建築物の設計は、意匠、構造、そして設備設計に分かれます。蒼設備設計は照明、電気、空調、給排水など設備設計や技術コンサルティングを行う会社です。オフィスビル、官庁、病院、学校など年間50棟ほどを手がけています。
仕事はパソコン作業が中心です。細かな図面が多くパソコンディスプレイもなるべく大きな画面を選択しています。設計手法によって必要な情報が変わってくるので紙の参考資料や書類などをたくさんデスクの上に開きます。その紙の山から必要な情報を探す手間やスペースを効率化したいと考えていました。デジタルペーパーを横に置いて参照しながら設計作業をすることで解決しました。
以前からソニーの電子書籍リーダーを愛用していました。あのような見やすさでもう少し大きなサイズが欲しいと考えていたので、デジタルペーパーは発売後すぐに購入しました。液晶と違いデジタルペーパーは紙に近いので違和感がありません。バッテリー充電に縛られないというのも大きなポイントでした。私はデジタルガジェットが好きですが購入には検討を重ねるタイプです。自分のライフスタイルに合うかどうかが重要です。それを踏まえて使い勝手が良いものを選択します。
顧客との打ち合わせにもデジタルペーパーを持っていきます。過去の議事録など紙の束を持っていくことがなくなりました。設備設計に関連する空調や測定器などの専門機器メーカーはカタログや取り扱い説明書をPDFで提供しています。それをデジタルペーパーに収めておくと必要な時にすばやく参照できます。
検討業務の打ち合わせにおいて一番大切なのはスピードです。顧客の他にも社内チームはもちろん、社外の協力会社など多くの人が関わるので時間的な余裕はありません。疑問や課題が発生した際に、手元に資料があり確認のための時間を掛けずに解決していくことが大切です。
最近では電気代削減や環境負荷低減のための環境コンサルティング業務も増えています。情報収集のために建築関連の学会への出席もあります。そんな時は主催者から事前に配布されるPDFの論文抄録集をデジタルペーパーに収めて出掛けます。A4サイズなので論文をほぼそのままのサイズで見ることができます。気づいたことをメモやマーキングもします。ノートパソコンよりもバッテリーが長持ちするので便利です。
デジタルペーパーに資料や書類が全て収まるので、紙で見ることが減りました。ノートパソコンの使用頻度も減りました。紙を持ち歩くこともなくなったので鞄が軽くなり、打ち合わせや出張は身軽です。移動中の電車でも確認ができるので便利です。プライベートではアウトドア道具のマニュアルや、旅行先の地図をPDFにして持って行くこともあります。ギター練習の楽譜にも役立っています。
デジタルペーパーで情報を探す際には2分割された見開き画面表示が見やすく、表示が小さくてもしっかりと文字も認識できて探せるので便利です。今後は表示スピードが高まると良いですね。ドラッグ&ドロップでファイルのやり取りが気軽に無線転送できることや、白黒に加えて赤色表示できることを期待しています。