウンドL/R、サラウンドバックL/R)に加え、フロントハイのL/Rを加えた9.1chを基本とした最新のサラウンドモード、DTS Neo:Xに対応しています。9chアンプ搭載で、9.1ch音場を本機一台で楽しむことが出来ます。
音声圧縮のエンコード/デコードに伴い発生する可聴帯域外のノイズ成分を、独自の高度なデジタル処理で除去する技術です。可聴帯域内の成分追加・補完などは行わないことから、音源を歪めずに再生できるため、BS/地上デジタル放送(AAC)、DVD(ドルビーデジタル、DTS)などの圧縮音源ソースを高音質で楽しめます。
スーパーオーディオCD/CDプレーヤー「SCD-XA5400ES」をフロー制御により動作させる「H.A.T.S.」をHDMI伝送に搭載。アンプ内のDA変換器の近くに配置したマスタークロックでオーディオ信号を再構築することにより、フォーカスや音場感が改善し、低音の力強さも加わり、音楽再生のクオリティーが向上。
9つあるHDMI入力端子のうち、「入力2」と「入力3」を高音質性能を高めた入力「for AUDIO」として備え、ブルーレイやCDの高音質ソースをクオリティーの高い状態で再生できます。
※ 「for AUDIO」入力は、他のHDMI入力と同じように、映像・音声両方の信号をやりとり可能です
ブルーレイディスクの最新のロスレス音声フォーマットに対応。
「ドルビーTrueHD」および「DTS-HDマスターオーディオ」は、ともにロスレスコーデックと呼ばれるもので、記録ストリームをデコードするとエンコード前のPCMと同じデータが得られます。したがって原理的にはリニアPCM記録再生と同じデータが得られ、音質も同じになるとされています。しかし実際には、デコード時にDSPが発生する電気ノイズが従来のコーデックよりはるかに大きいため、DA変換回路上に音質に有害なジッタを発生させやすく、音質をリニアPCM記録と同じにすることは難しさをともないます。そこで、ジッタを起こしにくいデコードエンジンに進化させ、ロスレスなら同じという固定観念を打ち破る、ソニーならではの高音質ロスレスデコードを開発。ハイビジョン時代にふさわしいブルーレイディスクなどに採用されたロスレス圧縮音声の高音質再生が可能になりました。
HDMIやデジタル音声伝送により、デジタル信号から分離したマスタークロックに原理的に含まれるジッタを排除する技術です。この技術により、高いS/N感と美しい音色を再現できます。ブルーレイディスクの新フォーマット音声のみならず、リニアPCMや従来の圧縮音声を用いるDVDにも有効で、HDオーディオ時代にふさわしい音質の向上を実現しています。
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