20mmでの最短撮影距離の作例。花の大きさは50mmよりやや小さめだが、背景の写る範囲は20mm広角ならではのワイド感が出ている。また、F2.8 の開放絞りにより、ボケ効果も出ている。このように広角マクロ的な使い方ができるのも、このレンズの特長。
ただ、広角レンズの遠近感の誇張性により、手前と奥の花の大きさに差があり、また、近い撮影距離のため中央と手前の花と間隔が広くなっている。
50mmの最短撮影距離での作例。花の大きさは20mmよりやや大きめに写っているが、背景の写る範囲は20mmに比べ狭くなっている。しかし、20mmの作例より遠近感が少なく、花が自然な感じに見える。
また、20mmより長い焦点距離のため、同じF2.8の絞りでもボケが大きく、撮影距離が20mmより長いため、手前と中央の花の間隔が詰まっている。
同じF1.4の開放値を持ち、焦点距離の近い35mmと50mmレンズの比較。スタンドライトが50mmとほぼ同じ大きさに写るよう撮影距離を変えてみると、スタンドライトのディティールはほとんど変わらないが、35mmで撮ったものは撮影距離が近いためタイプライターのディティールは異なる。背景の部屋の写る範囲は当然、35mmのほうが広いが、同じF値(絞り値)でも被写界深度が深くなるため、50mmに比べ背景のボケが弱い。
35mm F1.4で撮影(撮影距離は50mm と同じ)。焦点距離が短いため画角が広くなっている。被写界深度は深く、この例では背景が描写できている。
50mm F1.4で撮影(撮影距離は35mmと同じ)。焦点距離が長いため、画角が狭くなっている。被写界深度は浅くなるため、背景を自然な感じでボカすことができる。