法人のお客様デジタルペーパー 事例紹介 Digital Paper VOICE
東京医科大学 救命救急センター 救急・災害医学分野 センター長 准教授 織田順 様
東京医科大学病院 救命救急センター
東京消防庁とホットラインで結ばれており、救急現場で救急隊が重症と判断したものについて24時間365日体制で受け入れている。全国約270、都内26ヵ所の救命救急センターの中でも搬送件数の多い都市型救命救急センター。
すき間時間に仕事を効率的に進めることができます

救急救命ということで病院としてのイメージを想像されがちですが、診療業務が2割、残りの大半は大学病院としての研究や教育が主体で、紙仕事がとても多い現場です。

未処理の仕事の書類が溜まっていくことがストレスでした。パソコンの中に仕事を溜めていくと抜け漏れが発生してしまっていました。そこで、以前は期限のある仕事は全て紙に印刷してクリアボックスに期限ごとの日付で整理収納していました。週2、3回は泊まりの出張があり、やりかけの仕事はクリアボックスの中から書類の束を持ち歩いていましたので荷物が多くなり大変でした。

それが今では薄くて軽いデジタルペーパーで済みます。デジタルペーパーに「やりかけの仕事」を集約しました。おかげで会議や学会のすき間時間に仕事を効率的に進めることができます。雑誌などへの執筆もしており、その校正作業でデジタルペーパーに手書きで追記して出版社にPDFをメールすることができるので楽になりました。鞄の中身はデジタルペーパーとノートPCだけです。

デジタルペーパーには医療情報は収納していません。患者様のプライバシーに触れるため、院外への持ち出しが禁止されているからです。デジタルペーパーには、医療情報以外の原稿、アイデア、業務情報を暗号化して入れてあります。学会での講演や大学での講義資料、論文執筆のための参考文献、大量の校正原稿など一つずつが分厚くてとても紙では持ち歩けません。


手で書くことで考えが深まる

医療には多くの不確定な要素が含まれます。「こうではないか?」という仮説を立てては考えを整理していきます。そんな逡巡を重ねるプロセスに手書きは向いています。頭の中で思い浮かんだことを書き止め、迷っては戻り、他とのつながりを巡らせるわけです。アイデアは書くことで整理されていきます。これらをキーボードでテキストを打っていくのはあまり馴染みません。

図解やイラストを描くこともします。例えば、心肺停止など治療のアルゴリズムや医学教育教材についてのアイデア模索などテキストでまとめることは不可能です。思いついたら流れを止めずに、パッと吐き出すようにペンを走らせ瞬間的に書きとめます。他の手書きデバイスと比較して、デジタルペーパーの使用感覚が優れています。まるで紙のような書き心地です。

自分で作成したToDoリストのテンプレートが役立っています。1日の予定を1ページにして、仕事もプライベートもメモしています。パソコンやスマートフォンからのデータ入力も良いのですが、手書きで大きな字でグシャグシャと書くことが私には合っています。


デジタルペーパーの魅力は自分で引き出すもの

デジタルペーパーはウェブサイトでみつけて、これは良いと直感して購入しました。仕事の中でデジタルペーパーにどんな役割を与えるか、自分なりの使い方や方法を見極めるのに1ヶ月ほど掛かりました。「デジタルペーパーではアイデアを書いて考える、パソコンではそれを清書してまとめる」という使い分けです。

常にデジタルペーパーを持って歩いています。学会や会議では「それ何?」と尋ねられることが多いです。その人のワークスタイルに合うのであれば導入してみると良いと思います。デジタルペーパーは実際に使い込んで、自分の仕事に合った使い方を探していく必要がある製品だと思います。他のデバイスとの違いに気がつかず、同じようにみてしまう人も多いかもしれません。

プライベートではピアノを弾くので五線紙として活用しています。演奏しながらも音符が見やすく、ページもめくりやすいです。5歳の子供のための手作りおもちゃについての設計アイデアなんかも思いついたらすぐにスケッチします。

取材日 2016年2月
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