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商品情報・ストアヘッドホンスペシャルコンテンツ XB 開発者インタビュー

誰も体感したことのないような、本物の重低音がここにある。

音響よりもデザインよりも、何より先に考えたことそれが、キングサイズイヤークッション

小宮山 このヘッドホンをつくるに当たって、まず僕らが何をしたかというと、実はこの“巨大なイヤーパッド”を考えたんですよ。「このヘッドホンで再生する音をビジュアルで表現できるものって、何だろう?」って考えていたときに、ある設計担当者が「イヤーパッドで何かおもしろいことやりたいよね」って言い出したんですね。クラブで体感する重低音やビート感をイヤーパッドの存在感で表現するというのは、今までのヘッドホンにはなかった考え方なので、「それ、おもしろいよ!」ということになって。

松尾 設計の立場でも、このイヤーパッドの部分はとても重要だと思ってたんですよ。というのも、非常に低い帯域の音を再生するためには、ヘッドホンのドライバーユニットから鼓膜までの気密を高める必要があります。ここに空気の漏洩が多いと低い帯域の再生が難しくなります。人によって、耳の形も頭蓋骨の形も違いますから、どんな人が着けても空気が漏れないように設計するのは、非常に難しいんですね。小宮山みたいな「ボワッ!」とした髪型の人もいるわけですから(笑)。

小宮山 そうですね。僕が着けて漏れるようだったら、もうダメです!(笑)

松尾 ですから、「誰がつけても気密を保てるようにするには、どうすればいいんだろう?」と考えたときに、「まずはイヤーパッドだ!」ってことになったんですね。

小宮山 それで、デザインチームとこれに関わる設計担当者全員で、まだ絵作りも音響設計もしていないうちに、工場へイヤーパッドの試作に行ったんです 。そこで、縫製の方にミシンで「ガーーーッ!」と、いくつもイヤーパッドを縫ってもらったんですけど、みんなの頭の中にあるイメージを伝えようとすると、擬音で表現するしかないんですね。「もっとブハーッ!とした感じ」とか、「ボハーッ!としたのが欲しいよね」とか(笑)。大の大人が寄ってたかって、仕切りに「ブハーッ!」とか「ボハーッ!」とか言ってたんですけど(笑)。でも、みんなのイメージは何となくそれで繋がってて、最後に納得のいくものができた瞬間は、もうみんなが「これっ!」といった感じで。

松尾 デザイナーと設計担当者は、それぞれがまったく違う方向からイヤーパッドの重要性を考えていたんですけど、最終的な落とし所は一緒だったんですね。そうして試作品ができた後で、普段は“イヤーパッド”って呼んでるこの部品に、もっとコンセプトに合ったネーミングはないかと思って、小宮山にいくつか考えてもらったんですね。そのなかで一番響いた名前が“キングサイズイヤークッション”。

小宮山 デザイナーとしては、今までのヘッドホンからは想像もできないような 低音が鳴ってるというパワフル感を、このとてつもないイヤーパッドで表現したかったんですけど、一方で、ヘッドホンを装着したときに、ハウジングがパッドに沈み込んでいく感じも大事にしたかったんですね。フカフカのソファーに深々とカラダを埋めるような、柔らかくて気持ち良さそうな感触も、ぜひ表現したかった。それで、“キングサイズイヤークッション”と命名したんです。

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