法人のお客様デジタルペーパー 事例紹介 Digital Paper VOICE
福岡大学病院 医療情報部 教授 志村英生 様
福岡大学病院 医療情報部
1973年に開設された福岡大学病院は、病床数915床、職員1,976人(2014年4月1日現在)の福岡市西南部地区と周辺地域の中核的医療センター。医療情報部は2009年から導入された電子カルテのシステム管理や個人情報を保護しながらの有効活用、さらには2016年1月に稼働した新システムの構築と管理を担当。
デジタルペーパーの最大の良さは画面の大きさ

先日、大学各学部の関係者が集まる会合でデジタルペーパーを使っていると、「それ何?どこで買えるの?」と注目を浴びました。特に、手に持ったときの軽さに驚いていました。皆さんも忙しい業務の中でちょっとした空き時間に、紙を持ち歩かず自由に英語論文を読みたいと言います。液晶にはないデジタルペーパーならではの画面の見やすさと、長時間バッテリーにも興味を持つようです。

さまざまなタブレットも発売され使っていますが、仕事の横に置いておくマシーンとしてはデジタルペーパーが一番良いです。パソコン画面でメインの作業をしながら、参考資料を表示したままのデジタルペーパーが手元にあると仕事がはかどります。この作業感覚がすごく良いと感じています。


論文を読み添削する、毎日に欠かせません

デジタルペーパーは研究室や自宅で毎日使っています。A4サイズの書類や論文がほぼそのままのサイズで見られることが魅力的です。このサイズに慣れると小さいサイズの他のものは使えなくなります。就寝前にベッドでも書類を読むほどです。出かけるときはスマートフォンとデジタルペーパーを持っていれば充分です。必要な情報はスマートフォンで調べて、デジタルペーパーでは書類を読む。おかげで荷物が以前よりも圧倒的に軽くなりました。学会にも持って出かけます。頭の中のイメージをデジタルペーパーにメモします。デジタルペーパーはまさに紙に「書いている」という感覚が伝わります。

大学院の学生の論文添削にもデジタルペーパーを使います。提出される論文には本文だけでなく、引用論文も加わるので紙にプリントすると1cmもの厚みになります。これが添削する人数分になるわけなので紙資料を持ち歩くのはとても煩雑です。論文審査会にもデジタルペーパーを持参して、手元で参照しながら質疑できます。

仕事のメインは、院内の医療情報システムの管理を行うことです。月曜日のみ外来診察をしています。診察では電子カルテへキーボードから入力しています。入院、手術の同意書や問診表など診療の現場にもデジタルペーパーのようなものが将来的に浸透するかもしれませんね。紙を印刷して、患者様にサインをもらって、スキャンをして、アーカイブする。これらの手間がなくなるのは効率的です。真正性をどう担保するかが重要です。


身の回り全ての紙資料を電子化しています

紙書類をスキャナーで取り込むスタイルを7、8年前に始めました。「これは紙で保管、これはデータで保管」というバラバラな整理方法を統一して、身の回りにある全ての紙資料をデータ化することに決めたのです。それ以来、現在に至るまでずっと続けています。

大学病院ではそれぞれの部門内や他部署と連携する会議がとても多く、そこでの決議・検討事項のために配布される紙資料は膨大です。たった数週間の間に写真のように紙が山積みになります。これらの資料も全てスキャナーで読み込んでデータ化します。その日のうちに日付のファイル名をつけてデジタルペーパーに保存しています。見返すことは少ないですが、気になったことは数年前の会議資料でもスキャナーでOCR処理しているのでテキスト検索することもできます。スキャニング後の紙資料は機密情報も含まれるので、専用容器に収めて廃棄処分してもらいます。机の上や研究室の棚が紙書類で溢れることはありません。

書類の整理方法を昔からいろいろ工夫してきました。その人の机の上には、その人の性格が反映されますね。能力の高さとは別ですが、整理された机の人は、頭の中もスッキリ整理されているのではないでしょうか。

取材日 2016年2月
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