70年代より音楽 / クラブ / 店舗/レーベルなど数々のプロジェクトをプロデュースし、ストリートと表現の現場に新たなムードを注入。1980年からはバンド・EP-4にて活動開始、数々のムーヴメントで伝説的な存在となる。2010年にはEP-4が活動を再開、各方面から多大な期待が寄せられる。
70年代から色々なプロデュースに関わり、1980年からはEP-4というバンドで活動しています。いろいろなことを同時進行させているのでどう説明すべきかが難しいのですが、テクノロジーやメディアとの関係のなかで、新たな表現を模索しているのだろうと思います。ちなみに、僕、ヘッドホンにはうるさいですよ(笑)。
このXBA-BT75は、一見して、とても気を遣ってデザインされていることがわかります。耳とのフィット感もとてもいいと思う。ずっと付けていても痛みもまったくないし、よくできていると思いますね。身体に接する部分の感覚が悪いと、どんなに音が良かったとしてもそのヘッドホンは使わなくなりますから。
そして本当にワイヤレスなヘッドホンになっていますね。今までのBluetoothヘッドホンは、再生装置からはワイヤレスであっても、実はBTボックスからのヘッドホン・ケーブルが出ていました。しかしこのXBA-BT75では、BTボックスがこの小ささで耳元に収められ、その結果として本当にケーブルがない。これまでのBTヘッドホンでは、再生装置から離れて動き回ることはできても、どうしても手元の煩わしさが残っていたのですが、ようやくそれが解消された。本当にワイヤレスであることが実感できるヘッドホンと言っていいのではないでしょうか。
(音を聴いて)なるほど、この内蔵アンプは、へたなDAP内蔵アンプよりも高音質ですね。フラットな特性で、確実な音圧を確保していると思います。ワイヤレスでこれだけ聞かせられるのはすごいことですね。
本当のことを言うと、音質の面でワイヤレスにはずっとがっかりさせられてきたんです。プロの音楽家の耳を納得させられるものはこれまでなかったんじゃないかな?このXBA-BT75は、今までのワイヤレス・ヘッドホンとは次元の違う音がしていますね。納得です。
もうひとつ気付かされたのが、ヘッドホンとしての機能とヘッドセットとしての機能とがとてもバランス良く併置されているということです。音楽を聞くための機能と会話をするための機能は、一見似ているようにも思えますが、実はまったく相反するものなんです。オーディオヘッドホンの部分は当然音質重視ですが、ヘッドセットの部分は音質よりもポータビリティや使い勝手の部分が重視される。それぞれを実現しようとすると、互いが矛盾する。こちらを立てるとあちらが立たないという感じになるわけですね。
今までも同様の機能を持つヘッドホンはありましたが、現実的には、皆、別々の製品を使い分けていたんじゃないかと思います。つまり、一台で大丈夫と胸を張ることができるヘッドホンはまだなかったと思う。このXBA-BT75ではその二つが非常にうまく共存していると思いますね。それでいてワイヤレスというのは素晴らしい。ようやく納得できるバランスのものが出てきたなという印象を持ちました。
ぼくもいろいろと使わせてもらおうと思います。もしかしたら日常でもステージでも、どちらでも使えるかもしれませんね(笑)。