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商品情報・ストアデジタル一眼カメラ αもっとαを楽しむ “α700”リレーインタビュー
“α700”リレーインタビュー プロカメラマン編
1.馬場信幸氏 2.清水哲朗氏 3.吉住志穂氏 4.藤城一朗氏
Dレンジオプティマイザーで暗部に表情を!
■Dレンジオプティマイザーの「効き」
写真の印象は、明るさによっても大きく変ります。(1)(2)は、同じ時間帯に露出を変えて撮影したもの。露出を下げて花をシルエットにすることで、夕刻の雰囲気がでました。
写真を明るくするには、露出のほかに、フラッシュを使ったり、レフ板を当てるというやりかたもあります。でも花を撮るときには、不自然な影や色あいを出したくないので、できるだけ自然の光で撮りたいと思っています。

(3)は、夕刻の写真。目には植物の色あいが見えていても、写真にすると黒く潰れています。これは今まで「仕方ないこと、当たりまえのこと」とされていた写りかたです。(4)は、Dレンジオプティマイザー/アドバンスをすこし効かせたもの。夕刻の雰囲気を出すシルエット仕上げでありながら、黒く潰れていたはずの部分に、「なんとなぁく」緑が見えて、いい感じになってきました。もっとDレンジオプティマイザー/アドバンスを効かせると、(5)のように緑や赤の色あいがはっきりしてきます。このあたりは「お好み」しだいですね。
暗い部分を明るくしても、背景の夕焼けのコントラストは保っています。露出補正ではできないし、フラッシュやレフ板で光を当てると、手前の光の当たるものが明るくなるだけで、遠い背景まで明るくすることはできません。背景も含めて明るくなるのは、Dレンジオプティマイザー/アドバンスならではの写真なんです。

逆光で花びらや葉っぱを撮影すると透過光となって輝きますが、これが肉厚の植物だと光をあまり通さないため、(6)のように手前の部分が暗くなりがちです。Dレンジオプティマイザー/アドバンスを使うと、(7)のように明るく、色も鮮やかに出てきます。

 
(1)
(2)
(3)Dレンジオプティマイザー OFF
(4)Dレンジオプティマイザー/アドバンス レベル1
(5)Dレンジオプティマイザー/アドバンス レベル5
(6)Dレンジオプティマイザー OFF
(7)Dレンジオプティマイザー/アドバンス ON
■大好きなカスタマイズボタン
背景に暗い部分があると、写真全体が重いイメージになってしまうことがよくあります。(8)は、背景のボケ部分にDレンジオプティマイザー/アドバンスが効いて明るくなった例です。黒く重たかった部分が、軽やかな緑のボケになりました。露出でなんとか明るくしようとすると、主役となるシダの緑が弱くなってしまったと思います。

Dレンジオプティマイザー/アドバンスの面白さは、「今までにない写りかた」をすること。フラッシュやレフ板の力を借りることなく、黒く潰れてしまうはずの部分を、自然の光で見せてくれるのが魅力です。これはとにかく、撮ってみなければわかりませんでした。どんな被写体に、どう効くのか、「こんなときはどう?」、「これは無理でしょう、あ、効いた!」という具合に、ちょこちょこと設定を変えて、何枚も試していました。(9)(10)

そんなとき便利なのが“α700”の「C(カスタマイズ)」ボタンでした。このボタンによく使う設定を割り当てて、ダイレクトに呼び出すことができる。もうこれ便利だから大好き!「Cボタン、LOVE!」です(笑)。ここにDレンジオプティマイザーのメニューを割り当てておくと、すぐにメニューが表示されるので、撮りくらべが楽しいですよ。
 
(8)
(9)
(10)
■100mm F2.8 Macroの魅力
花はいちばん身近にある自然です。なにより、色かたちが美しく、香りもいい。花を嫌いっていう人はいませんよね?
私は、人と向かいあうように花と向かいあって、自然のこころ、花のこころを表現しよう、と心がけています。花を撮るというよりも、モデルさんをどうやってキレイに引きたたせるかという、ポートレート撮影のイメージですね。道端に咲くなにげない花でも、「きれいに撮れないわけがない」の心意気で撮影しています。

もともとキレイな花を引き立たせるために、背景には気を配ります。背景のボケがキレイなレンズといえば、何といっても私が好きな100mm F2.8 Macro。ここにある作例は、ぜんぶ使い慣れた100mm F2.8 Macroで撮影しました。このレンズならではの、やわらかいボケが大好きなんです! 開放が明るくて、ふんわりとやわらかい(11)の前ボケ、(12)の後ボケ。(13)のような、点光源の丸ボケもお気に入りです。おなじ円形絞りでも、レンズによってはこういうキレイな丸ボケにならないこともあるんです。このレンズがあるからαを使うといってもいいくらい。135mm F2.8 [T4.5] STFも好きですが、それに勝るとも劣らない魅力的なレンズです。

“α700”を一言で言うなら、「思い通りに撮れるカメラ」ですね。思い通りに撮れるということは、性能をもっているだけではなくて、ボタン配置であるとかメニューであるとか、性能を使いこなすために工夫されているということだと思います。オートでもすぐにいい写真が撮れるし、そこから「もっとキレイに撮りたい」という気持ちで深く使いこなしていくこともできる。花の撮影にもまさにピッタリのカメラです。
 
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DSLR-A700
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