4K放送には欠かせない色域ITU-R BT.2020に対応し、モニターに求められる正しい色再現を、汎用性の高いピクチャーモニターで実現します。規格に準拠するだけでなく、広い色域を再現できる広色域パネルを採用(*1)、正しく忠実な色再現を制作現場にもたらします。さらにデジタルシネマに欠かせないDCI-P3や、デザイン・CG領域で基礎となるAdobe RGB(*2)、sRGBの色域にも対応。より広範囲で活用いただけるピクチャーモニターとして、新たな役割を担います。
*1 色域ITU-R BT.2020、DCI-P3を完全には包含しておりません
*2 Adobeは、Adobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の商標です
4K映像のSDI伝送方式である2SI(2-Sample Interleave)信号のペイロードIDを読み込み、レベルA・レベルB信号ともに正確な信号を捉えて画面上に表示することが可能です。4K信号3G-SDIのBNCケーブルの内1本を受け、ダウンコンバーターを介することなく2SI信号でフルHD表示します。多数のモニターが必要となるスタジオサブのウォールや中継車、軽量且つ堅牢な機動性と信頼性求められるロケ用途など、HDピクチャーモニターとしてコスト面からも4K制作をサポートします。
カメラの捉える映像の輝度を、信号レベルで監視・色付け表示し、アイリスの決定を補助します。白飛びや黒潰れを防ぎ、グレーディング作業に必要となる色を残します。スキントーンの目安としてピンク色、グレーチャートの基準となる18%グレーを緑色など、階調表現だけでは判断しにくいポイントを差異のある色で表示します。また、シンクフリーサイドバイサイド機能と合わせて使用することも可能。左右に同じ映像を表示し、左の主画面にフォルスカラーの機能を割り当てることで、右の副画面で通常映像を確認しながら、同時にモニタリングできます。
※ OETF:0.45の入力信号に対応
モニターに入力された異なる2系統の信号を、1台のモニター上に左右並列で表示します。非同期の入力信号にも対応し、解像度やフレームレートの異なる信号であっても1フレーム以内の低遅延で表示可能です。モニターの持つ「フォルスカラー」機能や「フォーカスアシスト」機能と組み合わせて、撮影にも活用できます。
高品質な映像制作に欠かせないS-Log3(SDR)、S-Log2(SDR)表示に対応します。HDR制作にも用いられるS-Logを、コントラスト調整によってパネルの持つ輝度内で再現します。クオリティーを求められる制作現場でもLUTを用いることやグレーディング作業を待つことなくリアルタイムに表示します。
自由な設定が可能なエリアマーカー1、2を追加。2つのエリアマーカーは、色や太さの変更ができ、センターマーカーやアスペクトマーカーと合わせて使用することも可能。5つのマーカープリセットを登録でき、ユーザープリセットに設定することで前面のファンクションボタンから1クリックで呼び出せます。情報番組やショッピングチャンネルをはじめ、インサート映像やキャプション制作などの多彩な構図やデザインに活用できます。
ソニー独自の「Super Top Emission(スーパートップエミッション)」構造のフルHD(1920×1080)有機ELパネルを採用。有機ELパネルの上面から光を取り出すトップエミッション構造により、高輝度な画像を表示できます。また、マイクロキャビティ構造とカラーフィルターによって色純度を高め、さらに高いコントラストを実現しました。
有機ELパネルは自発光方式であるため、黒の映像を表示する際に発光せず、これまでにない深い黒を表示することが可能です。
有機ELパネルは、有機材料に流す電流を変化させると、瞬時に発光状態が変化します。
このため、優れた動画応答性を実現でき、スポーツなどの動きの速い映像や、文字テロップなどのスクロールも残像が少なく、滑らか、かつ自然に表現することができます。
「スーパートップエミッション」のマイクロキャビティ構造とカラーフィルターによる独自の色抽出技術により、色純度を向上させ、放送規格を包含しています。また、低輝度においても正確な色再現性を維持することができるため、これまで表示できなかった低階調の色を再現できます。
新規開発した有機ELパネルにより、弊社従来パネルに比べて視野角による色の変化が半分以下(*2)になりました。視野角の向上により、編集室等で複数名が並んで1台のモニターを見て制作、確認を行う際にも、カラーシフト(斜め方向からの視聴で映像が青みがかって見える現象)がほぼ発生せず、効率的な映像制作を実現します。
*1 2017年4月時点ソニー調べ
*2 ソニーが測定したもの。固体差によるバラつきがあります
10ビットパネルドライバーと黒の再現性により、1,024階調を正確に表示することができ、映像のグラデーションを滑らかに再現できます。
入力信号の波形やオーディオレベル(エンベディッドオーディオのみ対応)、ベクトルスコープを画面に表示できます。ウェーブフォーム選択時はラインを表示させ、ライン位置の波形を表示や、20IRE部分の拡大表示が可能です。また、ベクトルスコープ選択時はターゲットを75%と100%に切り替えが可能です。
■ベクトルスコープ
■ライン位置でのウェーブフォーム
■8chオーディオレベル表示モード
ユーザーコントロールメニューでの上限値以上にアパーチャーの値を上げ、画像の輪郭をはっきりさせます。フォーカスがあった部分に色を付けて表示することもでき、素早く正確なフォーカス合わせが可能です。
ハードウェア変更により、インターレースプログレッシブ変換(I/P変換)時、映像信号の0.5フィールド以下の低遅延処理を実現しました。これにより、ライブ制作などで即時に映像確認が行えます。また、I/P変換に際し、最適な信号処理を自動的に選択するため、その都度設定する手間が省けます。
3G-SDI×2系統、HDMI、コンポジット、オーディオの各入力信号に対応します。
有機ELパネルは、優れた動画応答性とスキャニング(走査)駆動によって、動画のぶれや残像の少ない映像を実現します。このスキャニング駆動により、垂直周波数の低い入力信号(24p/PsF、50iなど)においては、フリッカー(画面のちらつき)が見えることがあります。その場合は、フリッカー軽減機能を「オン」に設定することで、この現象が大幅に改善されます。一方で、動きの早い映像では、輪郭のぶれや残像が見えることがあります。
※ ON/OFFが可能
※ F1-F7までのファンクションボタンに割付可能
工場出荷時に、色度、ガンマ、色温度やユニフォミティー特性のパネル個体差を個々に測定管理し、その固体差を吸収して最適な調整を行うことで、精度の高い画質を実現しています。また市販のプローブを使ったホワイトバランスの自動調整も可能です。
※ 自動調整機能を使用するには、USB端子を装備したPCと、ソニー製ソフトウェア“Monitor_AutoWhiteAdjustment”が必要です。“Monitor_AutoWhiteAdjustment”のダウンロードはこちら
※ キャリブレーション精度はプローブの性能に依存します
背面設計はVESA(100mm×100mm)に準拠します。アーム式マウントなどのVESA(100mm×100mm)に対応したマウントでご利用いただけます。
・色域:S-GAMUT、ガンマ:S-LOG2 to 709(800%)対応
・センターマーカー、セーフエリアマーカー、アスペクトマーカー表示
・画面内タリー表示(93%セーフエリアマーカーの外側)
従来製品と比べ、-9%の低消費電力を実現しています。
パネル面やモニター本体をキズや衝撃から守る保護パネルとコーナーバンパーのキットです。
・BKM-PP25 希望小売価格 50,000円(税抜)
※ 現行のPVM-2541Aには装着することはできません