犬は否定形を理解できません。
「行かないで!」と言ってもわからないのです。行かせたくなかったら「マテ」と指示しましょう。
その場合「マテ、マテ」と繰り返すのもNGです。「マテ」と1回だけにしないと意味がわからなくなります。
また、家族でばらばらの指示語を使用すると犬は混乱するので、家族で話しあい、共通の指示語を使うようにしましょう。
犬が指示に従ったときはきちんと褒めることも忘れずに。 |
|
叱り方には「コツ」と「タイミング」が重要です。
体罰はNGです。どうしても罰を与えるときは事件発生から0.5秒以内に、飼い主と結びつかない、しつけ用スプレーなどを使用しましょう。そして叱りっぱなしにはせずに、4秒以内に正しい行動を示すことが大切です。
また、叱るときは低い声で叱りましょう。犬は高い声を「喜びの表現」と受け取けとりがちです。恐怖心からとった行動に対しては、懲罰を与えるとかえって悪化させる可能性があるので、叱らないのが基本です。
けっして感情的にならず、適切な叱り方をすることで犬との信頼感が保たれます。
|
犬の行為の責任はすべて飼い主にあります。「世の中に犬の嫌いな人は多い」ということをしっかりと意識して、次の3つの「誓い」を守りましょう。
(1)散歩の際は、マナーポーチ必携。
「犬のウンチの掃除はします」と周囲の人に安心してもらいます。ポケットに袋を入れておくのではなく、オシッコシーツも持ち歩いてオシッコにも責任を持ちましょう。
(2)公共の場でリードを放さない。
(3)抜け毛に配慮しましょう。
アレルギーを持つ人にとっては迷惑となるので、外でのブラッシングは禁止です。自宅の庭でもよくありません。飼い主がマナーを守らないと、犬にとってますます住みにくい世の中になってしまいます。
|
散歩中に他の犬と接触すると興奮する・・・この悩みを持つ飼い主さんも多いと思います。
散歩中に他の犬と合ったときの鉄則は、目を合わせさせないこと。にらみあってしまったら、犬は、互いにどちらの順位が上なのかを決めなくてはならないというルールが犬社会にはあるのです。
その結果、吠える、逃げ出す、先制攻撃する、などの行動に出てしまったら大変です。目をそらさせることは、飼い主の大切な役割です。
|
犬は聞きなれない音も苦手になりやすい動物です。
花火の音、オートバイの音、パトカーのサイレン。自動販売機の飲料がガタンと落ちる音でさえ、慣れていないとおびえます。
犬の学園パッピーナようちえんでは、常日ごろから、街のなかのいろいろな音を録音したものを、犬たちに聴かせています。
その音をBGMにして楽しく遊ぶと、楽しい経験と音が結びついて、音を苦手とすることがなくなっていきますので、試してみてください。
|
人間の世界では「変わった風貌や理解しにくい行動」を見て「あぶない人(不審な人物)」と感じることがあります。
しかし、犬にとっては、サングラスをかける・帽子をかぶる・ゆかたを着るなど「ファッションの変化」だけで「不審な人物」と思い脅威を感じてしまいます。
そういった感覚を慣れさせるために、時には飼い主が普段と異なった衣装やアクセサリーをつけて、そのまま楽しく犬と遊びます。見かけの違いに慣れさせるのです。
また、飼い主だけでなく、普段からいろいろな人と触れ合わせることで、だんだん犬は人に警戒心をもたなくなってきます。
|
飼い主と一緒に散歩中に犬が吠えたりしませんか?それはあなたを信頼していないからかもしれません。
犬は不安を感じると吠える、先制攻撃、逃げ出す、固まる、のいずれかの行動を起こします。「目立つ」というリスクを負ってまでこんな行動をしてしまうのは頼れる飼い主が「護ってくれるはずだ」と思っていないのかも。
こうなったら、犬をコントロールすることは容易ではありません。まず日頃から信頼関係をしっかり築いて「この人といれば大丈夫」と思わせること、そして社会のいろいろな刺激に慣れさせること、が大切です。
|
犬を抱きしめることができますか?「抱っこ」ではなく、「抱きしめる」です。ちょうど注射をうってもらうときの要領です。
興奮状態にある犬を落ち着かせる。これをふだんから練習しておきましょう。落ち着かせるには、一方の手をアゴの下から回して固定し、もう一方の手でからだをぎゅっと抱き、毛並みに沿って優しくなでます。
犬がからだの力を抜くまであきらめないで続けます。はじめのうちは暴れるかも知れませんが、興奮が収まるまで、離さずに。これをマスターすれば、動物病院にいったときなど、とても役にたちます。
|
(1)背中を毛並みに沿ってなでる
(2)頭に手を乗せる
(3)しっぽを片手で軽くつかむ
(4)脚を軽くマッサージするように握る
(5)肉球を軽くマッサージ
(6)後ろから腰を軽く持って引く
(7)身体全体を持ち上げて脚をぶらぶら
(8)横向きに寝かせる
(9)口吻をあごの下からつかむ
(10)あお向けに寝かせる
・・・これらは信頼度のチェックにもなりますので、ぜひ試してください。
暴れたり、手を引っ込めたり、人の手をペロペロなめる、または咬む、などの行為は犬が嫌がっているサインです。無理強いせずに辛抱強く続けましょう。また、咬みつくなどの危険な場合もありますので十分注意してください。信頼度が高まると「ボディータッチ」も安心する行為として、うっとりしてきます。
|
犬は遊ぶのが大好きです。犬が楽しいとき、飼い主も一緒に心から楽しく遊び、喜びを共有しましょう。
また、犬が愛情を表現しているときは、しっかりと抱きしめて応えてあげましょう。何かにがんばってチャレンジしたときははげましましょう。そして良くできたときは褒めてあげましょう。
ワガママは叱り、間違いは正す。飼い主が「あなたの命を預かるリーダー」だと思い出させる。こうした行動の積み重ねが、飼い主と愛犬との信頼関係を強くしていくのです。
|
|