法人のお客様オプティカルディスク・アーカイブ 事例紹介 株式会社 フジテレビジョン 様

事例紹介

オプティカルディスク・アーカイブ
お客様事例

株式会社 フジテレビジョン 様

報道アーカイブにオプティカルディスク・アーカイブ第2世代を採用。大容量化、書き込み/読み出しの高速化、マイグレーション不要の長期保存可能な点などを評価。報道制作における効率的なニアラインアーカイブ運用や信頼性の高いディープアーカイブに活用へ。

  • ODS-D280U

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株式会社 フジテレビジョン 様

  • 西川 寛 様

株式会社 フジテレビジョン様は、報道アーカイブにオプティカルディスク・アーカイブ(以下ODA)の第2世代モデルとしてリリースされたドライブユニットODS-D280Uを6式と、プロフェッショナルディスクライブラリーXDJ-1000(以下XDCAM Juke)を4式導入され、2017年2月より本格稼働を開始されました。
同社 総合技術局IT技術センターデジタル技術運用部 設備担当部長 兼 制作技術センター報道技術部 西川 寛様に、導入の経緯や決め手、運用ワークフロー、本格稼働での期待などを伺いました。
なお、記事は2016年10月中旬に取材した内容を、弊社にてまとめたものです。

より効率的で、大容量のアーカイブシステムを目指して


報道NVシステム「F-BINUS」が稼働している報道NV室。写真・左が収録エリア。ファイルサーバーへの収録と同時にXDCAMデッキでバックアップ収録を兼ねた一次アーカイブ用PFDの生成を行う。写真・右は編集コーナー。ノンリニア編集機XPRI NSなど55卓で編集が可能です。

当社報道局では、地上波/BS/マルチデバイス向けに数多くの報道番組を制作、オンエアしています。早朝から深夜に渡って数多くのニュース番組を提供していく上では、効率的で柔軟に使用できるシステムが欠かせません。そこで、2010年にXDCAM HDフォーマットによるファイルベースのニュース制作システム「F-BINUS」を構築しました。撮影・取材、収録、編集、送出、さらにアーカイブもプロフェッショナルディスク(以下PFD)による棚管理とすることで、一貫したファイルベース運用を実現しました。効率や柔軟性など期待どおりの効果があり、長時間の報道番組でも安定した制作、放送を実現することができています。
そうした中、新たな永久アーカイブメディアを追加導入することになった背景には、担当スタッフの作業負担の軽減や、保存用メディアの大容量化による省スペース化などの要望があります。もちろん、現状の「F-BINUS」の効率的なワークフローはそのまま継承できることも条件となります。
そこで、光ディスクのODAと、テープのLTOとで、事前の動作検証や比較検討を行った結果、ランダムアクセス、長期保存、マイグレーション不要などの点、そして何より第2世代の容量やトータルコストの面でのメリットが最大の決め手となってODAの採用を決定しました。

大容量に加え、高速転送機能を評価してODA第2世代を選定


長期保存を行う報道アーカイブ。ここにODS-D280Uを4式配備し、再利用時のリトリーブや貸し出し作業用に使用予定です。約60枚のPFDに相当する大容量のODAカートリッジを導入することでスペースが有効活用できます。

当社では、ニュース素材を13ヵ月間保存する一次アーカイブを行っており、PFDで保管しています。その後、必要素材のみを抽出し、再度PFDへ永久アーカイブとして一本化しています。近年のニュース素材の増加にともなって、永久アーカイブ対象となる素材も増えており、一本化作業を予定通りに進めることが困難になってきました。
そこで、一次アーカイブメディアであるPFDを最大30枚収納できるXDCAM Jukeを4式導入し、ODAに自動書き出しするアーカイブシステムの構築により、アーカイブ作業の効率化を実現することにしました。
こうした対応に、一つのカートリッジにPFD約60枚分を記録できる大容量、書き込み/読み出しの高速性、100年以上の長期保存性を実現したODA第2世代は魅力的でした。また一本化の作業も、XDCAM Juke4台にPFDをセットして転送開始すると、数時間後には自動で転送作業が完了している運用が想定でき、より効率化できると評価しました。

効率的なニアライン運用、安定したディープアーカイブに期待


13ヶ月間の短期保存を行う一次アーカイブ棚。1台で最大30枚のPFDを装填できるXDCAM Jukeを4台導入することで、永久一本化作業の効率向上を目指します。

報道アーカイブに追加導入するODAは、本格運用での期待感が十分にあります。たとえば、ニュース番組の制作では、過去素材の再利用が1日40件、50件に及ぶことが少なくありませんが、これまでのワークフローを変えることなく、「F-BINUS」によるID管理を行い、保管・管理・再利用のオペレーションがより効率的に行えると期待しています。
また、永久アーカイブ素材はジャンルごとにディスクを分けて保存していますが、ODAカートリッジには、より多くの素材が保存できるので、メディアを架け替えることなく、前後数日間の関連する素材をまとめて収録サーバーにリトリーブでき、編集用の素材集めの時間を短縮できるのではないか、という期待もあります。

ソニーさんには、今後もソリューションの一層の強化、充実に努めてもらうとともに、現場の要望にもこれまでと同様に対応してもらえることを望んでいます。

2017年10月掲載
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